Jリーグも終盤に差し掛かり、ストーブリーグに関する報道が出始めてきました。
ジェフもサウダーニャや尹監督に関して、少しずつ情報が出ています。
まずサウダーニャに関してですが、ジェフが完全移籍を目指しているものの、交渉が難航していると報じられています。
150万ドル(約1億7000万円)の買い取りオプションが設定されており、買い取りオプション行使の場合には千葉が50%の保有権を取得することになっているという。ただ、千葉の首脳陣は買い取りオプション行使が可能となる設定金額がサウダーニャのパフォーマンスに見合っていないと考えている模様。
その後、ジェフは「30万ドル(約3400万円)の現金払い、20万ドル(約2300万円)を来年中に支払う」とオフファーしたものの断られ、レンタル元のバイーアは「50万ドル(約5700万円)の現金払い」を求めたもののジェフが却下。
今度はジェフが「35万ドル(約4000万円)の現金払い、15万ドル(約1700万円)を来年中に支払う」というオファーを出したものの再び断られるなど、交渉のつばぜり合いがあった模様です。
ジェフとしては現在の資金繰りや税金対策なども考えて分割払いにしたいのかもしれませんが、バイーアは経営難に陥っているということで、即座に現金がほしいということなのかもしれません。
なお、この情報の元ネタは、以下のブラジルメディアとなります。
ブラジルメディアはこういった内部の交渉情報を、どんどんメディアに流す傾向がありますね。
現在サウダーニャはレギュラーポジションを獲得できていないだけに、そもそも来年のオファーも出していることに関して意外な印象もありました。
尹監督が続投すれば来年は3年目で結果を出さなければいけない時期となり前線には即戦力がほしいのではないかとも思いますし、監督を交代するのであればサウダーニャのような使い勝手の難しい選手は置いておきにくい印象もあります。
金額交渉の流れからしても、サブの外国人選手レベルに継続オファーを出していることからも、ジェフの予算が厳しいのでしょうか。
ただ、予算がないと言っても、サウダーニャに5000万円以上の費用をかけるべきなのか。
例えば田口は2019年の段階で、年俸4000万円だったそうです。
磐田を契約満了でジェフに加入しているわけで移籍金はかからないですし、年俸も当時より減っているだろうと推測できます。
サウダーニャの諸費用や年俸まで考慮して強引に当てはめれば、田口二人分の予算とも言えなくもないのかもしれません。
もちろん田口はベテランですし、年俸分は固定費となるため、その時だけの移籍金とは比べにくい部分もあります。
また、サウダーニャの方が若いため、移籍金がかかるという部分もあるでしょう。
ただ、Jリーグの場合は若手選手に移籍金を払って獲得し、その選手を育てて上位チームに移籍させ、より多くの移籍金を得るというようなパターンは極めて稀。
結局は契約満了などで終わり、獲得した際の移籍金はそのまま無駄になることも少なくありません。
それならばサウダーニャよりも若いソロモンやブワニカの育成に力を注いだり、他選手の補強に予算を集中させたり、他の外国人ガチャに掛けた方がまだ良いのではないかとも思います。
サウダーニャに関しては、新型コロナウイルスの影響で合流が若干遅れましたが、それでも5月1日の新潟戦には出場しており、遅れは2カ月程度に納まっています。
ジェフに加入してからここまで27試合に出場していますが、スタメンは12試合のみで3ゴール1アシストにとどまっています。
特に深刻なのがスタメンもゴールもアシストもシーズン前半に偏っていることで、ゴールに至っては5月29日に大宮戦が最後と、約5カ月半も遠のいていることでしょう。
これが逆に徐々に成績を伸ばしているのであれば来季以降に向けて期待もかかりますが、尻すぼみなだけに評価も厳しいものになるはずです。
サーカス的なプレーが多く、明るいキャラクターということもあって、一部サポーターには人気があるのかもしれません。
ただ、誰かにお金を支払うということは、他の誰かには支払えなくなるということを考えれば、シビアに検討しなければいけないものだと思います。
一方で尹監督に関しては、「スポーツソウル」が以下の記事を出しています。
ユン・ジョンファン監督は今年を最後に千葉との契約が満了する。クラブとしては、チームの勢いをけん引するユン・ジョンファン監督との契約延長を望んでいる。
ただ、J1クラブはもちろん、韓国Kリーグの一部クラブもユン・ジョンファン監督を注視しているという。
ただ、韓国のメディアですから尹監督を贔屓目に見ている可能性もあるでしょうし、何より具体的なチームの話は一切出ていません。
一方で、先日発売されたサッカーダイジェストでは、逆に尹監督がジェフを退団しジェフは内部昇格の可能性もあると書かれていました。
サカダイでは尹監督が他チームに請われて移籍するようなことは書かれていませんし、ジェフの方から契約を満了するという趣旨であるように思えます。
この違いのポイントは、記事が出たタイミングなのかもしれません。
スポーツソウルの記事は11月5日付けで、8試合負けなしとも書かれています。
一方でサカダイの記事は10月末のタイミングで、投稿時はさらに前だった可能性すらあります。
ようするに、ここ数戦の好調で一気に尹監督の評価やメディアの取り上げ方が、変わってしまったということなのかなと思います。
言い方を変えれば、それまでの成績は乏しかったわけで、この無敗記録がなければ契約満了もやむなしという状況だったのではないでしょうか。
しかし、契約交渉というのはもっと前から行われているかもしれないし、来季の準備も少しずつ進んでいた可能性だってあります。
内部の準備期間などに関しては外からは何とも言えませんが、この無敗期間をどう評価するかが悩みどころではないでしょうか。
何せジェフは監督が違ってもシーズン終盤だけでは無駄に強い傾向がありますし、よくよく今回の対戦カードを見ると下位チームとの試合が続いていた。
それだけに本来ならば上位の京都なども残っているシーズン終盤まで見て、真価を見定めたいところではないかとも思うのですが。
現在は好調とはいえ、トータルの成績でいえば9位であることも忘れてはいけないはずです。
あとはこの時期に毎年言っていますが、将来的なビジョンを掲げた上で、来季をどう位置づけるのかで状況も違ってくるでしょう。
尹監督体制中にGMも変更していますし、GMの意向によって体制も変わって然るべきだと思いますから、その点も含めて総合的に判断していく必要があるでしょうね。