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「監督業は3年間が賞味期限」と語る樋口監督を解任した8位琉球との試合

 先週は久々の3連戦となったJリーグ
 ジェフは山口に引き分け、栃木には勝利するも、水戸にも引き分け。
 これで9試合負けなしとはなりましたが、ここ3試合だと1勝2分と若干足踏みをしたことにもなります。

 ここから流れがどちらに傾くかわからない状況になりつつあるのかなとも思わなくもないですし、良いシーズンの締めくくりを迎えてほしいと思います。
 3試合を軽く振り返ると。

yukkuriikou.hatenablog.com

 山口戦は試合序盤にチャンスを作るも、ゴールを奪えず。
 試合中頃からは山口のパスワークに苦しむ時間帯もあり、0‐0で終えました。

yukkuriikou.hatenablog.com

 栃木戦はジェフがボールを持つ時間が長かったものの、ゴール前に侵入できずに攻撃面で苦戦。
 試合終盤に、ロングスローからゴールを奪って辛くも1‐0で勝利。

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 水戸戦は相手が攻撃的に出てきたこともあって、ジェフも何度か良い攻撃を作れていたと思います。
 しかし、試合終盤に失速して2失点を浴び、2-2で勝点2を逃しています。


 総じて失点は少なく、特に前に出ていった時の守備バランスは良くなっていると思います。
 しかし、山口戦でも相手のパスワークに苦しみ、水戸戦でも終盤に失点しているように、構えて守る守備には課題が残るように思います。
 また、攻撃においてはセットプレーに頼っている部分が大きく、相手が守備を重視してくると流れの中で攻撃が作れていない問題が残っている印象です。

 水戸戦では久々に相手のレベルも高く、しっかりと試合になっているなという印象がありました。
 歯ごたえのある相手で、コンテンツとしてもある程度の相手ではないと、面白みに欠ける部分があるようにも思います。
 そう感じて、無敗期間中の相手チームの順位をまとめて見ました。

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 J2の22チームを、順位順に7チーム、7チーム、8チームの3グループに分けて色を変えています。
 特に無敗期間序盤は緑色が多く、下位との試合が続く日程になっていたことがわかりますし、パワハラ騒動のあった東京Vもどこか様子がおかしかった。
 しかし、ここ最近は中位の黄色が多くなって、引き分けが増えていることになります。

 もちろん、それでも上位の町田にはしっかりと勝っていますし、下位相手だとしてもこれだけ好成績が続くのは素晴らしいこと。
 ただ、一方でジェフは昨年から下位チームには強い印象があったし、上位相手にどこまでやれるかどうか。
 全体的に言えば状況が良くなっていることは間違いないとは思いますが、試合内容からしてもそれがどのレベルまで良くなっているのかといったら疑問もありますし、上位・中位との試合が残るラスト4ゲームが来季に向けての大きな試金石となるのではないでしょうか。


 さて、明日の対戦相手の琉球は、シーズン序盤こそ好調で上位争いに加わっていました。
 しかし、シーズン中頃からガクッと成績が落ちて、現在は8位につけています。
 そして、先月半ばには7戦勝ちなし、しかもその間1分6敗という苦しい成績が続き、樋口監督が退任し喜名ヘッドコーチが昇格しました。

 一部他サポーターからは疑問の声が上がった監督交代ですが、これだけ負けが続くとメンタル的にも厳しいでしょう。
 樋口監督自身も地元メディアに以下のように答えていたようです。

ryukyushimpo.jp

「監督業は3年間が賞味期限だ」と考える。チームとしての蓄積を実感しながら、今季の5月ごろには「やっぱり3年ってマンネリ化するな、停滞する時期がくるなと漠然と感じていた」。

 ジェフもエスナイデル監督、関塚監督の3年目には、チームが崩壊状態になってしまいました。
 オシム監督ですらも4年目にはマンネリ感が出つつありましたし、改めて監督は長く継続させればいいというものではないはずです。

 あくまでも良い状態のチームだからこそ監督を長期間続投してもうまくいくというだけで、問題を抱えたままのチームが監督を続投してもうまくはいかない。
 琉球のようにガタっとチームが崩れてしまうこともあるでしょうし、むしろ課題のあるチームの長期政権は危険とすら言えなくもないのかもしれません。
 尹監督も続投となれば3年目ですが、短期的な成績だけでなく、内容なども見定めた上で、将来を予測していかなければいけないはずです。


 琉球の場合は樋口監督がパスサッカーを徹底しており、ある程度の形が出来てしまったからこそ、伸び悩んでしまったところがあるのではないでしょうか。
 勝てなかった時期もパスはつなげていけるものの、得点が奪いきれず敗れる試合が多かった印象です。
 実際、7試合中、得点は3ゴールしかあげられていません。

 監督を交代してからの琉球は2勝1分け1敗と、勢いを取り戻しつつあります。
 スタイルは大きく変わらず、4バックでSBが高い位置を取り、パスを繋いで崩していくサッカーとなっています。
 しかし、以前よりも縦に走り込む動きが増えた印象で、選手もテクニックのある選手だけでなく、動けてスピードのある選手が増えたように見えます。


 夏には元ジェフの金井が加入すると、田中の負傷もあって右SBでレギュラーとして活躍。
 さらに浦和から武田英寿がレンタルで加入しており、この選手が面白いプレーを見せています。
 名前の由来となった中田英寿も思い出すかのような、動けてテクニックもあって、力強いキックも蹴られるタイプで、今から来季の動向も気になる選手ではないでしょうか。

 また、元ジェフの清武も今季ここまで7ゴールで、チーム内トップの成績となっています。
 一方でジェフユース出身でジェフリザーブでもプレー経験のある鳥養は昨日引退を発表し、ジェフに対してもコメントを残してくれています。
 お疲れ様でした。

fcryukyu.com


 調子は上向きな琉球ですが、セットプレーの守備には不安がある印象です。
 ジェフは無敗期間中もセットプレーで試合の流れを引き戻し、セットプレーでゴールを決めてきたところがありますから、そこは狙いどころと言えるのではないでしょうか。
 この試合だけを見ればうまくセットプレーを取っていくことも大事なのではないかと思いますが、それによって消極的な攻撃になってしまえば、来季以降においては心配な部分も出てくるかもしれません。


 また、琉球はサイドで繋いでタメを作り大きく展開する攻撃も得意なので、相手に揺さぶられて押し込まれることもあるかもしれません。
 そうなると前線のラインも低くなり、劣勢となる課題も残っています。
 その時にどう相手にプレッシャーをかけて、攻撃を自由にさせないかがポイントではないでしょうか。

 琉球は現在17勝8分13敗で勝点59の8位。
 ジェフは現在15勝13分10敗の勝点58の9位となっており、勝点差は1しかない状況となっています。
 しっかりと強い相手に勝てなければ将来の希望も抱きにくいと思いますし、中位とのライバル争いを制して順位を上げていきたいですね。