今週のJ2は連戦。
先週末の金沢戦を1‐0で勝利したジェフは、岩手と対戦します。
秋田監督が率いるJ2昇格組の岩手は、シーズン序盤から堅守速攻のスタイルを継続。
前線から粘り強く守り、ボールを奪ったらCFに当て2列目やサイドが拾って仕掛けるカウンターが武器となっています。
長身選手も多く、セットプレーからの攻撃も強みになっている印象です。
もう1つの特徴として、岩手はターンオーバーを採用しています。
スタイルが明白になっているからこそ、選手補強の方向性も明確になっており、選手を入れ替えても戦いやすい状況となっているのでしょうか。
連戦となるジェフ戦も、前節とは異なるスタメンになるだろうと思います。
J2に昇格したばかりの岩手は今シーズン序盤、ジェフ戦での勝利も含めて、3勝2敗2分と好成績で3月までを終えています。
しかし、4月に入ると一転して7連敗。
6月からは調子を上げて6戦無敗の時期もありましたが、再びそこから低迷しており対策を取られて苦戦しているパターンでしょうか。
前節水戸戦までも5連敗となっていましたが、水戸戦は1‐0で勝利。
後半アディショナルタイム、元ジェフ中村太亮のクロスを宮市剛が合わせてゴールを決め、久々の勝ち星をあげるという展開でした。
なお、一時は離脱していた中村は復帰戦となった前々節山形戦でもCKで先制ゴールをアシストしており、出場すれば脅威ですがジェフ戦は休ませるのでしょうか。
気候も落ち着てきて調子が上がってきたのか、それとも残留争いの危機感が良い方向へ進み始めたのか。
いずれにせよ、岩手のポイントは堅守速攻を維持するためにも、どれだけ守備で綻びを作らないかなのではないかと思います。
なお、岩手は水戸戦の勝利で20位まで順位を上げ、残留圏内を脱出したことなります。
ジェフからすると、岩手は開幕戦での敗れた試合のインパクトが非常に強いですね。
昨年終盤のジェフはクラブ無敗記録を更新するなど好成績を収めており、今年こそはと期待する声も少なくなかった。
しかし、開幕戦でJ2に降格したばかりの岩手に、その鼻をぽっきりと折られたことになります。
しかも、岩手は昨年のジェフを研究して、しっかりと対策を取ってきた印象でした。
ジェフのハイプレスに対してはロングボールで回避し、サイズの小さなサイドを狙う。
守備に関しても配給役のボランチをしっかりとケアしつつ、後方ではある程度持たせてゴール前を埋める。
開幕戦でジェフ対策が明確となってしまい、その後のシーズンも苦労した部分があると思います。
特に堅守速攻のチームはジェフ対策の答えの1つが開幕戦で出てしまったことになり、同タイプの栃木戦や秋田戦などは未だに今季勝利がありません。
言い方を変えると、今季のジェフは堅守速攻タイプのチームに対する、勝ち方をまだ見出せていないことになります。
そのため、岩手戦は単純に開幕戦の悔しさを晴らすという意味のリベンジだけではなく、岩手のような明確な堅守速攻チームに対する勝ち方を示さなければいけないという意味でのリベンジも果たさなければいけない。
ある種、今年の宿題の提出を求められる試合となるのではないでしょうか。
岩手も前節は勝利できたとは言え下位に苦しむチームですし、勝たなければいけない立場でもあると思います。
しかし、岩手も残留に向けて、ここかからは毎試合トーナメントのように戦わなければいけないはず。
ジェフもプレーオフ進出の可能性が残っているわけですから、最後に意地を見せたいところ。
お互いに球際が大事なチームだと思いますし、気持ちの面も含めて激しい試合となるかもしれませんね。