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尹監督「ミスで流れがガラッと変わって」

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尹晶煥監督
「前半は磐田の攻めもしっかりと防げたと思いますし、カウンターから良いチャンスも作れて良いゲームができていました。ただ、ちょっとのミスで流れがガラッと変わってしまいました」

 磐田戦後の尹監督のコメントです。
 前半は攻守に悪くなかったけれど、後半に入ってのミスから流れが変わったという評価でしょうか。
 このミスというのは、話の流れから失点シーンでのプレーに関してだろうと思います。


 細かく言うと、前半もチャンスを作れていたかというと、微妙なところだと思います。
 DAZNの計測だと、前半のシュート本数は磐田が7本で、ジェフは4本。
 さらに前半の枠内シュート数は磐田が5本で、ジェフはPKの1本のみだったようですから、うまくゴールに迫れていたとは言い難いでしょう。

 とはいえ、確かに前半はある程度ボールを保持することも出来た。
 守備でもボランチのプレスバックを中心に、タイトに対応することが出来ていたと思います。
 好守に球際で戦えていたと思いますし、何より1点リードして折り返したわけですから、悪くない前半だったと思います。


 ただ、何度も言いますが、このハイプレスサッカーを展開することになると、前半は飛ばして後半は失速する可能性が高い。
 江尻監督の第1期、第2期でも、関塚監督時代にも、エスナイデル監督時代も、やり方の違いはあるとはいえ、ハイプレスを実行してきたことがあります。
 しかし、長い期間ハイプレスが90分を通じて維持できたことはなく、後半にどうしても失速することが大きな課題となるはずです。

 キックオフ直後から100%で戦うため、試合を経過していくと、右肩下がりでパフォーマンスが下がっていく。
 一方で磐田などは1試合を常に70~80%で戦うようなスタイルですから、どうしてもジェフは後半から劣勢になる。
 それだけに「前半は良かった」という展開になるのは当然ですから、評価すべきなのは90分間を通しての内容だと思います。


 尹監督は「ミスで流れがガラッと変わった」と話しています。
 ただ、後半に入って早い段階からジェフの運動量は落ちていたと思いますし、あのミスがキッカケで大きく展開が変わった印象は受けませんでした。
 前節相模原戦も後半に失速して失点し、今回も後半に入って3失点しているということで、後半の失速は偶然ではないと思います。

 コメントに関しては負け惜しみな部分もあるかもしれませんし、額面通り受け取るのも違うのかもしれません。
 ただ、この戦い方だと、大なり小なり前半は勢いで戦えても、後半失速する懸念は十分にありうる。
 この問題に関してしっかりと受け止めた上で、対処法を考えるべきだろうと思います。


 例えば、これが開幕前から、ハイプレスで戦う方針だったとすれば。
 キャンプからスタミナ強化に重点を置けたかもしれないし、走れるメンバーを揃えられたかもしれない。
 しかし、むしろ昨年からのジェフは前線からのプレスを軽視して戦ってきたくらいですし、そういった準備が出来ていないという問題もあるでしょう。

 こういったことになってしまうのが、シーズン中にスタイルを変更することで生まれる問題点なのでしょう。
 とはいえ、こうなったものは仕方がないですし、この戦い方なら前半のうちに2点、3点取れるレベルの攻勢をかけなければいけない。
 あるいは、後半スタミナ不足になった時に、うまく立ち回れるようにならなければいけない。


 やはり1つのポイントは、選手交代の使い方となるでしょうか。
 ちょうど今は試合中の交代枠が5人も使えるわけですから、それを有効に使えるようになることが、このハイプレスサッカーにおいてより重要になってくるのかもしれません。
 個人的には交代枠を積極的に使えばいいとは一概には思わないのですが、選手が90分も持たないというのであれば、交代カードでうまくやりくりするかないと思います。

 相模原戦もソロモンなどを下げてから苦戦したところがあり、試合終盤のパワープレーも中途半端だったと思います。
 磐田戦も1‐3で敗れながら、選手交代枠は2枚しか使っていません。
 交代策の改善が特効薬になるかまではわかりませんが、今からやれることは限られていると思いますし、ここからまたスタイルを変えるのもどうかと思いますから、やれる範疇の中で頑張ってほしいですね。