バルセロナで行われたスペインGP。
イモラが豪雨で中止となってしまったことで、久々の常設サーキットでのレースとなりました。
角田は雨の影響でブレーキトラブルが起きて、ポイント圏外に落ちてしまった前回のモナコに続き、スペインでも苦難が続きました。
フリー走行1と2では、チームメイトのデフリースにタイムで先を越されてしまいます。
予選でも苦戦しますが、何とかQ2に進出すると、デフリースより0.7秒速いタイムで11位につけましたが、トラックリミットでタイム抹消。
微妙な判定でしたが、これで15番手となりデフリースの1つ後方となってしまいました。
しかし、決勝では1周目に素晴らしい動きを見せると、その後も安定したレースペースをキープ。
終盤まで9位につけ今度こそ今季最上位の9位で終えるかと思ったのですが、チョウへのディフェンスでペナルティを受けて、12位で終わってしまいました。
Tsunoda and Zhou go wheel to wheel around Turn 1
— Formula 1 (@F1) 2023年6月4日
A five-second penalty resulted for Tsunoda after race stewards ruled the Japanese driver had forced Zhou off track#SpanishGP #F1 pic.twitter.com/GmxhKKx8gk
確かにタイヤの状況などで勝っていたチョウは、コーナーで若干前に立っています。
角田はブレーキを遅らせて対抗しましたが、レコードラインは角田に分があった。
現在のレギュレーションだと、エイペックスへ先に入った方が優先権があるはずではありますが、チョウはアウトラインを走っていました。
それに対し角田は左にステアリングを切ることもなかったし、無駄に寄せたりタイヤをブロックさせたりしたわけでもなく、チョウに触れてもいなかった。
チョウのあのまま行けば接触するから外に逃げたという言い分もわかりますが、角田からしてもあれ以上のことは出来なかった。
チョウにスペースがなかったという話ですが、次は左に曲がる複合コーナーですから、角田からすれば無駄にレコードラインを離れてインに避けるか、減速して先に行かせるしか手段はなかったわけで、そもそもあの状況では抜けない状況だったと言えるのではないでしょうか。
これに関しては海外も含めて賛否両論あったようですが、あれでペナルティを出されてはレースが出来ないと思います。
また、あれがペナルティなら他のバトルなどもペナルティではないかと、裁定の一貫性のなさを問う声も多く出ています。
FIAも個々の裁定はもちろんですが、スチュワードの育成にもより力を入れて欲しいところではないでしょうか。
ただ、デフリースも予選までは調子が良く、チームとして一歩一歩成長している印象は感じました。
やはりモナコでも2人が順調だったのは、アップデートパーツが機能しているからではないでしょうか。
今回はペナルティでチャンスが零れ落ちる非常に悔しい展開でしたが、今後にも期待できる状況ではないかと思います。
他チームもヨーロッパラウンドでの初のパーマネントサーキットで、大幅アップデートをしてきた週末となりました。
特にメルセデス、フェラーリが、ともにレッドブル風のサイドポッドに変更したことが大きな話題に。
最終的にトレンドは収束するのがF1の常ではあるわけですが、思ったよりも早くライバル2チームが真似てきたなといった印象でした。
その効果もあってか、決勝ではメルセデスが2位、3位でフィニッシュ。
それでも優勝はレッドブルのフェルスタッペンで盤石の勝利。
チームメイトのペレスは、予選での失敗が響き4位に終わりました。
一方のフェラーリはアップデートをまだ使いこなせていないのか、サインツが5位、ルクレールに至っては11位で終わっています。
メルセデスも今回は結果を残せたとはいえ、アストンマーチンのアロンソが予選でフロアを損傷したこともあり、苦戦した影響も大きかったように思います。
各チーム少しずつバタバタした週末になってしまいましたし、まだ実力は読めないところがあるのかなとも思います。
次こそは落ち着いたレースを見たいという気持ちもありますが、来週末はまたカナダに飛びます。
カナダも公園内のサーキットということで、少し特殊なレイアウトですから読みにくいところがある。
改めて常設外のサーキットが増え過ぎではないかとも思ってしまいますが、サーキットに限らず次こそは角田も笑って終わりたいところですね。