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第29節 山口 2-1 ジェフ 相手の圧力に押されて山口ペースが続きラストプレーで失点

 山口が13試合ぶりの勝利をあげた山口対ジェフ戦。
 最後はジェフアカデミー出身でもある古川がラストプレーでゴールを決める劇的な展開ではありましたが、それまでの流れも完全に山口ペースだったと思います。

 動画でも話しましたが、やはりジェフはハイプレスに弱い。
 プレスを回避するビルドアップが作れないので、押し込まれてセカンドボールも拾われやすくなり、反撃も難しい展開になりがちです。

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 さらに、山口は積極的にロングボールも織り交ぜて、前線を起点にしてチャンスを作っていきました。
 ジェフは押し込まれがちなので、ロングボールを跳ね返す位置も低いし、そこでまたハイプレスをかけられると、さらに苦しい展開になる。
 なんとも厳しい試合となってしまいました。


 それでも前節甲府戦などでは、立ち上がりから相手のハイプレスに苦しむも、甲府が先制ゴールを奪った直後にハイプレスの手を緩めてしまった。
 そこからジェフが同点に追いつけた展開だったのですが、山口はそこもしっかりと分析してか、先制点を奪っても前への勢いを止めなかった。
 さらに、後半から山口は徐々に足が止まったものの、それでも下がり過ぎずに、攻撃で前へ姿勢を変えなかったことが、山口の勝因だったのではないかと思います。

 ジェフが残念だったのはハイプレスに苦しむ展開はわかっているにも関わらず、そこへの対応策が見られなかったこと。
 さらに、ラストプレーで守備への戻りが遅くなって、1対1を仕掛けられてしまったこと。
 ジェフはこれで3位に終わってしまいましたが、少なくともこの日の試合内容からすると、仕方ないようにも思ってしまうところがありますね。

■相手のハイプレスに苦しみ防戦一方の前半

 ジェフは日高が控えで、古巣の前がスタメン復帰。
 植田とデリキが外れて、石川も控えに復帰しました。

 愛媛はGKマルスマンがメンバー外、峰田、三沢が控えで、GKチェ、田邉、河野孝汰がスタメンに。
 田邉が右WB、河野孝汰と有田がスタメンで、野寄と山本桜大の2シャドーからな3-1-4-2に戻しました。
 左WBには岡庭、サブにはキム・ボムヨン、古川、西堂など、元ジェフ選手が所属しています。


 6分、山口のチャンス。
 左サイドからのCK。
 野寄が蹴って、フリーの磯谷が中央で合わせますが、ゴールの右。

 立ち上がりは山口ペース。
 山口は積極的なプレスと、縦への仕掛けを中心に、ジェフを押し込んでいきます。
 ジェフは全体が押し込まれて、防戦が続く展開に。


 12分には、ジェフの攻撃。
 セカンドボールを拾ったところから、高橋がアーリークロス。
 森が体勢を崩しながら頭で合わせますが、枠の外。

 18分にも山口の決定機。
 右サイドから河野孝汰、田邉、有田とテンポよくパスを回し、中央へとつないでいきます。
 最後は山本が至近距離でシュートを放ちますが、GKスアレスが片手でファインセーブ。


 22分、ジェフの攻撃。
 中盤左で得たFK。
 田口が蹴ったボールは跳ね返されますが、こぼれ球をイサカがロングシュートで狙うものの枠の外。

 26分にも山口の攻撃。
 後方からのロングボールを山本が落としたところから、有田が仕掛けて鳥海を交わしてラストパス。
 河野孝汰が振り向いてシュートにいきますが、河野貴志と前でブロック。


 37分、山口はアクシデントで輪笠が負傷交代し、峰田が入って田邉がボランチに。
 38分、山口が先制。
 後方からのFKをGKチェが蹴って、野寄がエドゥアルドとの空中戦に競り勝ち、ゴール前の混戦から河野孝汰が抜け出してゴール。

 46分にも山口の攻撃。
 松田からのロングキックから、山本が左前方を抜け出してバックパス。
 走り込んできた岡庭がシュートを放ちますが、エドゥアルドがブロック。


 51分にも山口のチャンス。
 山口後方からのロングボールを野寄に拾われ、そのままシュート。
 しかし、GKスアレスの正面。

 山口は先制後も前への手を休めず、縦へのパスから攻め込んでいきます。
 ジェフはカウンターも狙えず、押し込まれ続け0-1で折り返します。

■運動量は落ちるも流れは山口のまま劇的ゴール

 後半開始早々、山口の攻撃。
 中盤の右から田邉がクロス。
 中央で河野孝汰が合わせますが、ゴールの左。

 57分、左サイド奥で得たFK。
 田口が蹴ると、ファーで河野がフリーになってヘディングシュート。
 これが決まって1-1に。


 後半に入ってから、山口の運動量が少しずつ落ちて、中盤にスペースが出来ていきます。
 それでもセカンドボールなどは山口の方が回収する回数が多く、山口の前へのプレーが多い展開に。
 ジェフは少ない攻撃回数から、チャンスを窺います。

 70分、ジェフは田口、椿、カルリーニョスを下げて、品田、横山、石川を投入。
 横山が左SHに入りました。
 75分、山口は足の釣った河野孝汰と野寄が下がり、成岡と小林を投入し、山本が前線に。


 80分、山口の決定機。
 小林、成岡、有田、小林と素早くつないでカウンター。
 山本がGKと1対1になりますが、スアレスがファインセーブ。

 82分にも山口の攻撃。
 岡庭からのクロスを峰田が落として、有田が狙いますが合わせきれず。
 その直後、ジェフは森を下げて呉屋を投入。


 83分、山口も有田、山本を下げて、古川、宮吉を投入。
 87分、ジェフは前を下げて日高を投入。
 試合終盤は一進一退の攻防。

 96分、ラストプレーで山口が勝ち越し点
 ジェフが左サイドから攻め込んだところからのカウンター。
 前線で待っていた古川が受けると、そのまま持ち上がって鳥海に仕掛けてシュートを放ち、ゴールを決めて2-1で山口が13試合ぶりの勝利を上げました。

■ジェフはハイプレス対策を構築できるのか

 徳島はわざわざ4バックに代え、甲府もWBが前に上がるなど、前へ人数をかけてプレスにいくことが、最近のジェフ対策の基本となっていました。
 それだけに、3バックの山口がどのようなプレスを掛け方をするのかが、注目の1つだったと思います。

 前節水戸戦では相手対策もあってか、3-4-2-1で戦った山口ですが、この日は3-1-4-2に戻してきました。
 2トップでジェフCBからの中央へのパスを遮断し、サイドに入ったらシャドーがサイドに流れてプレスにいく。
 仙台なども中央を固めて、外にボールを追いやっておいて、サイドで奪う形をとってきましたので、似たような意図のある守備だったと思います。


 このプレスの形だと、1アンカーのまま守ることが多くなるわけですが、ジェフは中央からの攻撃が少ないだけに問題ないということなのかもしれません。
 そもそもプレスを回避できないわけですから、ジェフの攻撃は後方で終わってしまうことが多い。
 そうすると、1アンカー脇を突くことも難しいですね。 

 そのハイプレスを回避するために、ジェフも後半からはロングボールを蹴ってセカンドボールを拾ったり、途中投入から横山を投入し、左SHの位置から中でプレーしたりといった変化も加えていきました。
 右CB松田から展開されてしまうことが多かったため、プレス時には明確に椿が前に出て守備にいく形をとっていったように思います。
 それで若干の変化があったとはいえ、後半に入ってもジェフの攻撃はあまり作れませんでしたし、根本的な解決には至らなかったということだと思います。


 ここ数戦のジェフを見れば、ありえる試合展開ではあったと思います。
 最終的には劇的ゴールで敗れてしまったとはいえ、内容からしても山口ペースだった試合だと思います。
 それまでの決定機を山口が決めきれなかったからこそ、もつれた試合ではありましたが、ジェフとしては今回も反省材料の多い試合だったのではないでしょうか。

 このハイプレスへの対策を、ジェフが構築できるのか。
 それともハイプレス対策がなくとも、勝点を稼いでいけるのか。
 この結果、ジェフは3位にまで落ちてしまいましたが、4位以下も接戦ですから弱点を無くして勝率を上げていかなければいけないと思います。