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第32節 ジェフ 0-0 徳島 お互いに離脱者が多い中のドロー

 予定通り実家に戻ってきていますが、やはりジェフ戦があるとついつい早く見たくなってしまいますね。
 多少強引なスケジュールですが、DAZNで試合を見てしまいました。

 ジェフ対徳島は予想通り、硬い試合となった印象です。
 引き分けの多い徳島と、無理に前に出ず攻撃に難のあるジェフの戦い。
 これで徳島は7試合連続引き分けで、すでに20試合も引き分けとなっているようで、さすがに多すぎる印象ですね。


 それでもジェフは、前節甲府戦より動けていたと思います。
 前にプレスに行ける時間もあったし、後方でもボールへの寄せが激しかった。
 正直前節はいくら連戦で若い選手が頑張っていたとはいえ、さすがに出来が悪かった印象なので複雑な思いも抱いていたのですが、今節は全体的に戦えていたのではないでしょうか。

 一方で徳島も、今週だけでコロナ陽性者がスタッフ含めて9名(内訳は明らかにしていない)も出ていました。
 メンバーを見ると主力がかなり欠けており、CFも1人しかいないような状況に。
 途中から西谷が前線起用されたのも、その影響でしょう。


 ジェフもまだ多くの選手が戻らない中での引き分けとなったわけですが、他会場でもメンバーを揃えるのに苦労しているチームは多い状況。
 それを見ると、やはり今年は選手が集まらないことを嘆いてばかりはいられない。
 どこも苦しいわけですから、今やれるメンバーで最大限を尽くして、結果を残せるかが問われる年だと思います。

 そんな中でもよく頑張った試合だとは思いますが、本気で上位進出を狙うのであれば、お互いにここは勝ちたいところだったと思います。
 ジェフも動きはよくなったものの、全体的に後方に重く攻撃に移りにくいという課題は前節と変わらなかったわけですし、内容としては悩ましい部分も感じた試合ではないでしょうか。

■立ち上がりはプレスに行くもボールを保持される展開に

 ジェフは前節負傷した佐々木がメンバーから外れソロモンが控えに回って、ダニエル・アウベスとレオンソがスタメン。
 サブから新明が外れて、登録完了したリカルド・ロペスが入りました。

 徳島もコロナ陽性者が多数出ており、石井、新井、玄、藤尾が外れて、石尾、エウシーニョ、櫻井、一美がスタメン。
 控えからも、バケンガが外れました。
 エウシーニョが右WBに入る3-1-4-2に。


 3分、ジェフの攻撃。
 中盤で前の空いた田口が、ロングシュート。
 しかし、ゴールの左をそれます。

 12分にもジェフの攻撃。
 スローインから中盤で右から左にパスをつなぎ、ダニエルがクロス。
 ブワニカが合わせますが、力なくGKスアレスがキャッチ。


 立ち上がりは積極的に前からプレスに行き、セカンドボールを拾って優勢に進めるジェフ。
 しかし、10分過ぎからプレスが甘くなっていきます。
 徳島がボールを持ちジェフが守備で構える展開に。

 32分、徳島の攻撃。
 右から左にテンポよくつないでいき、浜下が末吉をかわしてクロス。
 白井が足元で合わせますが、枠の外。


 34分にも徳島の攻撃。
 中盤中央でのパスワークから、白井が前線へ縦パス。
 杉森が狙いますが、西久保がブロック。

 防戦の続くジェフでしたが、43分。
 中盤で受けた西久保が、思い切ったロングシュート。
 しかし、ポスト直撃に終わり、0-0で折り返します。

■後半から盛り返すも引き分けに終わる

 前半途中から押し込まれていたジェフですが、後半に入って前への勢いを高めカウンターを狙っていきます。
 55分、徳島のチャンス。
 中盤で奪ったところから櫻井が裏を狙ったスルーパスを出すと、一美が抜け出しかけますが、西久保がナイスブロック。

 その直後のプレーでジェフがチャンス。
 左サイドから見木、小林、ブワニカとつないで、見木がシュート。
 しかし、相手DFのブロックにあいます。

 このプレーで得たCK。
 左サイドから田口がけると、田邉がヘディングシュート。
 しかし、惜しくも左にそれます。


 67分、徳島は杉森を下げて西谷を投入しそのまま前線に。
 73分、ジェフは秋山、ブワニカを下げ、リカルド・ロペスと米倉を投入。
 米倉が右、末吉が左に回って、リカルド・ロペスは右シャドーに。

 79分、ジェフのチャンス。
 左サイドからのCK。
 田口が蹴って米倉が拾うと、田口が左足でクロスを上げ、西久保が狙いますが枠の外。


 83分、徳島は負傷した櫻井とエウシーニョを下げ、長谷川と田向を起用。
 白井がアンカーに入り、浜下が右、田向が左に。
 お互いに運動量が落ち、スペースができ始めていきました。
 
 92分、徳島のチャンス。
 左サイドからのCK。
 白井がけると田向が合わせますが、ゴール左隅をそれます。

 94分、ジェフはレオンソ、末吉を下げ、ソロモン、桑原を投入。
 そのままスコアレスドローで終わりました。

■引いた守備からどう勝ちにつなげていくか

 立ち上がりは思ったよりも、ジェフが前に出ていきました。
 守備時にはブワニカが1トップに移って、レオンソが右シャドーに入れ替わるなどしていましたし、立ち上がりはプレスに行こうという意志も強かったのではないでしょうか。

 ただ、10分過ぎからは押し込まれる時間が長くなってしまい、20分頃からは守備時もレオンソが前でブワニカが右シャドーで構えるようになりました。
 押し込まれて守備機会が増えれば、守備力の高いブワニカを右シャドーに置いたほうがいいという判断だったのでしょう。
 それだけレオンソの守備に課題があると評価した上で、起用しているのでしょうね。


 ジェフは前節より前に出ていけたし、球際でも激しく戦えていました。
 特に中盤のスライドが早くなったことで、パスコースを消して相手のパスワークを遮断することができた。
 それによって押し込まれて1トップの脇から攻め込まれても、パスカットすることができたことが、この試合一番のポイントだったと思います。

 ただ、守備はそれで失点をしのげたとしても、攻撃面においては厳しかった。
 解説の石川直弘がジェフが中盤でボールを奪ったときに、何度も「チャンスですね」と話していましたが、実際にそこからゴール前まで持ち込んでチャンスを作れた回数はほとんどなかったと思います。
 それだけボールを奪った後のカウンターに問題があった。


 そこは選手個々の質や、チームとしての攻撃作りに課題があるのでしょう。
 また、守備的なチームなだけに、守備から攻撃に移るスピードや人数が足りていない部分もあると思います。
 ただ、それだけではなく、やはり守備時に全体が押し込まれているから前に人数が少なく、パスコースも限られているので、攻撃に移れないという問題も大きいと思います。

 そう考えると、後方に引いて人数をかけて守り、コースを消して相手の攻撃を抑えているとはいえ、その守備は攻撃を犠牲にした守備になっているところがあるといえるのではないでしょうか。
 もちろんそれでもリードした状況や引き分け狙いなどなら構わないのでしょうが、現状だと勝ちにいかなければ昇格は難しい状況。
 引き分けが多いことで14位と苦戦している徳島を見ても、ここからどう勝ち切るかが問われるところではないかと思いますね。