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第30節群馬戦から約1ヶ月間、流れの中からゴールがないジェフ

 前節の長崎戦、ジェフは0‐1の完封負けとなってしまいました。
 尹監督は「決定力の差が出た試合」と話していますが、DAZN解説の佐藤悠介氏も話していた通り、ジェフにそこまでチャンスらしいチャンスがあったわけではないと思います。

 決定的な得点機会というのは、フリーな状況や相手のマークが甘い状況。
 さらに、角度があって障害物も少なく、シュートコースに余裕がある状況。
 そして、時間的にも余裕がある状況ではないかと思います。


 しかし、長崎戦でのシュート機会を見ていくと、23分のブワニカがアーリークロスからシュートに持ち込んだシーンでは、相手のマークもあったし角度もなかった。
 54分の田邉の持ち上がりから相手がクリアミスしレオンソがシュートを放つシーンも、フリーに見えて前には相手選手がいたためコースは限られていた。
 58分のダニエルのクロスが流れて西久保が狙ったシーンもファーで受けたもので角度はなかったし、決して決定機という程ではないでしょう。

 対して、長崎のゴールシーンでは、スルーパスに都倉が抜け出して、GKと完全に1対1になっている。
 ジェフのマークもないし、コースにも時間にも余裕があった。
 これを外せば「決定力不足」と言われても仕方がないかもしれませんが、ジェフのシュートシーンは難しいものが多かったと思います。

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 だからこそ、シュートシーンだけではなく攻撃作りやチャンスメイクの形が、得点において極めて重要であるということになると思います。
 長崎戦のジェフのようにハイクロスからセカンドボールを拾う形ばかりだと、どうしてもシュート役の選手に正確にボールが入ることは少ない。
 加えて、相手DFも待ち構えていることが多いからシュートコースも狭くなるし、ダイレクトで狙わなければ相手選手に詰められる可能性が高いため時間的な余裕も乏しくなります。

 長崎戦ではいくつかシュートが打てたとは言え、窮屈なシュートシーンが多かった。
 オシム監督が良く言っていた相手の守備を混乱させた展開は作れておらず、工夫のないクロスからの展開が多かったため、相手の守備も待ち構えている場面ばかりだった。
 これで「決定力」に問題解決の道筋を求めるのは、なかなか酷だと思います。


 実際、ジェフの攻撃力問題は、この試合に限ったものではありません。
 ロングスローもセットプレーと計算すれば、ジェフは群馬戦からの約1ヶ月間、流れの中からゴールが生まれていないことになります。
 その間、7月の延期分も実施したため、試合にして5試合も経過したことになります。

 それだけ、流れの中からの攻撃作りに問題があると言えるでしょう。
 なにせ、セットプレーからはしっかりとゴールが決められているわけですから、課題は決定力ではなくいかに確実な決定機を作れるかの部分と言えるでしょう。

 セットプレーにおいても、ここ数カ月は若干田口のプレースキックの精度が落ちている。
 それを本人も自覚して、急に秋山にも蹴らせるようになったのではないでしょうか。
 ただ、田口のプレースキックに関しては、むしろここまでが素晴らしかったと言うべきであり、チームとしての問題はやはり流れの中からの攻撃をいかに確実に作るのかというところになってくるのではないでしょうか。