初開催のマイアミGPを挟んで、スペインGPから本格的にヨーロッパラウンドが始まりました。
各チームが多くのアップデートパーツを導入する中、アルファタウリの変更はリアウイングのみ。
マイアミでもマシンのパフォーマンス不足が指摘されていただけに、不安の残る状況でした。
しかし、そんな中でも、角田は素晴らしい走りを見せてくれました。
ガスリーはマシントラブルでFP3を走れなかったこともありますが、予選ではチームメイトより前の13番手。
それでもライバルとはタイム差があり、マイアミでは決勝で大きくペースを落としただけに、厳しい状況も予想されました。
けれども、決勝では前回のような失速はなく、レースペースも改善。
こうなってくると角田の強みである、レースマネジメント能力の良さも出せて、終始安定したパフォーマンスを見せていました。
常にガスリーに前に立ち、10位でポイント獲得となりました。
マイアミでの決勝のペースダウンは不可解なほどでしたが、DAZNでも解説を務める中野信治は以下のように分析しています。
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特にレース前半のガソリンが重いときにペースが上がらず、エミリア・ロマーニャGPでもそうだったのですが、レースペースに苦しんでいるように見えます。そのあたりの原因は我々には分かりませんが、早く原因を究明して対策していかないといけません。やはり予選だけではダメなので、決勝でガスリーを常に上回っていくような成績を残していかないと来シーズンにはつながらないので、とにかく決勝でのガソリンが重いときのレースペース改善は急務です。
ガソリンを積んだ重い状況でのマシンのバランスに、問題があるという見方のようですね。
今回はそこを改善することが出来たということなのでしょうか。
あるいは昨年も何度かありましたが、アルファタウリは予選にセッティングを振り過ぎて決勝苦戦することがあります。
今回は逆に予選までは苦戦してレースペースは素晴らしかったので、レースに合わせたセッティングになったのでしょうか。
ただ、コースとの相性などもあるかもしれませんし、マイアミだけでなくオーストラリアでも決勝で大幅にペースが落ちた経緯がありますので、今回はうまくいったとはいえまだまだ様子見といった段階ですね。
一方、優勝争いでは、レース中盤までトップを快走していたフェラーリのルクレースが、パワーユニットのトラブルでまさかのリタイア。
スペインは気温も高かったので、マシンに厳しい状況だったのでしょうか。
やはり今年は新レギュレーションということもあってか、全体的にトラブルは多いシーズンとなっている印象もありますし、マシンの信頼性がシーズンのカギを握るのかもしれません。
優勝はレッドブルのフェルスタッペン。
DRSのトラブルもあり序盤にはハーフスピンもするなど苦労もしていましたが、しっかりとライバルの隙を突いた形になります。
これで3連勝となりチャンピオンシップでもルクレールを上回ったことに。
2位には優勝の可能性もあったペレス。
3位にはラッセル、5位には接触もあったハミルトンがつけており、メルセデスの復調の兆しも見えてきました。
ルクレールがリタイアしたからこそ頑張りたかったサインツは4位と振るわず、母国レースでまた少し評価を下げてしまったかもしれませんね。
今週末には、伝統のモナコが待っています。
非常に特殊なサーキットですから、予測のつかないレースとなるのではないでしょうか。
レッドブルも角田も良い形でヨーロッパラウンドをスタートさせたことになりますし、この流れを大事にしたいですね。