第29節 ジェフ 1-1 岡山 3バック変更もお互い決め手を欠き痛み分け

 先日、ジェフの選手に陽性者1名、濃厚接触1名が出たことが公表され、さらに試合前日に選手1名の陽性者が発生しました。
 選手の容体が心配ですが、これだけ多くのJクラブに複数の陽性者が出ているだけに、今のところジェフはまだ良い方なのかもしれません。
 今はコロナ陽性者が出る可能性があることを前提として、チームを運営していくしかないのだろうと思います。

 試合の方は事前に書いていた通り、似た者同士の戦いだったのではないかと思います。

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 ジェフは3バックに変更しましたが、大きく戦いが変わるわけではなく。
 4バックスタートの岡山も、後半から仲良く3バックに合わせるなど、そこでも同じ傾向が見られました。


 攻守に完成度が高かったのは、岡山の方だったと思います。
 プレスの強さもビルドアップもジェフを上回っていて、チャンスも岡山の方が作れていた。
 ただ、最終局面での崩しの質に課題があることもお互い様で、どちらも決め手を欠いてドローに終わった試合だったと思います。

 確かに後半から投入されたチアゴ・アウベスの個人能力も素晴らしかったですが、途中からはジェフの守備も慣れてきて、逆に持ち過ぎている感もあった。
 一方で普段の試合なら攻撃に決め手を欠いても、セットプレーからゴールを狙う両者ですが、この日はお互いにセットプレーが攻守に強みであっただけに、相殺してチャンスを作れないまま終わってしまった。
 どちらも攻撃面には課題を感じた試合だったのではないでしょうか。

■岡山が優勢もゴールは生まれず後半へ

 ジェフは見木、熊谷が不在、西久保もメンバー外で、ブワニカがサブにまわり、高木、福満、小林、田邉がスタメン。
 新加入の田邉が左CB、福満が右WB、高木がシャドーに入る3‐5‐2‐1に戻りました。
 サブには末吉、高橋、米倉、佐々木が復帰し、小島、サウダーニャが外れました。

 前節新潟に勝利した岡山は、スタメン変更なし。
 控えの喜山に代わって、濱田が入りました。
 18歳の佐野航大は町田の佐野海舟の弟で、ここ4試合先発を続けています。


 10分、岡山の攻撃。
 カウンターからの河井のクロスは合わず。
 河野が中盤で拾って高木をかわしシュートを放ちますが、枠の外。

 16分、ジェフの高木がスプリト中に足を痛めて交代し、ブワニカを投入。
 立ち上がりは、岡山が後方でボールを握り、左右に展開する攻撃が目立っていました。
 しかし、ジェフも徐々に攻め込む展開が増えていきます。


 20分、ジェフの決定機。
 福満からのパスを受けた、風間が切り返してクロス。
 2列目から飛び出した小林が頭で合わせますが、ポスト直撃。

 その直後には、岡山のチャンス。
 田中とのワンツーで、本山が中央を攻め上がって前線へ。
 デュークが受けて、シュートを放ちますがバーの上。


 24分にも岡山のチャンス。
 バイスからの縦パスを受けたデュークが、キープして左サイドへ。
 徳元のグラウンダーのクロスをハンがダイレクトで合わせますが、GK新井の正面。

 前半途中からジェフのプレスが甘くなり、再び岡山ペースに。
 岡山はプレスも積極的で、ハーフカウンターも狙っていきます。
 しかし、崩しの質はもう1つでチャンスまでは作れず。


 38分にはジェフの攻撃。
 風間と福満のパス交換から、中央へマイナスパス。
 田口がロングシュートを放ちますが、GK堀田の正面。

 46分にはジェフの攻撃。
 ゴール前でレオンソが得た直接FK。
 レオンソ自身が狙いますが、枠を捉えきれず。

 その直後には岡山の攻撃。
 本山が高い位置で小林からボール奪取。
 ハンが受けて素早くシュートを放ちますが、ゴールの左を逸れ0‐0で折り返します。

■後半から岡山が圧力を高めるも2点目を奪えず1‐1で終了

 後半から、岡山はハンを下げてチアゴ・アウベスを投入。
 チアゴ・アウベスとデュークの2トップになり、徳元がCBに下がって本山がアンカーに位置する3-1-4-2に。
 2トップに素早く蹴り込み、前へ圧力を賭けつつ裏を狙う攻撃で、ジェフを押し込んでいきます。

 47分、岡山の攻撃。
 河井のスルーパスから、チアゴ・アウベスが左サイドを抜けてクロス。
 デュークが合わせますが、枠の外。


 54分、岡山が先制。
 中盤で佐野が囲まれながらもキープして、右サイドへ展開。
 河野がフリーでクロスを上げると、チアゴ・アウベスがフリーで合わせて先制。

 その後も岡山は2トップを中心に、裏を狙ったカウンターを仕掛けていきますが、チャンスまでは作れず。
 70分、ジェフは福満、秋山、風間を下げて米倉、末吉、ソロモンが入りました。
 71分、岡山は河井を下げて仙波を投入。


 劣勢のジェフでしたが岡山がゴールを奪えずにいると、76分に同点ゴール。
 田邉がパスカットから、長い距離を持ち込んでスルーパス
 ソロモンが受けるとグラウンダーのクロスを上げ、レオンソが合わせてゴール。

 79分、岡山はデューク、佐野を下げて、齊藤、成瀬を投入。
 81分、ジェフは田口を下げて高橋を起用。
 80分頃から岡山の運動量が落ち、ジェフが攻め込む時間が増えていきます。


 しかし、どちらもシュートまでは行けず、試合は停滞状態に。
 88分、岡山は河野に代えて濱田を投入。
 徳元をWBにあげて、成瀬が右WBに回り、濱田がCBに。

 90分には岡本のチャンス。
 中盤での競り合いからチアゴ・アウベスが抜け出してシュート。
 しかし、GK新井が横っ飛びで弾き出します。

 その直後も岡山のチャンス。
 CKからの展開で、徳元がクロス。
 齊藤が頭で合わせますがGK新井の正面で終わり、1‐1で試合終了となりました。

■チャンスが作れそうな時間で作れなかった両チーム

 岡山は前半から良い流れだったと思いますし、ジェフからすると引き分けで良かったと思える展開だったのではないでしょうか。
 総じて、前半から岡山のペースで進んだ試合だったと思います。

 岡山は4バックからビルドアップを開始し、ボールを左右に展開していきました。
 それによって、ジェフの1トップ2シャドーを左右に押し込み、プレスを分散させる。
 そこからバイスや本山が縦パスを出し、攻撃を作っていく。

 そこへの対応に悩んだジェフは、シャドーが中途半端な位置取りをしてしまうことも多かった。
 すると、今度はその裏を取られる展開も増えて、シャドーとWBの間で起点を作られる場面も目立ちました。
 3バックに変更したジェフではありますが、3バックの課題も出た試合だったと言えるでしょう。


 ただ、岡山もミドルエリアまでは良くても、アタッキングサードの質はもう1つ。
 そこがジェフと似通たところで、木山監督も尹監督も課題となっている部分でしょう。
 これは前回対戦時にも話したところですね。

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 ボールを回せて攻め込んでも、良い形でシュートを放つところまでは作れない。
 そこで今回の岡山は、後半初めからチアゴ・アウベスを投入。
 デュークとチアゴ・アウベスに素早くボールを配給し、前への圧力を高めて、裏を狙い、ゴールを奪う形に変えてきました。

 ジェフはその圧力に苦戦し、裏への対応ももう1つで、ピンチを作られていきます。
 前回対戦時はジェフの方がコンディションが良さそうでしたが、今回は岡山の方が動けていたことも大きかったと思います。
 後半から加速した勢いのまま、岡山がゴールを奪いました。


 しかし、そこから岡山は追加点が奪えなかった。
 追加点が奪えないどころか、1点取って満足したところがあったのか、チャンスすら作れなくなってしまった。
 前への圧力はそのままでしたし、良い流れが継続できそうだったのにもかかわらず、アバウトなプレーが目立ってチャンスが遠のいた印象です。

 すると、一瞬の隙が生まれてカウンター一発でジェフが同点ゴールを上げたという展開で、結果的に岡山が得点後にチャンスを作れなかったことが、ジェフの得点に繋がったように思います。
 けれども、一方のジェフも、80分頃から岡山の運動量が落ちて攻め込む時間が作れたにもかかわらず、シュートまでうまく持ち込めなかった。
 結局、後半はどちらもチャンスを作れそうな時間帯に、チャンスを作り切れず引き分けに終わったことになります。


 これがお互いに中位にはいても、上位争いまではいけない要因ではないでしょうか。
 木山監督は水戸でもジェフでも愛媛でも山形でも、J2中位で終わることが多く、そこから先へ上がり切れない。
 それに似た尹監督も現在は1つ壁を越えきれずに、チームの成長も停滞しつつある気がしますね。

 果たして、ここからその壁を越えて、そこから先へと上がっていけるのか。
 特にジェフの場合は監督3年目ですし、シーズン終盤に向けて重要な時期になりつつありますね。