試合後の更新に関してですが、今年こそはマイペースにやっていきたいと思いますので、今日は早くアップ出来ましたが、遅れる日もあると思います。
遅くても、月曜日中に更新するということで、よろしくお願いします。
さて、ちばぎんカップでお披露目となった新生ジェフですが、細かなミスも目立ち、まだまだ粗削りな印象も受けました。
しかし、攻守に狙いは見えた部分もあったと思いますし、悪くはない試合内容だったのではないでしょうか。
思ったよりもプレスが整備されていたイメージで、逆に攻撃はもう少し煮詰めたいところ。
柏も個々の能力はさすがで、今年は流行りのワイドにウイングが張るサッカーにチャレンジするのでしょうか。
毎年狙いを変えても基本はぶれないのは、さすがネルシーニョ監督ですね。
ミスからの失点が続いてしまったものの、しっかりチームを作ってきたように見えました。
■ジェフがプレスからミスを誘って2点先制
ジェフのスタメンは、新井章太、鈴木大輔、新井一耀、松田、矢口、田口、熊谷、見木、末吉、小森、呉屋。控えに鈴木椋大、田邉、小林、風間、椿、田中、新明。
矢口が左SB、トップ下に小森が入る4‐2‐3‐1となりました。
柏は佐々木、片山、古賀、立田、三丸、高峰、山田康太、小屋松、マテウス、仙頭、細谷のスタメン。
高峰がアンカーに入り、インサイドに山田と仙頭が入る4‐1‐4‐1に。
注目のオランダ人FWフロートは間に合いませんでしたが、ベストメンバーと思われます。
序盤のジェフは、積極的にプレスをかけていきます。
呉屋と小森を中心に、2列目も連動してつめていき、柏の攻撃を自由にさせません。
一方で攻撃ではロングボールを裏へ蹴ることが多く、ボールロストが目立っていきます。
12分、柏の攻撃。
前方右で得たFKを仙頭が蹴ると、中央へ放り込まず横パス。
山田が狙いますが、小森にもあたってGK新井がキャッチ。
途中からジェフもパスを繋げるようになり、18分に相手のミスから先制。
左サイドでの矢口の仕掛けは片山に止められますが、パスを受けたGK佐々木が見木、呉屋、小森のプレスを受けてキックミス。
小森が合わせてシュートを放ち1‐0。
31分にも、プレスからジェフがゴール。
柏がGKも含めてパスを繋いでいる展開で、立田に見木がプレス。
立田のGK佐々木へのパスが弱くなり、呉屋が拾って2-0。
しかし、その直後、柏が1点を返します。
左サイドで三丸、仙頭、小屋松とトライアングルに繋いでいき、末吉が小屋松に遅れて前を取られます。
中を取った小屋松がパスを出し、マテウスの放ったシュートは矢口がブロックしますが、山田が合わせてゴール。
43分にも柏のチャンス。
小屋松が中盤を左から右へ持ち込んで、片山からのパスをマテウスがワンタッチクロス。
細谷が頭で狙いますが、枠の外。
前半終盤はジェフの運動量が落ちてプレスにいけず、柏が攻め込む時間が目立ちました。
しかし、2‐1で折り返します。
■小森の素早いスローインから勝ち越しゴール
50分、柏が同点ゴール。立田のロングキックから右サイド裏を攻め込まれ、マテウスとスイッチした山田がクロス。
細谷がフリーでヘディングシュートを放つと、GK新井が触るもゴール。
57分、ジェフは矢口が痛めて田中が投入されると、そのまま左SBに。
65分にも柏の攻撃。
小屋松が松田を抜いてクロスを上げると、マテウスがファーで狙いますが合わせきれず。
ジェフは攻撃が作れない時間帯が続きましたが、68分にジェフが勝ち越し点。
左サイドの小森から素早くスローインを出すと、見木が裏を取ってクロス。
最後は呉屋が詰めて3‐2。
70分、ジェフは呉屋に代わって椿を投入し、椿が左で見木がトップ下へ。
72分、柏は高峰に代えて、椎橋を投入。
74分にも、立田、小屋松、細谷を下げて田中、山本、武藤を投入。
77分、柏のチャンス。
中盤の椎橋からパスが出て、武藤が鈴木大輔の裏を取ってシュート。
しかし、GK新井がセーブ。
79分、マテウス、片山を下げて、戸嶋、川口を投入。
その直後のにも柏のチャンス。
左サイドのCKから仙頭がシュートを放ちますが、GK新井がセーブ。
85分、ジェフは見木、小森を下げて、風間、新明を投入。
92分にも鈴木大輔を下げて田邉を起用。
最後はジェフが冷静に時間も使って、3‐2で逃げ切り勝利をあげました。
■新しい風に賭けたいと思える試合に
ジェフは粗削りながらも、狙いも見えた試合だったと思います。まずは、立ち上がりから積極的なプレスが目立ちました。
ただし、大人数で一気にチェイスをかける闇雲なプレスではなく、2列目以降も連動したプレスが出来ていたと思います。
2トップが入れ替わりでファーストプレスにいき、そこがはまればSHなども加勢する。
前のプレスで相手が苦しくなれば、SBやボランチも中盤で潰しに行くといったプレスでした。
ここが一番の収穫で、ゴールにも結び付いたことになります。
一方で、リトリート時の守備には不安も感じました。
4‐4‐2でコンパクトに守りSHが絞る守り方でしたが、柏は4‐1‐4‐1で左右ウイングが開いて攻めるシステム。
どうしてもサイドで劣勢になることが多く、2失点目もマテウス、山田に対し、矢口1人で守る数的不利を簡単に作られています。
攻撃に関しても、意図は少しずつ見えていたと思います。
基本的には左SHが中に絞って、中央でパスを繋ぐ。
そこから仕掛ける展開ですが、中央が厳しければワイドに開いた左SBへ展開というパターンが目立っていました。
中では小森が上下することでギャップをつく動きを見せており、これも狙いの1つなのでしょう。
ただ、もう少し中央からシュートまでもっていく形を作りたかったですね。
また、この形なら左SBに打開力を期待したい状況にもなると思います。
細かなところでは、前線が相手サイド裏へと斜め前方を狙う動きも多かったと思います。
また、全体的に裏を狙う攻撃が多く、小森や新明など若い選手の動き出しが目立っていました。
さらに特にサイドでは、相手選手にいても逃げずに前へパスを付ける意識が強かった印象です。
一方で、いわゆるポジショナルプレー的な動きは、思ったより少なかったかなと思います。
右SB松田が後方で絞ってパスを繋ぐことはありましたが、偽SB的な動きはほぼなかった。
2列目が間で受けるような動きもあまり感じませんでしたし、それよりも奪って素早く前へという意識を強く感じました。
裏抜けや逃げないパスによって、ロストも増えてストレスがたまる部分もあるかもしれません。
また、守備時のラインも高めだったので、リスクも高まる可能性があると思います。
しかし、チームとしてあえて逃げずに攻める意識付けをしようというのであれば、その気持ちは買いたいところでしょう。
柏は1人1人の打開力が高く、キックの精度1つを取っても非常に正確で力強かったですね。
前日行われたスーパーカップを見ても、選手個々のレベルはJ1とJ2で広がっているようにも思います。
だからこそ、ここから這い上がるには組織力がより求められるのではないかと思いますし、小林監督を起用して組織を重視する方向で進めようとしているのであれば、そこは納得ではないでしょうか。
また、ジェフのようなクラブが長いトンネルを抜け出すには、粗削りではあっても新しい風が必要なのかもしれません。
それが小森であり矢口や田中であり小林監督なのであれば、そこに賭けたいと思える試合だったのではないでしょうか。
実際、スピーディな動き出しやプレスが目立つ展開だっただけに、ベテランがゆっくりプレーしていては流れについていけなくなるかもしれません。
このサッカーをどこまで追求し、結果まで結びつけられるのか。
遅攻やリトリート守備には課題も感じましたし、不安も決してないわけではない。
それでも新チームのスタートとしては悪くなかったと思いますし、今はじっくりと見守っていきたい気持ちです。