フクアリで行われたジェフ対琉球戦。
今季のホーム最終戦ということもあってか、ジェフの佐藤勇人CUOがDAZNの解説でした。
勇人から今季を総括する話も聞かれましたね。
試合中には尹監督はハーフタイムコメントで、「相手の守備ブロックを崩す工夫が必要。攻撃時の数的優位を作っていく動きを」と話していたことを紹介されました。
勇人はこれに対して、「トレーニングで落としこんでいかないと」と話しています。
かなりストレートな言葉にも感じましたが、前半のジェフがあまりにも攻撃面で停滞していたため、少し本音が出たのでしょうか。
実際、前半のジェフは、攻撃面でいいところがない展開でした。
前半の終わり間際にゴールが決まったとはいえ、個人技での打開が効いた展開でキレイな崩しとまでは言えなかったでしょう。
さらに、田邉のグラウンダーのクロスも、2人の相手選手を横切って高木に通ったもので、ラッキーなゴールだったように見えなくもありませんでした。
後半こそ、完全に琉球の足が止まって、攻撃も作れました。
ただ、試合を通じて綺麗に崩せた回数は少なかったし、相手が勝手に崩れたケースの試合だったと思います。
勇人は試合後にも、今季に関して「得点のところ、チャンスを作るというところで課題が残った」、「ソロモン、見木、ディフェンスの新井が7得点でトップですし、そいう点でも物足りなさを感じた」と評しています。
また、クラブ全体に関しても「クラブとして、どのようなフットボールをしていくのか」
それをはっきりさせることによって、「結果に対しての責任が明確になる」とも話しています。
今は「そこが曖昧」であると考えているようです。
ただ、尹監督が就任してからのトップチームのビジョンは、明らかに堅守速攻だったと思います。
しかし、堅守にはなっても、速攻には繋がらなかった。
そこが大きな課題で、速攻が作れないから「堅守速攻」は成立せず、最後まで順位を上げきれなかったところがあると思います。
それはそれとしてチーム単位の問題だと思うのですが、一方でクラブ単位で見ればやりたかったのは堅守速攻だったのではなかったのかと外からは感じます。
チームの力は及ばなかったものの、やることは明白だったのではないかとも。
ただ、今年の夏、アカデミーに関してのコラムで、以下のような話もありました。
群馬で見た千葉U-18は“グッドチーム”だった。
(中略)
サッカー用語を使って説明すれば「5レーン」「ポジショナルプレー」の発想を導入している。
朝岡はこう説明する。
「クラブとしてのコンセプトを持って、しっかりボールを動かして、スペースを見てフリーを見つけて、優位性を使いながら、主導権を取って押し込んでいくサッカーをしています。
主にジェフU-18朝岡監督に関する記事ですが、明らかにトップチームのサッカーとは異なります。
勇人はアカデミーも見ているだけに、それも含めて見るとビジョンが曖昧なように感じるのかもしれません。
なお、このコラムの後半には、以下のような話も。
「トップとアカデミーのズレ」という少し意地悪な質問をぶつけると、朝岡はこう説明してくれた。
「後々合ってくると思います
これらの話を含めて考えると、来季以降のビジョンはパスサッカーにシフトしていく可能性もあるでしょう。
そもそも、尹監督は高橋GM時代に招聘した監督であり、鈴木GM体制ではまだ新監督を選定してい。
来季以降に、ようやく新体制のビジョンが見えるのかもしれません。
今のアカデミーのトップは、勇人と共にプレーした斎藤大輔ですし、勇人と共に鈴木GMを支えて新たなビジョンを築き上げてくれれば。
森本社長はホーム最終戦後、「少し時間をください」と話していましたがが、待つのは構わないにしても、どの方向に進み、どういった目標を掲げてからでないと、ただ時間を浪費しているようにしか見えなくなるわけで。
監督交代も決まっているわけですし、来季こそは改めてクラブのビジョンを打ち出せる年にしてほしいですね。
……と、日曜日のうちにここまで書き終えていたのですが、翌日朝に来季ジェフ監督候補の報道が出ましたので、それは明日改めて取り上げていきたいと思います。
話の順番が大事なところですしね。
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