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2022シーズンを振り返る 新井章太編

 カタールW杯での日本代表の挑戦も終わりましたし、今年も2022年のジェフ選手たちを個々に振り返っていきたいと思います。
 まだ移籍報道のある選手の動向も定まっていないだけに迷うところもありますが、少しずつ進めていきます。
 今回も一定の出場時間がある選手に限って、取り上げていきます。


 まず、今年も守護神として、ゴールを守った新井章太。
 新井章太は2020年に川崎からジェフへ移籍すると、1年目からフル出場の活躍。
 昨年は怪我もあって序盤に出遅れましたが、それでも37試合に出場しています。

 2022年も出場停止の1試合を除き、41試合に出場しています。
 今年のジェフは新型コロナウィルスや負傷者による離脱が多かったこともあり、フル出場の選手は不在に。
 新井章太が最多出場選手となりました。


 ときおりミスもある印象ですが、基本的には非常に安定感のあるGKだと思います。
 ビックセーブでチームを救うことも多いですが、それもポジショニングの良さがベースにあるのではないでしょうか。
 次への予測も良く、大きくコースを空けることが少ないですね。

 特にシーズン後半は、新井章太の活躍が目立ったと思います。
 昨年もシーズン終盤にビックプレーを何度も見せ、クラブ無敗記録に大きく貢献しました。
 新井章太のセーブがなければ無敗記録もあそこまで伸びなかったかもしれませんし、シーズン後半に強いタイプなのでしょうか。


 ただ、今年の新井章太に関しては、どうしても6月27日の東京V戦での退場のインパクトが強いですね。
 あのシーン、確かに相手の足が新井章太の頭にあたってしまったのは事実ですが、相手選手の背後から矢口が守備に行っているから止まられない状況でしたし、意図的ではなかったでしょう。
 それに対して激昂して相手を手で押し倒してレッドカードという流れでしたが、この動きは百害あって一利なしでまったく意味のない行動でした。

 しかも、この試合はチームにとっても、非常に重要な試合でした。
 2022年もシーズン序盤に結果が残せずに苦労していたジェフですが、5月末からの試合でようやく3連勝を遂げました。
 ここからだといったところでしたが、東京V戦前に2試合連続で引き分けて、勢いが落ちかけていたところ。


 その東京V戦で3‐0と大きくリードし、このまま綺麗に終わるれるかといったところで、後半ATに新井章太が退場。
 その後、チャンがGKに移されますが、1失点して終わってしまいました。
 さらに、新井章太を欠いた翌戦は大分相手に2‐3で敗れており、新井章太だけの問題ではなかったでしょうが、ここで波に乗り切れずに終わったのが大きかったと思います。

 新井章太は若手の面倒見もよさそうですし、ジェフでは数少ない周りを鼓舞できるタイプの選手ではないかと思います。
 しかし、この場面では強い気持ちが、逆に悪い方向に出てしまった。
 一度のやらかしなら仕方がないと言いたいところではありますが、W杯を見てもワンプレーで運命が大きく変わることは多いですし、ベテランがこういったことをやってはまずいですね。


 来年はパスサッカーを展開するとなると、理想を言えばGKにも足元の技術のある選手を置きたいところ。
 J2でも若くテクニックのあるGKが増えていますし、オシム監督は昔からそこを要求していましたが、今やそれが世界的な流れでもあるのでしょう。
 GKがビルドアップの起点になるパスサッカーチームも多いですが、新井章太はその点では課題があると思います。

 ただ、GKの本分はやはり守備の部分にあるでしょう。
 ジェフも何度かテクニックのあるGKを起用していたことはありますが、GKの守備面に不安があるとDF陣も安心してプレーできないし、チーム全体に綻びが生じる印象があります。
 櫛野などもそこまでキック精度などは高くなかったですが、攻撃への素早い切り替えなどでカウンターの起点などになっていましたし、そうった工夫で対応したいところでしょうか。


 それと共に次期GK候補も、真剣に考えないといけないでしょうね。
 ジェフとしてはようやく表れた安定感のあるGKといった印象もありますが、新井章太も来年で35歳。
 GKは比較的長くプレー出来るポジションとではあるのでしょうが、それでも次への準備は必要でしょう。

 2021年に新井章太が負傷した際には、中堅の鈴木椋大が出場していましたが、今年は20歳の松原が第2GKを務めていました。
 松原は2020年に流経柏高から加入すると、夏にはC大阪にレンタル移籍していますし、クラブ内で期待されているのかもしれません。
 ただ、やはり若い選手と言うこともあってか、代わりに出場した大分戦ではまだまだ不安定な印象でした。

 新井章太のライバルになるような選手の台頭が期待されますが、そこが難しければ今年こそ外国籍選手の補強もありなのかなと思います。
 他J2クラブでも外国籍GKの活躍が目立っていますし、他のポジション次第では補強候補となるのではないでしょうか。
 新井章太としてはGKに技術を求められる時代の波に、どれだけ適応できるかが問われる年となるかもしれません。