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引き分け数がJ2・2位タイのジェフ 涙の勝利を遂げた19位北九州を迎え撃つ

 今シーズンのJ2も残り3試合となりますが、J2の勝降格争いは磐田の昇格以外、まだ決まっていません。
 上位と下位の勝点差は例年より広がっていますが、それぞれの順位争いは激しく、特に残留争いがもつれています。
 ジェフは明後日の試合で、その渦中にいる北九州と対戦します。

 残留争いを確認すると、14位山口が勝点41、15位栃木と16位群馬が勝点39、17位大宮が勝点38で、18位金沢が勝点37。
 ここまでが残留圏内ですが、19位北九州は勝点36、20位相模原と21位愛媛が勝点35、22位松本が勝点32と接戦になっています。
 特に注目なのは14位山口以外、ここ数戦で勝ち越せていないということで、連勝でもすれば一気に抜け出せる可能性があるというところですね。

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 今季は下位チームの多くが、最後まで苦労している印象です。
 ここ最近のジェフはその下位チーム相手に結果を残してきましたが、それだけ戦いやすい状況だったように思います。
 J1から4チームも降格してくる来年は、こうはいかないかもしれません。


 さらに、もう1つ今年のJ2残留争いには、J3の昇格争いが関わってきます。
 新型コロナウィルスの影響で昨年は降格がなかったため、今年はJ2から4チームが降格し、J3から2チームが昇格することになります。
 しかし、J2ライセンスがないJ3チームが昇格圏内で終えた場合は、その分J3降格チームが減ることになります。

 J3の昇格争いを確認すると、首位の宮崎が勝点50、2位熊本が勝点48、3位岩手が勝点46、4位富山が勝点42。
 ただし、宮崎は残り2試合で、他の上位チームは残り3試合残っている状況ですので、まだこちらもどう転ぶかわからない。
 そして、この中でJ2ライセンスを持っていないのは宮崎のみで、宮崎が2位以上で終われば、J2の19位は残留となります。

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 ジェフと対戦する北九州は、ちょうどその19位につけていることになります。
 北九州は昨年J2に復帰すると、シーズン序盤から破竹の勢いを見せ5位で終了。
 新設されたスタジアムもあり若い選手も多く、フレッシュなイメージを感じるチームとなっています。

 小林監督が継続となり、今年もパスサッカーを展開。
 中盤中央でも怖がらずに縦へつけて、そこでタメを作って展開する。
 あるいは裏を狙って仕掛ける攻撃は健在で、スピード感あるパスワークが特徴だと思います。


 ただ、今年は昨年と違いチャンスは作れても、ゴールを決めきれない場面が目立っている印象です。
 やはりディサロ、町野、鈴木国友といったFWを筆頭に、加藤、藤原、國分、永井など、多くの主力選手が流出した影響は大きく、補強もしたものの穴は埋めきれなかったということでしょう。
 特に前線は大卒新人の狩土名や本来はボランチの西村など、様々な選手をテストしてきましたがはまるには至らず、現在も組み合わせを模索しています。

 また、シーズン中は怪我人も多かった印象で、ジェフからレンタルしている乾と本村も6月に長期離脱。
 その後、復帰を果たしていますが、まとまった出場機会は得られていません。
 怪我もあって両者とも苦しいシーズンとなってしまいましたが、来季はどうなるのでしょう。


 北九州は前節山口戦まで9試合も勝ち星が遠ざかり、このままずるずると落ちてしまうのではないかという雰囲気もありました。
 山口戦も残留争いのライバルにチャンスを作られる厳しい展開で、守備の寄せの甘さも目立つ試合内容だったと思います。
 しかし、若きエース高橋大悟がカウンターから豪快なゴールを決めると、その1点を守って1‐0で久々の勝利を遂げています。

 試合終了のホイッスルと共に高橋は泣き崩れてしまうほど、勝ち星から遠ざかった期間はつらかったのだろうと思います。
 ただ、まだ残留争いは終わっていないわけで、この涙がどちらに作用するのか。
 これで緊張の糸が切れてしまっては残り試合も厳しくなるかもしれませんが、逆にチームがより結束する可能性もあるのでしょうか。


 対してジェフは、ここ10試合負けなしと対照的に好調が続いています。
 ただ、ここ4試合で言うと1勝3分。
 勝ちきれない試合が目立ち始め、勝点を伸ばせていません。

 今年のジェフは15勝14敗10敗と引き分けが非常に多く、J2でも15分の栃木に続き2番目タイに多い数字となっています。
 昨年は15勝8分19敗で、引き分けの数は3番目タイに少ない数字でした。
 非常に極端な結果で、今年はまだ残り3試合が残っていますが、勝ち星の数は昨年と変わっていないことになります。


 それだけ負けていないとも言えるし、昨年多かった負け試合を引き分けに代えられているとも言えるでしょう。
 その背景にはやはり守備が改善し、失点が減ったことが大きいのではないでしょうか。
 そこは素直にプラス材料だと思います。

 ただし、一方でここから引き分けを勝ちに持ち込むためには、やはり攻撃面を改善しなければいけないのではないかと思います。
 J1昇格を4度も経験している北九州の小林監督も、「昇格争いも残留争いも、守るサッカーでなく点を取るサッカーでないと厳しい」と前節の試合前に話していたそうです。
 ジェフもここからどう点を取るサッカーに成長できるかが、上位に進むための大きなテーマとなるのではないでしょうか。
 
 北九州からすると明後日の試合はアウェイではありますが、上記の通り残留争いは接戦ですから、勝ち点3を取りに来るかもしれません。
 ジェフとしては北九州のパスワークと裏抜けを警戒しつつ、課題である守備の甘さを狙いたい試合となるのではないでしょうか。
 ただ、北九州は強い気持ちで戦ってくるのではないかと思いますから、それをしっかりといなしつつ、自分たちも来季に向けて強い気持ちで持って戦ってほしいですね。