大荒れとなったF1イタリアGP。
まずは、角田に関して取り上げていきます。
今回はイギリスGPに続いて、2度目の開催となるスプリント予選形式ということで、金曜にFP1と予選。
土曜日にFP2とスプリント予選が行われてグリッドが決まり、日曜に決勝を実施しました。
スプリント予選は賛否両論あり、どちらかと言えば不満の声が多そうな印象で、ルーキーの角田などにとってはフリー走行が少なくなるだけに難しくなる印象もあります。
予選での角田はQ3終盤にQ2進出ぎりぎりのタイムを出しましたが、4輪がコース外に出てしまうトラックリミットを取られてタイム抹消となり、Q3敗退となってしまいました。
非常にもったいない展開でしたが、これまでもトラックリミットを取られることが多いので、幅を使ったドライビングが特徴なのでしょうか。
トラックリミットは今年から厳しく取られるようになったので、そこも含めて運がない気もします。
スプリント予選では、序盤にチームメイトで6番手スタートだったガスリーがクラッシュでリタイア。
17番手スタートの角田は、16番手で終えました。
フリー走行のタイムでも、ガスリーとの差を空けられていたので、厳しい状況が続いていた印象です。
それでも決勝では粘りの走りを期待したのですが、グリッドについたもののブレーキトラブルでスタートできずにリタイア。
ピットスタートとなったガスリーも、マシントラブルで早々にリタイアしています。
ホームレースだったアルファタウリでしたが、散々な週末となってしまいました。
大きな話題になったのがトップ争い。
予選ではボッタス、ハミルトンの順でメルセデスが1‐2となり、レッドブルのフェルスタッペンが3番手。
しかし、スプリント予選ではハミルトンがスタートで後れ、ボッタスもエンジン交換のペナルティを受けたため、決勝グリッドはフェルスタッペンがトップで、マクラーレンの2台が続き、ハミルトンがその後につける順番となりました。
スタートではマクラーレンが抜群の速さを見せ、リカルド、フェルスタッペン、ノリス、ハミルトンの順に。
マクラーレンはその後も順調に走行すると、24週目にフェルスタッペンがピットに入りますが、クルーのミスでタイムロス。
これを見て、ハミルトンも直後にピットに入ります。
しかし、ハミルトンがピットアウトしたところでフェルスタッペンと並び、そのままお互いに譲らず1コーナーへ。
これにより大きなクラッシュとなり、両者ともにリタイアとなってしまいました。
優勝はリカルドで、ノリスが続いてマクラーレンが1‐2、3位は下位から追い上げたボッタスとなりました。
クラッシュの原因を作ったとして、レース後フェルスタッペンに次レースでの3グリッド降格ペナルティが科されました。
どちらに非があるのかも注目されましたが、ペナルティを受けるならフェルスタッペンの方かなとは思っていました。
並び立った状況でインを取っていたのはハミルトンの方でしたし、ハミルトンのマシンが前に出た状況でフェルスタッペンが強引に突っ込む形になってしまったように思います。
昔からモンツァの1コーナーはクラッシュが多い印象があり、同じようなケースを見てきました。
ピットのアウトレーン直後と、ホームストレートの後が合流する1コーナーなので、速度差が生まれてしまいがちです。
そのため加速していたのはフェルスタッペンの方だし、フェルスタッペンはここでは純粋なスピードではハミルトンの方が上という焦りもあって、強引に行ってしまったのかもしれない。
しかし、クラッシュシーンを見返すと、優位な位置にいたのはハミルトンの方だった。
そのため当然ハミルトンも譲らず、クラッシュとなってしまったのではないでしょうか。
フェルスタッペンも抜群の速さがあるドライバーですが、こういった時には焦りが出てしまうこともあるタイプですね。
今年は初チャンピオンを狙える位置にいるフェルスタッペンですが、そういった焦りを減らすことが出来るのか。
あるいは今回のクラッシュと次戦の降格が、チャンピオンシップ争いにどのような影響を与えるのか。
両者のポイント差はたったの5でフェルスタッペンがリードしているとはいえ、どちらもイージーなミスはしないレベルの高い戦いをしているだけに、ちょっとしたところで勝負が決する可能性もあるのかもしれません。