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第13節 鳥栖 1-1 ジェフ 連戦中日で運動量が落ちるも激戦の末の引き分け

 連戦で気温も高くなってきたことで、前半は動きの少ない展開に。
 後半はお互いに運動量が落ちた時間帯もあって、激しい展開となりました。
 しかし、お互いに最後の決め手に欠いて、1-1の引き分けに終わっています。

 ただ、こういった試合はアバウトな内容になりがちですが、両チーム最後のところでは踏ん張ってやらせなかった。
 それによって、クオリティが維持された試合だったのではないかと思います。
 それぞれにミスもあって、ラストプレーの精度はもう1つでしたが、足が止まっても完全に相手をフリーにするようなシーンは少なく、ファイトする姿勢は見せてくれたと思います。


 ジェフとしてはプレスに行けている時間は悪くなかったですが、やはりパスワークで攻め込まれると弱いところがあるようにも思います。
 特に間で受ける動きに対して、どう対処するのかが見えてこず、そこからチャンスを作られてしまった印象でした。
 鳥栖は3バックということもあって、システムのミスマッチが生まれて、苦労した部分もあったのではないかと思いますが、この日も最後は鳥海の守備力によって、1失点で抑えられたところがあったと思います。

 一方の攻撃面でもビルドアップで苦労していましたが、前半途中からうまくエドゥアルドが少し下がって展開したり、サイドのパスワークから受け直したりすることによって、リズムをつかんでいきました。
 やはりカルリーニョスだけではなく、エドゥアルドもスペシャルな選手だと思います。
 そのスペシャルな選手たちをいかに生かせるかが、チームとしては大事なところなのではないでしょうか。

 これでジェフは2連続引き分け。
 試合内容からすれば今までが出来過ぎな印象もありましたが、この連戦で勢いを止めないためにも、残り2試合がより重要になってきましたね。

■先に失点するも杉山のミドルで同点に

 ジェフは石川、椿、安井、前、スアレスがベンチで、鈴木大輔が欠場。
 安井、杉山、エドゥアルド、松田陸、高橋、鈴木椋大がスタメンに入っています。
 サブから吉田、田口も外れて、岩井、小林、河野が入っています。

 鳥栖は17歳の新川、松田詠太郎がスタメン復帰。
 18歳の鈴木大馳、上原が控えに回っています。
 サブには元ジェフの堀米や西澤などが入っています。


 キックオフからジェフがボールを持つ展開が続きましたが、8分、鳥栖が先制。
 鳥栖が前線からプレスをかけ、松田陸からスリヴカがボールを奪取。
 西矢が拾うと、素早くミドルシュートを放ってゴール。

 10 分にも鳥栖の攻撃。
 左サイドの新井から一つ戻して、小川から縦パス。
 間で受けた櫻井がミドルシュートを放ちますが、ゴールの左をそれます。


 スコアが動いてからは、鳥栖が落ち着いてボールを持つ時間が増え、均衡状態に。
 ジェフは鳥栖の冷静な守備を前に、ビルドアップで苦労していきます。
 DFラインでボール持たされる時間が増えていきました。

 それでも、25分、ジェフが同点に。
 前線へのロングボールを中盤で高橋が拾い、品田が受けて縦パス。
 杉山が強烈なミドルシュートを決めて1-1。

 30分にもジェフのチャンス。
 中盤でのエドゥアルドの右サイドの展開から、高橋が斜めの長いラストパス。
 エドゥアルドが受けてシュートに行きますが、GK泉森がセーブ。


 その後は鳥栖の動きが重くなり、ジェフが攻め込むシーンが目立ちます。
 しかし、45分にはジェフのミスから決定機。
 鈴木椋大からエドゥアルドへのショートパスを西矢が奪って、シュートにいきますが、ゴール左隅をそれます。

 47分にはジェフの攻撃。
 中盤後方左からのFK。
 杉山が蹴ると、こぼれたところを鳥海がミドルで狙いますが、枠の外に終わり1-1で折り返します。

■お互いに運動量が落ちる時間を作るも1-1で終了

 47分、ジェフの攻撃。
 林のプレスから杉山が縦につないで、横山が右からクロス。
 こぼれたところをエドゥアルドがミドルで狙いますが、大きく枠を外れます。

 53分、ジェフのチャンス。
 田中が左サイドで相手を交わし、杉山へパスを送りますが、合わず。
 このクリアを拾った日高からクロスを、林がバイシクルで狙いますが、バーの上。


 50分頃から鳥栖の運動量が落ちて、サイドにスペースが生まれていきます。
 56分、ジェフの攻撃。
 林のポストを田中が受けて、角度のないところから左足で狙いますが、GK泉森がセーブ。

 その直後、鳥栖は新川、松田詠太郎に代えて、鈴木大馳、上原を投入。
 59分、鳥栖の攻撃。
 鈴木大馳のポストから、西川が繋いで、上原がしけてシュートに行きますが、バーの上。


 60分、ジェフは横山、田中を下げて、石川、椿を投入。
 62分、鳥栖は西川に代わって西澤が入りました。
 72分、ジェフは林、杉山に代わって、カルリーニョス、岩井を投入。

 73分、鳥栖はスリヴカ、櫻井を下げて、堀米、松本を投入。 
 選手交代も活かして、持ち直した鳥栖は77分。
 右サイドから上原、井上、松本とつなぎ、最後は西澤がミドルで狙いますが、枠の外。


 79分にも鳥栖のチャンス。
 右サイドの堀米から、西澤が間で受けて鋭いミドルシュート。
 しかし、ゴールの左をそれます。

 この時間はジェフの足が止まり、鳥栖の攻勢に。
 83分にも鳥栖の攻撃。
 中盤後方の堀米からアーリークロスを新井が頭で狙いますが、ジャストミートせず。


 87分、ジェフは松田陸を下げて河野を投入。
 その直後にはジェフの攻撃。
 高橋が切り替えて左足でクロスを上げると、カルリーニョスが頭で狙いますが、枠の外。

 89分には鳥栖のチャンス。
 泉森からのロングキックを鈴木大馳がキープして、右へ展開。
 走り込んできた上原がシュートを放ちますが、大きく吹かしてしまいます。

 試合終盤も鳥栖がゴール前まで迫りますが、鳥海のブロックなどもあってゴールは生まれず。
 1-1の引き分けに終わりました。

■エドゥアルドのビルドアップと鳥海の粘りで勝点1に

 チームの軸でもある鈴木大輔が不在でしたが、結果的に松田陸が絡んで失点してしまいました。
 前半終盤にもGK鈴木椋大の不用意なパスから決定機を作られるなど、残念ながらGKとCBを交代した影響も出てしまったところがあると思います。
 もちろん、それでもこの連戦で休ませたのであれば仕方のないことだろうとは思いますが、連携面も含めて課題も感じるところがあり、反省材料の1つといえるのではないでしょうか。

 これによって、先に失点を喫した後は、鳥栖の粘り強い守備に苦労しました。
 1点をリードした鳥栖は5-2-3気味に構えて、ジェフのCBにボールを持たせて、状況によって前に出てくるプレスを仕掛けていきました。
 それによって、ジェフはパスの出し先を抑えられて、後方からのロングボールが増え、流れをつかめない序盤戦になったと思います。


 ジェフのビルドアップは2CBとアンカーを中心にスタートするため、パスの出し先を抑えられると少人数でボールを繋ぐことになり、変化をつけられないところがあると思います。
 そこをうまく変えたのがインサイドのエドゥアルドで、ボランチエリアまで下がってボールを受けて、鋭く左右に展開したり。
 サイドにつないでおいて、前へ走っていって鳥栖3トップの背後で受けて、チャンスを作ったりといった違いを見せていきました。

 これによって前半途中からジェフの攻撃が活性化し、停滞した状況を打開できた試合だったと思います。
 後半からは先に鳥栖の運動量が落ちて、特にサイドのスペースが大きく空いて、いくつかチャンスが作れました。
 しかし、試合終盤は逆にジェフの運動量が落ちて、選手交代をうまく活かした鳥栖が挽回し、決定機を作るという一進一退の展開でした。


 試合展開からすれば、後半開始から後半半ばまでのうちにもう1点を取りたかったところ。
 しかし、鳥栖もサイドまでは取らせてくれたものの、中では簡単にやらせなかったということだと思います。
 もともと3バックですから外はやらせても中では守るという傾向でもあると思いますし、鳥栖もやはり昇格を目指すチームということで、最後での踏ん張りを見せられたのだろうと思います。

 一方のジェフも、試合終盤に何度かチャンスを作られますが、ゴール前ではやらせなかったことになります。
 鳥栖はシャドーの選手などが、うまくジェフのSH-SB-DH-CBの間に入って、そこからジェフの守備を混乱させていきました。
 そこをジェフのボランチが見れば相手ボランチが空くし、見なければフリーになって起点を作られてしまうしといった、悩みを感じる状況だったと思います。


 このあたりの対処法がはっきりしないことが、パスワークに弱く感じるところなのではないでしょうか。
 それでもゴールまではしっかりと踏ん張って、1点で抑えることが出来ました。
 鈴木大輔は不在でしたが、その分鳥海の守備力が目立った試合でもあったと思います。

 特に93分、堀米に対して鳥海が倒れながらも体勢を持ち直してブロックしたプレーは、勝点1分の価値があったのではないでしょうか。
 前節熊本戦でもゴール前で相手の切り替えしにしっかりとついていき止めたシーンがありましたし、鳥海のプレーが目立つ試合が続いていることになります。
 今年は鈴木大輔に鳥海にと、CBに二枚看板がいることが大きいですね。

 とはいえ、CBの選手ですし本来はあまりゴール前の守備では目立ってほしくはないし、何よりもジェフはこれで勝点1が2試合続いたことになります。
 アウェイ連戦であることを考えれば決して悪くはない結果でもあるのですが、次も国立ということで純粋なホームではないし、何が起こるかわからない。
 この勝点2を良いものといえるかどうかは、今後の試合にかかっていると思います。