当ブログはプロモーションを含みます

ジェフが前京都CBメンデスを獲得 オフの補強を改めて振り返る

 ジェフが甲府、京都などでプレーしてきた、メンデスの獲得を発表しました。
 メンデスは190cmですし、左利きのCBということで、補強ポイントとしてはぴったりだと思います。
 個人的にもあり得る補強かなと、オフには思っていました。

jefunited.co.jp

 メンデスは2015年に金沢に加入。
 当初は出番が少なかったですが、2016年にはジェフ戦でもプレーしています。
 その後、栃木に移籍した後も出場機会は少なく、日本で苦労してきた経緯があります。

 ようやくブレイクしたのは、2021年の甲府でのプレー。
 ここで3バックの左CBとして、1年間レギュラーとして活躍します。
 すると、昨年はバイスと入れ替わる形で、J1に昇格した京都に移籍しますが、京都では途中投入も多く20試合の出場にとどまります。


 J2でも長くプレーした選手ですので計算はしやすいし、サポやファンにとってもわかりやすい選手ですね。
 金沢時代から高さがしっかりとある上で、左足でもさばける器用な選手といったイメージです。
 ジェフは後方からのビルドアップを狙っていて、左足で中盤につけるパスも必要ですし、高さも欲しいところですから、良い補強ではないでしょうか。

 予算の厳しいジェフとしては、移籍金なしで獲得できたであろうことも大きかったのだろうと思います。
 また、田邉が川崎に復帰したことも影響したのではないかと思いますし、佐々木もここ数戦控えに入っていないということで、また大きな怪我をしてしまったのかもしれません。
 それらがなければ、この緊急補強もなかったのかなと思います。


 田邉や佐々木の代役だろうと予想しますので、まずはCBの3番手ではないでしょうか。
 少し気になるのは、甲府時代に3バックではまった選手ということで、4バックはあまり得意ではない不安がある点。
 ジェフは4バックと3バックを併用しているとはいえ、3バックだと押し込まれがちな傾向にあるだけに、ちょっとそこが心配な部分です。

 ただ、メンデスは28歳ということもあってしっかり動ける選手でしょうし、鈴木大輔は33歳とベテランで昨年も怪我に悩まされた経緯がある。
 鈴木に何かあった時に計算の出来る選手は必須ですから、そういった補強なのではないかと思います。
 終盤の守備固めなどでも投入される可能性があるのかもしれませんし、甲府時代にはジェフ戦でパワープレーで活躍したこともありましたから、そういった使い方も出来なくはないのかもしれません。


 鈴木GMは何かと補強で批判されることも多いようですが、私はそこまで補強動向が悪いとは思っていません。
 J3から引っ張り上げた日高は大成功ですし、椿も主軸になりつつある上、田中に関しては正直ここまでブレイクするとはまったく予想していませんでした。
 松田も現在は出場機会がありませんが、西久保のライバルという意味では良かったと思いますし、小森や西久保といった新人補強にも成功している。

 何度か話していますが、現スタイルは昨年から考えられていたのではないかと思いますし、そう考えると風間や高木あたりの補強も効いていると思います。
 唯一の失敗は呉屋のブレーキで私は当初から懐疑的でしたが、SNSの反応を見る限りではむしろ歓迎されているように感じました。
 ただ、呉屋は意外にリーダーシップの部分で期待できる選手のようでしたし、呉屋が苦戦したからこそ小森が開幕からブレークしたところもあったと思います。


 それでも補強が批判されるのは、単純にチームの結果が出ていないから、補強やGMは批判の矛先として利用しやすいこと。
 そして、外国籍選手が1人もいなかったことが大きいのだろうと思います。
 外国人選手の加入は大活躍しなくても"補強した感"が出やすいでしょうし、逆に不在だと動きが少ないイメージに陥りがちなのかもしれません。

 しかし、予算が約10億円減少したという大宮もまずコストカットしたのが外国人選手だったように、ジェフも単純にお金がないからそこから諦めるしかなかったのではないかと思います。
 予算の減少は経営データでもはっきりと出ています。

yukkuriikou.hatenablog.com

 では、なぜ予算が減少したのかと言うと、そこはもう単純に長引くJ2生活の中で、結果が残せなかったからこそ。
 そこを現在のGMや監督に当たるのは筋違いでしょう。

 今求められるのは、湯水のようにお金を使った補強ではなく、賢く予算の使ったコスパの良い運営ということになります。
 特に今年は小林監督1年目で土台を作らなければいけない年となりそうですし、若手の芽を摘まない補強も求められる。
 若きホープも少しずつ集まっているわけですし、周囲も補強の見方を変えていかなければならないでしょう。


 それでももし夏の補強などを考えるとするのであれば、意外と必要性を感じるのが風間の代役。
 後方で引き出すパスワークをゴール前で直結するには、間で受ける選手が求められる。
 その役割を果たせるのが今は風間しかいないといった印象で、実績ある選手ではなく山形の山田康太や山口の田中渉のような補強も考えなければいけないのかもしれません。

 もう1つは呉屋の不発もあって、FWということになるでしょう。
 しかし、そこは小森が復帰してどこまでやれるかにも関わってくるし、風間の代役も本来は見木がもう二皮も三皮も向けて、タスクをこなせるようになるのがベストだと思います。
 それらがダメなら補強も考えるべきでしょうが、それによって既存の選手が出場機会を失う可能性もあるわけですから、総合的に評価していく必要性がありますね。

 メンデスに関しては佐々木が怪我なのであれば、3番手以降の本職は特別指定の久保庭か2種の谷田になってしまう状況です。
 経験も必要なポジションですし、それを考えれば妥当な補強でしょう。
 まずはジェフの戦術に慣れて求められるタスクをこなすことが第一歩だと思いますので、頑張ってほしいですね。