初回後に継続を希望していただく声も多かったので、性懲りもなくYoutube第二段をアップいたしました。
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そこでもジェフの今季の狙いの1つとして、相手を引き付けるビルドアップをあげましたが、特に前半はそれが目立った試合だったかなと思います。
逆に後半は課題として取り上げた、セットした状態での守備に不安も感じました。
甲府はオーソドックスなチームで、ジェフにも似たスタイルだったと思います。
後方からしっかりと繋いで、チャンスを作っていく。
それだけにビルドアップの部分や、それに対応する守備面が要求される試合展開となったように思います。
■CKの流れから見木のゴールで先制
ジェフはスタメン変更なし。控えから高橋、末吉が外れて、熊谷、小森がついに復帰しました。
この日は4‐4‐2で守る形に。
甲府はマンシャ、小林が控えに回り、蓮川、関口がスタメン。
サブから土肥が外れて武富が入りました。
ウタカはスタメンで健在。
開始早々、ジェフがチャンス。
右サイドでパスを回し、西久保がアーリークロス。
ブワニカがニアでヘディングシュートを放ちますが、ゴールの左をかすめます。
お互いに後方からのビルドアップを狙い、パスを繋いで崩す意図を感じる試合に。
ジェフはこの日もバランスを見ながら、プレスにいく守り方でした。
ボールを持った方が主導権を握り、交互に流れの変わる展開となっていきます。
23分にもジェフのチャンス。
一時的に、右CBへ移っていた鈴井大輔から鋭い縦パス。
風間が間で受けてスルーパスを出し、田中が飛び出してグラウンダーのクロスを上げますが、中央のブワニカに合わず。
29分、ジェフが先制。
左サイドのクロスからブワニカが粘って、日高が仕掛けてマイナスのクロス。
見木のボレーシュートを放つと、GK河田が触ってポストにもあたりますが、ゴールの判定。
34分には甲府の攻撃。
左サイドからのCK。
ショートコーナーで荒木が蹴り、ニアでウタカが狙いますが、枠の外。
41分、ジェフのチャンス。
小林が裏へのロングフィードを出すと、前線へ走り込んでいた日高が落としてブワニカが狙いますが、GK河田がかきだします。
これを日高が拾ってシュートに行きますが、ゴールの右を逸れ1‐0で折り返します。
■後半は甲府ペースも何とか逃げ切り
後半に入り甲府が勢いを増していきますが、55分にジェフのチャンス。風間が反転してスルーパスを出し、田中が裏を取ってクロス。
逆サイドの椿が合わせますが、井上がゴールライン前でクリア。
57分、甲府は三平を下げて長谷川を投入。
その直後、甲府がチャンス。
宮崎が中盤の左サイドから思い切ってミドルシュートを放ち、GK新井がこぼしますがノーゴールの判定。
甲府がより勢いを増していきます。
62分、風間、田中を下げて、小森、米倉を投入。
63分、甲府は松本凪生、宮崎を下げて、佐藤、武富を投入。
65分、甲府の決定機。
左サイドを長谷川が持ち上がって、荒木がクロス。
武富が合わせますが、鈴木大輔がブロック。
69分にも甲府のチャンス。
右サイドで佐藤からスルーパスを上げると、関口が受けてクロス。
ファーの長谷川が狙いますが、合わせきれず。
78分、ジェフはブワニカを下げて熊谷を投入し、見木が前線に。
81分、甲府は荒木を下げて小林を投入。
甲府は須貝を右CBに、3‐4‐2‐1で攻め込む形に。
試合終盤、甲府は若干勢いが落ちていきました。
ジェフは熊谷が入って中盤中央に強さが増したことと、小森が前から丁寧に守備をすることで、若干守備が回復しています。
それでも甲府に攻め込まれますが、ジェフも最終ラインが体を張って、何とか1‐0で勝利となりました。
■ビルドアップ対決の様相も呈した試合に
どちらのチームも後方からパスを回し、あまりプレスにはいかない戦い方だったので、結果的にビルドアップ対決の様相も呈した試合となったように思います。前半はジェフがより多くのチャンスを作りました。
ボールを持った方が主導権を握る試合でしたが、前半はジェフの引き付けるビルドアップの方が効果的に機能していた。
ジェフは後方で相手を引き付け、中盤や逆サイドにスペースを作り、サイドから中盤中央へ斜めのパスを送って、風間が間で受けてチャンスを作る。
そこから、田中がスピードを活かして裏を突く。
甲府も後方からパスを繋いでいって、ジェフを押し込んではいきましたが、スペースを付くことは出来なかった。
ジェフが押し込まれることで、むしろ引いて守る形になってしまい、攻撃が詰まってしまった。
そこが前半の差として現れたように思います。
しかし、一転して後半は甲府ペースに。
後半の甲府は運動量が増えていって、選手の上下動も激しくなっていった。
ジェフは中盤から前をマンマーク気味に守るので、運動量で劣ると一気に劣勢になってしまう傾向があります。
守備のマークが遅れがちになることで、甲府に先手を取られて、全体のラインも下がり、さらに攻め込まれるという悪循環に陥る。
5月3日の山口戦などでも後半から山口の運動量が増して、中盤で動き回られて劣勢に立たされてしまいましたが、それに近い形だったと思います。
前節磐田戦も後半から失速してしまいましたし、そこが大きな課題だと思います。
ブワニカも攻守に頑張ってはいますが90分間のスタミナには課題があるし、風間も前節に続いて足を少し引きずっているように見えた。
それもあって、前からのプレスに行ける回数が少なく、押し込まれる部分があると思います。
ただ、風間の間で受ける動きは他選手には期待できなそうですし、ブワニカの強さと高さも捨てがたいところがあるでしょう。
今後、小森などが復帰して、序列が変わるのか。
次は絶好調の清水ですしいっそ守備に振ったスタメンでもいいのかもしれませんが、甲府戦で勝っただけに悩ましいところなのかもしれません。
FWは水物とよく言いますし、どこまで小森が開幕時の勢いを戻せるのかにも注目だと思います。
相手を引き付けるビルドアップに関しては、開幕戦から成功していると思います。
鈴木大輔や新井一耀のパスセンスはもっと評価されるべきだと思いますし、新井章太も左足でも展開するなど頑張っていると思います。
後半は苦しい試合展開でしたが、前半の試合内容はようやくそれが実ってチャンスを作れた試合だったのではないでしょうか。
もちろん、ゴールに関してはCKからでしたし、甲府もゴール疑惑のあるシュートがありましたから、最後は時の運も影響した試合だったと思います。
ただ、開幕から良い試合をしても勝てないことが多かったですし、そこはサッカーにおいてはよくあることでしょう。
それでも勝つ確率を高めることや運を引き寄せることが大事だと思いますし、その点でうまくいったのが前半でしたが、後半に関しては今後の課題も見つかった試合だったと思います。