ゴールデンウィーク連戦後の初戦。
17位のジェフは、秋田とホームフクアリで対戦します。
現在の秋田は、6勝2分7敗で15位と中位から下位の位置。
しかし、ゴールデンウィーク連戦は、3勝2敗と勝ち越しています。
最後は2連勝で終わっている上、前節は横浜FCに土をつけ、首位から引きずり下ろしたことになります。
調子が上がってきているのかもしれませんが、秋田の場合は特徴的なスタイルを貫いているチームなだけに、そのサッカーが相手にはまるのか、相手が苦手としているのかなどで大きく違うのかもしれません。
勝ち試合も負け試合もある程度パターン化されているのかなと思いますし、J2でも異質なチームとなっているように思います。
ただ、スタイルがぶれないので大きくチームの根底が崩れることはないでしょうし、長い目で見れば安定しているのではないでしょうか。
J2では2年目となる秋田は、フィジカルを前面に押し出したスタイルを継続。
4‐4‐2で球際に激しい守備からのカウンターが武器で、ボールを奪ったら素早くサイドの奥や前線に蹴り込む。
そして、そこからの鋭いクロスと、セットプレーからの攻撃が特徴となっています。
ちなみに、Football LABのデータ分析結果によると、秋田はショートカウンター指数もロングカウンター指数も、J2トップとなっているそうです。
指数が高いというのはそれだけ狙えている回数が多いということのようですが、特にショートカウンター指数に関してはずば抜けて高く、トップの秋田が82.5なのに対し、2位秋田は59.8となっています。
一方のジェフはショートカウンター指数も16番目、ロングカウンター指数も13番目とかなり低い状況。
ジェフより値の低いチームには、東京V、徳島、大分など遅攻に秀でたチームもあるわけですが、ジェフはその点でも苦戦しているだけにより深刻な状況と言えるのではないでしょうか。
今年のジェフは開幕戦岩手戦や第6節栃木戦でも敗れているように、フィジカルサッカーに弱いところがある印象もあります。
相手がロングボールを多用してくるので、プレスをはめきれない展開になりやすい。
逆にハイプレスをかけられるとビルドアップでも苦戦し、攻守に相手を押し込めない状況となりがちなのではないでしょうか。
また、ジェフは守備に不安の残るサイドを攻め込まれて、シンプルにクロスを上げられる攻撃に弱いイメージがある。
パスサッカーのチームとの試合でもサイドを攻め込まれることはありますが、そういった相手は中央に強さがないことが多いので、シンプルにクロスを上げてこないか、上げられても対応がしやすい。
しかし、フィジカルに強いチームはクロスからの攻撃を準備できていることが多く、そこで苦労する傾向があるのではないでしょうか。
改めて、ゴールデンウィーク中のジェフを振り返ると、2勝1分2敗のイーブンで終えることが出来ました。
ただ、大分戦は0‐3の完敗となっており、続く徳島戦と2試合連続での完封負けも喫しています。
結果的に、波が激しい5連戦だったようにも思います。
では、その波を何が決めたのかと考えると、やはりプレスに行けていたか否かではないでしょうか。
しかし、尹監督は前線に守備に不安のあるサウダーニャなどをスタメン起用したがるし、ジェフ1年目なども"ノープレス状態"で守っていたことからも、どうにもプレスを重視しない印象がある。
そこがいまいち信用しづらいところかなと正直思います。
また、プレスに行けるかどうかに関係なく、攻撃面においては物足りなさが続いている状況。
偶発的なコンビネーションプレーはあるけれど、チームとして攻撃の強みなるほどかというと弱いと思います。
好守において何を信念に戦っていくのかといった点で、まだまだ足りない部分が多いのではないでしょうか。
個人的には昨年からのさらなるレベルアップを期待したのですが、昨年終盤無敗が続いていたことで、やはりどこかで甘えがあったのでしょうか。
ハイプレスをかけられればある程度昨年終盤のレベルには戻るのかもしれませんが、周りのチームはレベルアップしてくるかもしれないし対策も取ってくるでしょう。
スポーツにおいて停滞は後退であるということを改めて感じますし、ここから更なるレベルアップが出来ずに停滞が続けば、未来も厳しい状況になってくると思います。