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元ライバル磐田を相手にプライドを感じる試合を見せられるか

 ゴールデンウィーク連戦最終戦は、磐田との対戦となります。
 近年の磐田は2014年、2015年はJ2で、2016年から2019年まではJ1で戦いましたが、2020年は再びJ2へ。
 2021年にJ2優勝を果たしJ1へ昇格しましたが、1年でJ2降格となってしまいました。

 1990年代後半から2000年代前半には名門磐田として君臨しましたが、現在はエレベーターチームになっています。
 以前の栄光を見ていると信じられない状況ですが、どっぷりとJ2暮らしにはまっているジェフよりはまだ良いほうでしょう。
 ジェフは戦力も先細りになっている印象ですし、チャレンジャーとしてJ2を戦っていかなければいけない時期に来ていることを認識しなければいけないと思います。


 磐田と言えば、2021年初頭タイのクラブに移籍が決まっていたにも関わらず、ファビアン・ゴンザレスの獲得を発表し入団させたとして、FIFAに罰則が命じられてしまいました。
 それによって、ゴンザレスの4カ月の出場停止。
 そして、今年の第1期ウィンドーと第2期ウインドーの補強禁止が言い渡されています。

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 ゴンザレスは第15節群馬戦から出場が可能ということで、ちょうどジェフ戦まで出場停止とのこと。

 この制裁によって、磐田のオフは動きの少ない状況となってしまいました。
 ただ、それをうまく逆手に取ったのか、選手の流出は最低限に抑えています。
 また、レンタル選手の復帰は認められたため中川、鈴木海音、藤川などが復帰し、アカデミーからの昇格も可能ということで17歳FW後藤啓介の昇格も決定しました。


 監督には、日本代表コーチだった横内氏が就任。
 攻守にシンプルなサッカーを展開しているのかなと思います。
 基本は4‐2‐3‐1で前からある程度プレスに行き、攻撃時はパスサッカーを展開する。

 特にタッチ数の少ないテンポの良いパスワークが、特徴となっている印象です。
 パス&ランの意識も強く、それによってスピード感のあるパスサッカーを狙っているのではないでしょうか。
 遠藤保仁などがプレースキックを担当するセットプレーも脅威で、総得点数21は長崎、藤枝に次ぐ数字となっています。


 しかし、現在11位と順位が伸ばしきれておらず、決め手に欠く試合が多いイメージがあります。
 総失点も17と若干多く、最後のマークが甘くなりがちなのかなとも。
 大崩れしたことは少ないですが、無失点試合は前節0‐0で引き分けに終わった東京V戦含む2試合のみというところに、課題があるのかもしれません。

 また、現在は主力CF大津が負傷中のようで、前節はスタメンの後藤も負傷交代。
 前々節徳島戦ではMFの藤川が1トップに入るなど、CF不足に陥ってしまいました。
 開幕スタメンだった杉本健勇は3月下旬に横浜FMに移籍しており、ゴンザレスも出場停止中ということで、難しい戦力状況となっているのかもしれません。


 対するジェフも、怪我人が複数出ている状況。
 大宮戦でのDAZNの実況によると、小森もまだ1カ月はかかるという話が出ているそうで、思ったよりも重傷なのかもしれません。
 現在のネット社会では変な憶測やリーク情報なども出かねませんし、こういった情報は公式からしっかりと発表してほしかったところですが。

 ジェフはここ4試合で2勝2分と好成績を収めていることになりますが、そこまで手応えがあるかと言うとどうなのでしょう。
 前々節大宮戦ではパスワークからいくつかチャンスを作れたので良かったですが、前節山口戦はセットプレーと終盤のパワープレーがメインだった。
 かといって、本来は堅守のチームでもないはずですし、攻撃面でいかに強みを打ち出せるかが重要なのでないでしょうか。


 強いチームは、「ここに強みがある!」という特徴がはっきりとしていることが多いと思います。
 それに比べると現在のジェフは中途半端で、ハイプレスでもないし、サイドアタックでもないし、パスワークもどこまで重視するつもりなのかわからないしという状況になりつつあるのではないでしょうか。
 今季序盤のようにハイプレスとハーフカウンターという明確な狙いがあった頃には、1つ勝てれば勢いに乗れる雰囲気もあった。

 しかし、現状だとどういったスタイルなのかフワフワしているところがあるだけに、1つの勝利だけでは次の試合で同じようにいくかはわからないところがあると思います。
 だからこそ、オシム監督も良く言っていたように、チームの方向性が重要なのでしょう。
 オシム監督の下でプレーした中島浩司の言っていた通り、今は結果が出なかったから限定的に割り切って戦っているだけというのならいいのでしょうが、個人的にはそれだけではないようにも思います。

 磐田と言えば、そのオシム監督時代のライバルチームの1つでもありました。
 華麗なパスサッカーを展開する磐田と、運動量をベースに素早い攻撃的なサッカーを展開するジェフの戦いは、非常に見応えのあるものでした。
 お互いに明確なスタイルを持っていて、それがプライドとなって表れた戦いを見せていましたし、日曜日の対戦でもプライドを感じる試合を見せて欲しいですね。