当ブログはプロモーションを含みます

3位仙台戦 ジェフに求められるのは修繕か成長か

 今週末が8月最後の試合ですが、早くもラスト10試合。
 今年は11月にW杯が行われるため10月末にはJ2リーグが終了するので、まだ8月末ですがシーズン終盤戦に差し掛かる時期となってきました。
 順位・成績に対して、よりシビアに見ていかなければいけない時期と言えるでしょう。

 J2の順位表を見ていくと、首位横浜FCが勝点63、2位新潟が勝点62で、少し抜け始めています。
 一時は首位に立っていた仙台は3位で、勝点55で若干遅れを取ってしまったことに。
 仙台としては踏ん張りどころと言えるでしょうが、今週末のジェフはその仙台と対戦します。

www.jleague.jp

 仙台も先月、新型コロナウィルス陽性者が複数出ており、主力としてプレーしていた元ジェフ若狭も、全治3ケ月の怪我を負って6月末に離脱。
 7月23日の長崎戦は、控え選手が6人しか揃わないほどでした。
 ちなみに、この試合では特別指定でオナイウ阿道の弟にあたるオナイウ情滋が、プロデビューを果たしています。


 長崎もコロナに苦しむ状況でしたが、仙台はこの長崎戦を1‐2で落としています。
 その後徐々にメンバーは復帰していますが、長崎戦から現在までの成績が1勝1分3敗と低迷。
 ここ2試合も大宮に2-3、群馬に0‐1と、下位チーム相手に敗れていることになります。

 仙台のスタイルは大きく変わらず、ミドルパスを素早く繋いで左右に散らす。
 それによって、相手の守備を揺さぶったところで縦へと展開。
 比較的テンポの速いサッカーを目指している印象です。


 ここまでの仙台の総得点は62とJ2トップで、ジェフは総得点33ですから倍近く稼いでいることになるわけですが、総失点も44とJ2で6番目に多いことが課題となっています。
 全体的に前掛かりでラインも高いのですが、DFライン裏への対応が怪しく、スピードにも難がある印象です。
 またクロスに対する守備のポジショニングなども、怪しいところがあるでしょうか。

 0‐1で敗れた前節群馬戦では、仙台がボールを持つ時間帯が長かったもののチャンスを作れず。
 群馬の鋭いカウンターから再三ピンチに陥ってしまう展開で、ジェフも守りながらいかにカウンターを作れるかがポイントとなるかもしれません。
 仙台は前々節大宮戦での敗戦を経て、メンバーを入れ替えたものの2連敗となっているだけに、ジェフ戦でどういった顔ぶれになるのかも気になるところです。


 対するジェフも負傷者とコロナ陽性者で、DFに離脱者が集中してしまい苦しい状況に。
 その状況下でも2試合連続で引き分けと勝点を拾っており、特に前節徳島戦は選手の動きも良かったように思います。
 ただ、離脱者が多いのはどのチームも同じような状況ですし、何より7月からの成績が2勝3分4敗とかなり苦しい成績に陥っています。

 離脱者が多い面は考慮すべきかとは思いますが、それよりもシーズンを通して成長をあまり感じられない点が気になるところ。
 尹監督は昨年序盤も苦戦したら3バックにし、中盤に苦労したらハイプレスに切り替えるなど、苦戦するたびに戦い方を入れ替えてきました。
 最近でもハイプレスでは持たないと感じるとリトリートに戻し、4バックでは逆サイドが空いてしまうと見ると5バックに変更するなどチームを"修繕"しています。


 その修正力は評価できるとも思うのですが、一方でチームを"成長"させ推し進めるという点では正直物足りなさを感じる。
 課題が生まれるたびに変化を施して"修繕"するのは良いのですが、自らの手でチームを"成長"させるという姿勢はあまり見受けられない。
 それが監督3年目になって、より顕著に表れているところがあるのではないでしょうか。

 その状況だとJ2中位には留まれたとしても、ここからの昇格争いやJ1での戦いにおいては、厳しいのではないかと思ってしまう部分がありますね。
 もともとJリーグでも戦力に秀でたチームや結果を残したチームを率いるのであればそれでもいいのでしょうが、ジェフはここから這い上がっていかなければいけないチームだと私は思います。
 チームに野心を持たせ、目指すべきサッカーに向かって突き進んでいくという点で、足りないところがあるのではないでしょうか。


 それでも近年のジェフは勢いに乗れば強いところもあるので、昨年終盤のような好成績が残り10試合で残せれば。
 そこからプレーオフに進出して、あわよくばJ1昇格まで行ければ、いろいろと状況は変わってくるかもしれません。
 そこが尹監督体制における、ジェフにおいての貴重な望みとなるのかなと思います。

 ただ、そのためにも、チームが前を向いていかなければいけない。
 "修繕"だけではなく"成長"を目指して、前向きに戦わなければ一時的な好成績も上げにくいでしょう。
 どうしても離脱者ばかりに目が行って尹監督も若干弱気なコメントが増えている印象がありますが、どのチームも悩みは抱えていることだと思いますし、今こそチーム全体で強い気持ちを見せて欲しいところです。