本当にいろんなことがあったGW連戦。
チームも2連続完封負けなどがあり、連戦最後の岡山戦では残り数分まで3試合連続無得点かと思われましたが、最後の最後でゴール。
あの得点で勝利をあげ、連戦の勝敗を2勝2敗1分のイーブンに持ち込んだことにもなるわけで、ほっとしたところもありますが、冷静に考えればいろんな意味で紙一重の展開だったということになります。
この連戦を少し振り返ると、連戦初戦となった東京V戦ではソロモンのポストプレーから高木が裏を取って、ゴールを決めています。
東京Vの薄い後方を突いた、綺麗な流れだったと思います。
#明治安田生命J2リーグ #第11節 #東京ヴェルディ
— ジェフユナイテッド市原・千葉(公式) (@jef_united) 2022年4月23日
悔しい引き分け…#櫻川ソロモン 選手がダイレクトで縦につないだパスに裏へ抜け出した#高木俊幸 選手がGKとの1対1を狙い通りのゴールは
移籍後初ゴール⚽
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プロデビュー当初から高さの面では、十分に可能性を感じさせていたソロモン。
昨年は守備での成長を感じプレスで大いに貢献しましたが、今年は足元でのポストプレーに磨きがかかっている印象があります。
ジェフU-18からプロ入り3年目ということで、体幹も強くなってきたのか、相手に競り勝ってボールを収めるシーンが目立っていると思います。
さらに、相手を背負いながらしっかりボールを止められるようになったためか、ポストプレーに余裕が出てきてパスの展開力も上がっている印象です。
東京V戦での高木のゴールシーンも、上記の動画の通り3人囲まれながらワンタッチで前方に展開し、一気に高木がチャンスを迎えたことになります。
今季はポストプレーで逞しさを見せられていたものの、ここまでの試合でゴールに直結することが少なかったのは、単純にチームとして攻撃が作れていないからというのが大きいでしょう。
ポストプレーというものは1人で成立するものではなく、周囲の選手との連携で形になるもの。
パスの出し手、ポストプレーヤー、落としの受け手などが連動して、初めて攻撃が作られることになる。
岡山戦でのレオンソも何度か良い落としを見せていましたが、あれも岡山戦では明らかにホームのジェフ選手たちの方が走れていて、岡山を全体的に押し込めることができていた。
さらに高木、見木の2シャドーは運動量もあってレオンソと近い距離感で戦えていたため、レオンソも連係プレーからうまく攻撃に絡めていたのだと思います。
特にレオンソは強さのあるソロモンのようなポストプレーではなく、テクニカルに動いて落とすタイプなのでしょうから組織的な攻撃の方が向いているように見えますし、そう考えるとサウダーニャのシャドーとは意外と相性が悪いかもしれません。
さらに、当然相手の状況も関係してくる。
東京V戦では相手が攻撃的なパスサッカーを展開するチームで、攻撃時は2バック状態になることが多かった。
その裏を一本のポストプレーでとれたということで、ソロモンのワンプレーで相手を打開できたことになるでしょう。
東京Vは前節新潟戦でも3‐4で敗れているように、守備には不安のあるチーム。
テクニカルで攻撃的なサッカーを目指しているからこそ、全体が前のめりになりがちで1つかわすとチャンスが生まれる傾向にある印象です。
さらに小柄な選手も多いため、球際での課題もあったと思います。
理想で言えばテクニックもあってフィジカルもある選手も集めたいはずですが、現在の東京Vは予算も豊富とは言えないですし、仕方のない部分もあるのでしょう。
その分、方向性を明確にして強みを作っていこうということで、弱点もあるものの武器もあるチームになっているのだろうなと思います。
ジェフとしてはその弱点を付けたものの、その後パスワークでやられているわけですから、結果的に痛み分けとなったことになります。
ジェフとしての問題は相手の弱点を突くだけでなく、自らゴールを奪う形を作れるかどうか。
それぞれ攻撃陣は特徴を持っていると思いますが、それをチームとして生かしきれているかというと、現状ではそこまでに至っていない。
それが大きな壁となっている印象です。