CBながら2得点をあげた新井一耀、今季6ゴール目をマーク

 先日の東京Vで、新井一耀がセットプレーから2ゴールを上げました。
 これで今季6ゴールをマーク。
 ジェフでは単独トップ数、J2でも9番の成績となっているそうです。

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 東京V戦目一点目は6分。
 立ち上がりは東京Vの出足も良く、押し込まれていた状況だっただけに、良い時間帯でのゴールだったと思います。

 中盤の右サイドで得たFK。
 田口が蹴ると、新井一耀が抜け出してヘディングで合わせます。
 そのまま、ゴールが決まってジェフが先制という流れでした。

 ゴール前にも関わらず、すぽっとフリーな選手が生まれており、東京Vの守備の課題も感じるシーンでした。
 中盤からのFKということでラインで守る形は定番となっていますが、そこからゴール前に戻る動きが遅い。
 オフサイドを狙った部分もあるのかもしれませんが、それにしても新井一耀は余裕をもってボールに合わせています。


 一方の攻撃側から見ると、まず田口のボールが素晴らしかったですね。
 DFも触れずGKも前に出れないエリアに、ピンポイントでボールを供給。
 曲がって下がるボールで、理想的なFKだったのではないでしょうか。

 そして、新井一耀もスルスルっと裏を抜け出して、フリーになっています。
 ラインディフェンスを攻略する定番ですが、少し引いた位置から飛び出すことで、ラインの前を取っていますね。
 相手の守備も怪しくはありますが、迷いなく飛び出すプレーはFWのようで、ここまで6ゴールを上げているだけに、自身もあるのかもしれません。


 続いて37分にPKで見木が追加点を上げると、後半開始直後にも3点目を奪います。
 再びセットプレーの流れから、新井一耀がゴールを決めています。

 田口のCKから、風間がフリーでヘディングシュート。
 これをGKマテウスがはじくと、新井一耀が詰めて3‐0となったシーンです。


 風間の動きを見ると、ペナルティエリア外から侵入していって、ヘディングシュートを放っています。
 ゴール前の味方選手たちがニアに走り込むことで、相手選手も引き付けて風間の前がぽっかりと空いた展開で、練習から狙っていたプレーなのではないでしょうか。
 見事にその連係プレーが決まったことになります。

 一方で東京Vの守備は、2度もセットプレーから完全にフリーな選手を作ってしまったことになります。
 ジェフのセットプレーはキッカーも合わせる選手も良い動きをしていたとはいえ、あまりにも簡単にやられすぎではないでしょうか。
 ちょっと出来過ぎかなとも思ってしまいますね。


 監督が変わったとはいえ、東京Vは大柄な選手が少ない。
 テクニカルで攻撃的な選手が多い印象ですから、そこで苦労して失点が多い問題があるのでしょうか。
 監督が代わっても選手構成は変わらないですし、セットプレーの守備まで手が回っていなかった部分もあるのかもしれません。

 一方のジェフは3バックから4バックにしたことで、CBが1枚減ったことになります。
 そのままだとセットプレーのターゲットも減ってしまいますが、その分2トップにして大型FWを二人並べているため、ターゲットも減っていないことになりますね。
 セットプレーではキッカーや合わせる選手の動きだけでなく、ターゲットの枚数も重要なポイントですから、大型2トップはそこも補えていることになると思います。


 新井一耀はCBながら6ゴールを記録。
 まだシーズン中盤ですから、二桁得点も見えてきたでしょうか。
 CBでセットプレーから得点を量産した最近のジェフ選手というと、竹内彬が思い出されます。

 しかし、2011年の竹内でも7ゴールということで、新井一耀はあと1ゴールに迫っていることに。
 以前にも紹介した、過去のジェフ年間ゴール数トップ3を確認すると。

 CBの選手に限定して見ていくと、すでに2013年の山口智の6ゴールに並んでいることに。
 ちなみに、2018年4位は町田の4ゴールですので、6ゴールという結果は例年における年間トップ3に入るレベルということになりますね。
 他のデータを確認すると、J2降格以降、6ゴール以上上げたジェフのCBは竹内と山口のみとなっています。

 それだけ新井一耀の得点力は武器となっていますし、今年は動きにキレも感じます。
 ただ、一方でそれだけチームとして、セットプレーに得点を依存している印象もなくはありません。
 新井一耀の得点には今後も期待しつつも、流れの中でのゴールも増やしていきたいですね。

第23節 ジェフ 3-1 東京V セットプレーから3ゴールも最後はGK新井が退場

 ここ数日は、早くも梅雨明けかと思わせるような気候となっている関東地方。
 本日も非常に暑かったですが、ジェフ対東京戦は14時キックオフと、厳しい環境で行われました。

 その中でもジェフは、しっかりと戦えていたと思います。
 特にソロモンとブワニカの2トップは常に集中して守備をし続け、相手DFを睨みながらボランチをケア。
 後方が相手のプレスに苦しんでも、2トップがロングボールに競り勝って相手を押し返すなど、ゴールはなかったものの攻守に大きく貢献していたと思います。


 チームとしても攻撃面では、素早いパスワークでサイドから押し込む時間帯が作れていました。
 ただ、最後のところで崩しきれないのは相変わらずで、この日は今年初の3ゴールを上げたことになりますが、すべてセットプレーから。
 1点目のFKと3点目のCKでは完全にフリーな選手が出来ており、東京Vの課題も感じる展開となりましたが、こうなるとジェフはかなり楽になりますね。

 しかし、試合終盤にGK新井が退場しその後に失点を喫すなど、綺麗に試合を終わらせることはできませんでした。
 退場シーンは報復行為で手を伸ばし相手を倒しており、言うまでもなくGK新井が悪かったわけですが、そのプレーに繋がるシーンで相手選手をサイドでフリーにしてゴール前まで侵入されています。
 3点リードの試合終盤に起こった場面でわけで、気の抜けた守備だったと言えるでしょう。

 また、3点取った後に熊谷もイエローカードを受けており、これによって次節欠場となってしまいましたし、カッとなりやすいチームの問題も出てしまったように思います。
 何もなければ早々に3点を奪ったことで選手も休ませ、完封勝利で終えられた試合だったと思いますし、詰めの甘さが出てしまったところもある気がします。
 これが次節以降に、どう影響を及ぼすのでしょうか。

■相手が押し込むも早々にFKから先制

 負傷者の多いジェフは、スタメン変わらず。
 控えメンバーも変更なし。

 連戦の東京Vは、川崎戦に勝利した天皇杯でメンバーを変更。
 ジェフ戦では選手を戻し、U-23アジア杯から馬場がスタメン復帰して右SBに入り山本もベンチ入り。
 右ウイングに元ジェフ小池も、スタメンに戻りました。


 立ち上がり、東京Vがプレスと縦への速い攻撃でジェフを押し込んでいきますが、5分にジェフが先制。
 中盤右サイドで得たFK。
 田口が蹴ると、ゴール前で新井一耀が完全にフリーになってゴール。

 8分、東京Vのチャンス。
 加藤の縦パスを受けた井出のポストプレーから、小池が裏を取ってクロス。
 逆サイドの杉本がフリーで合わせますが、枠を逸れます。


 先制後も東京Vが攻め込んでいましたが、15分頃からはジェフが押し返していき、17分にはジェフの攻撃。
 中盤で奪ったところから、ブワニカ、熊谷、見木と繋いで秋山がクロス。
 ソロモンがニアで合わせますが、バーの上。

 そこから試合の動きが少なくなっていましたが、34分にジェフが追加点。
 見木が中盤でボールを拾ったところからスルーパスを出すと、中央を走り込んだ秋山が倒され、微妙な判定にも見えましたがPK。
 見木が蹴りGKマテウスが触りますが、そのままゴールに吸い込まれ2‐0。

 その後は、再び東京Vが攻め込む時間が長くなります。
 しかし、チャンスまでは作れず。
 ジェフもしっかり守って、2点リードで折り返します。 

■完勝ムードも試合終盤にGK新井の退場と失点で3‐1

 2点ビハインドの東京Vは後半から新井瑞希バスケスバイロンを投入し、杉本と小池を下げます。
 しかし、後半開始早々、ジェフが追加点。
 右サイドからのCKを田口が蹴ると、ファーの風間が完全にフリーになって合わ、こぼれ球を新井一耀が押し込んで3‐0。

 50分、東京Vは井出を下げて河村を投入。
 河村と佐藤の2トップに代わり、梶川がボランチに下がった4‐4‐2になりました。
 58分にも東京Vは加藤に代えて山本を起用。


 積極的に交代策を使っていった東京Vですが、さすがに3‐0のダメージは大きいのか攻撃が加速できず。
 62分にはジェフの攻撃。
 左サイドの田口から、見木風間とパスを繋いでいって中央の西久保が狙いますが、相手DFがブロック。

 63分には東京Vの決定機。
 左サイドの奈良輪からクロス。
 逆サイドの馬場が落として、最後はゴール前でバイロンが合わせますが、GK新井がセーブ。


 69分、ジェフは秋山、風間を下げて、矢口、小島を投入。
 小島が右CBに入り、左WBに矢口、中盤を3枚にした5‐3‐2に変更。
 東京Vも佐藤を下げて森田を投入し、森田がトップ下に。

 73分、ジェフは西久保が下がって福満を投入。
 79分、東京Vの決定機。
 新井瑞希が仕掛けからクロスを上げ、河村がフリーで合わせて、最後はバイロンが狙いますが枠を捉えきれず。


 81分、ジェフは見木、ブワニカを下げて、小林と高木を投入。
 90分、東京Vの攻撃。
 森田と入れ替わった新井瑞希がフリーになって、左サイドからゴール前に侵入していって中央へ繋ぐも、GK新井がセーブ。

 しかし、ゴール前で待ち構えたバイロンの足が残って、GK新井と接触
 すると、その後、GK新井が腕を出して相手を倒してしまい、レッドカードで退場。
 交代枠を使っていたジェフは、チャンがGKを担当します。


 チャンは97分、相手FKをうまく弾いて対応。
 しかし、その直後の相手CK。
 左サイドからのCKをンドカが競り勝ち3‐1。

 その後も東京Vが攻撃の姿勢を強めますが、さすがに2点は返せず。
 ジェフが何とか3‐1で逃げ切りました。

■完勝ムードも最後に詰めの甘さを見せる

 立ち上がりのジェフは、東京Vの攻撃に苦労しそうな雰囲気も出ていました。
 東京Vは2CBとアンカーの3枚で、ビルドアップをスタートする。
 それに対して、ジェフは前線の2枚で対応しなければいけない。

 2トップがCBに出て行って対応すればアンカーが空いてしまうし、アンカーをケアしすぎると2CBから縦パスが出てしまう。
 東京Vの8分に仕掛けた攻撃もCBから縦パスが出て前線が落とし、2トップの背後で加藤が受けて井出にパスを出したころから、攻撃が始まっています。
 結果的に前線の数的不利から、うまく相手に攻撃を作られてしまったシーンと言えるでしょう。


 しかし、早々に先制できたこともあって、前半途中からは2トップがうまく守備をしてくれていたと思います。
 基本的にはアンカーの加藤を見ながらも、ボールサイドのFWが少し前に出ることで、CBも睨んでいく。
 これによってパスコースを消しながら、CBからのパス出しも抑制し、チーム全体の守備リズムを作れていったように思います。

 さらに攻撃時も相手のプレスが来ればロングキックを蹴ることが多かったジェフですが、そこから前線が体を張ることでマイボールにできていた。
 これによって、一方的に押し込まれることもなくなり、ジェフの時間も作れる展開となった。
 特に気温が高い状況では守備の時間だけでは厳しいでしょうし、後方に引き籠るだけでは限界があったと思いますから、2トップの頑張りは非常に効いていたのではないでしょうか。



 逆に東京V目線からすると、SBからビルドアップできなかったことが大きかったのではないかと思います。
 以前にも取り上げた通り、4‐4‐2にしてからのジェフは、2トップ脇からのビルドアップに弱いところがある。
 甲府戦では3バックの左右CBから攻撃を作られてしまいましたが、東京Vの場合はSBがそこを求められるはずだと思います。

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 しかし、怪我人などもあって、東京VのSBは本来CBの馬場と運動量豊富なタイプの奈良輪。
 SBに関しては選手層ももう1つで、現状だとパス出しできるタイプのSBがいないのではないかと思います。

 結果的に中央でパスを繋いで相手をためて、サイドに展開してウイングが仕掛ける流ればかりになっていました。
 しかし、ジェフは4‐4‐2でライン気味に守っていて、SHやSBはあまり前に出ていかない。
 そのため、前方は中央が厚く、後方はサイドも厚くなっています。


 それに対して、東京Vの攻撃は後方では中央を中心に繋ぎ、前方ではサイドを中心に仕掛けることになるわけですから、結果的にジェフの厚いエリアから厚いエリアへボールを運ぶことになる。
 さらにウイングから逆サイドへのクロスも狙いとしてあったのでしょうが、ジェフのSBは後方に構えて守備意識も高いので、そこも比較的対処しやすかったのではないかと思います。
 ジェフとしてはいつも通りの戦い方だったはずですが、守備がガッツリと噛み合っていたようにも感じました。

 攻撃においても、東京Vは攻撃時に4‐1‐2‐3、守備時には4‐4‐2で守るスタイルですが、その分サイドの守備が後手に回りがちな印象もあります。
 ジェフはサイドから攻め込むスタイルですので、そこも相性が良かったではないかと思わなくもありません。
 素早くサイドで回すと少しずつ東京Vの守備が遅れていったのが目に見えて分かる状況で、そこから押し込める時間も作れましたね。


 それでも、流れの中からの攻撃はあまり作れなかった。
 ただ、セットプレーでフリーな選手が出来たところからの2ゴールと、PKでのゴールも上げられたことで、非常に楽に試合を進められた展開でした。
 毎回これだけセットプレーからゴールを決められれば言うことはないのでしょうが、そこは失点も多く小柄な選手が多い東京Vだからこそ楽に決められたところもあったのかもしれません。

 とはいえ、早々の3点リードで東京Vにも元気がなくなっていたように見えたし、小林や小島など最近試合に出ていなかった選手も起用できて、良い形で終えられるかと思っていました。
 しかし、最後に落とし穴が待っていましたね。
 GK新井の行動は言うまでもないですが、冒頭で話したようにその前に気が抜けたような守備をしてしまい、サイドへのカバーもなくスルスルと新井瑞希に侵入されていて、あれが3点リードの場面でなければどうなっていたのかと思ってしまいます。


 こういった詰めの甘さこそが、ジェフの大きな問題と言えるのかもしれません。
 GK新井だけでなく熊谷の警告も含めて次節は2人が欠けるわけで、非常に勿体のない試合の締め方をしてしまったようにも思います。
 今回もメンバーが変わっていないということは、怪我人も戻ってきていないのでしょうし、その中で2人の欠場者は非常に大きいでしょう。

 これで7戦負けなしと好調は維持できたことになりますが、これで水を差さないようにしたいところ。
 何とも言えない終わり方になってしまいましたし、次の試合が非常に大事になってくるかもしれませんね。
 逆にこれをきっかけに挽回して、甘さの残るチーム状況から少しでも脱却してくれればとも思います。