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第20節 ジェフ 0-1 磐田 攻撃に変化を付けられず5戦勝ちなしで首位陥落

 前回も磐田に0-1で敗れたジェフですが、スコアも含めて同じような展開になってしまいました。
 得点数の多いチーム同士の戦いだったにも関わらず磐田戦はウノゼロで、前節徳島戦は3-3の打ち合いになっています。
 前回もそうでしたが、磐田戦はお互いに良さを打ち消し合う傾向があるようにも見えました。

 まず、ジェフに取って残念だったのは、前節徳島戦ではハイプレスをかけて流れを作ったものの、今回はプレスがはまらなかったこと。
 気温の影響などではなく、特に試合序盤は前へ行く姿勢を見せていたのですが、相手のパスワークにうまくかわされて、中盤や裏を取られ、攻撃を作られてしまいました。
 単純にジェフのプレス構築の甘さが感じ取れてしまったように見えて、中途半端な守備になっていました。

 失点もプレスがはまり切らず、裏へのロングフィードからPKを取られてしまったもの。
 高橋の守備の問題もありましたが、そこまでの守備にも問題を感じました。
 逆に磐田はうまくジェフのプレスを引き出してパスを出し、パスの受け手も流動的に動いてジェフのマークをスルスルとかわしていた印象です。


 逆に後半は磐田の運動量が落ちて、ジェフがボールを持つ時間が長くなりましたが、ジェフの攻撃の変化を感じない流れとなってしまいました。
 大外からのクロスが多く、試合を通して決定機はほぼ作れなかったと思います。
 前半に磐田の見事なパスワークを見せ付けられたからこそ、ジェフの直線的な攻撃に課題を感じた試合だったと思います。

 シュート数もジェフが7本だったのに対し、磐田は16本と倍以上のシュートを打たれてしまいましたし、スコア以上の差を感じた内容でした。
 これでジェフは5試合勝ち星なしで、首位から陥落し水戸がトップに立ちました。
 もちろん現状での細かな順位などは大きな問題ではないですが、それよりも5月から負け越していること、今回もノーゴールに終わってしまったことが、今後に向けて心配なところではないでしょうか。

■磐田が先制しシュート1本に抑えられた

 前節レッドカードを受けたエドゥアルドは、相手への暴力行為で3試合出場停止に。
 代わりに横山が中盤に入り、田中、河野もスタメンで、林、鈴木大輔が控えに回りました。

 前節愛媛に4-0で勝利した磐田は、スタメン変わらず。
 左SBに元ジェフ為田が入っています。
 サブには角、ペイショットなどが控えています。


 5分、磐田の攻撃。
 左サイドのCKを上原が担当。
 こぼれたところをミドルで為田が狙いますが、GKスアレスの正面。

 試合序盤は両チーム、前への姿勢を見せていきましたが、磐田が優勢な展開。
 磐田はパスワークから裏への攻撃やサイドからの仕掛けで、チャンスを狙っていきます。 
 ジェフはカウンターからの攻撃が中心に。


 16分には磐田のチャンス。
 中盤後方での金子のボール奪取から、右サイドへ素早く展開。
 クルークスが精度の高いクロス上げると、佐藤が頭で合わせますがゴールの右。

 20分、磐田が先制。
 グラッサからの展開を受けた倍井がドリブルで完全に高橋を交わすと、高橋が後ろから倒してしまいPK。
 これをクルークスが決めて1-0。


 47分にも磐田のチャンス。
 グラッサからのロングフィード。
 倍井が抜け出してシュートに行きますが、GKスアレスがセーブ。

 先制後も、磐田が優勢に試合を進めていきました。
 ただ、磐田もゴールが生まれて、無理なプレスに行く回数は減っていった印象も。
 ジェフは攻め手に欠き、前半のシュート1本に抑えられ、1-0で折り返します。 

■磐田の運動量が持ちジェフが攻めるもチャンスは作れず0-1で敗戦

 ジェフは後半開始と同時に呉屋、杉山を下げて、カルリーニョス、椿を投入。
 48分、磐田の攻撃。
 上原の縦パスから渡邉が落とし、佐藤が繋いで最後は倍井が狙いますが、鳥海がクリア。

 後半から運動量が落ちていった磐田は57分、渡邉と佐藤を下げて、ペイショットと角を投入。
 64分には磐田の攻撃。
 松原のパスを受けた倍井が、鳥海に仕掛けてシュートを放ちますが、大きく枠をそれます。


 65分、磐田のチャンス。
 松原のクロスを、中央でペイショットがすらします。
 ファーのクルークスが足元で受けてシュートに行きますが、GKスアレスがセーブ。

 後半中頃は選手交代から、磐田が若干息を吹き返していきました。
 71分、ジェフは田中を下げて林を投入し、そのまま右SHに入りました。
 同時に、磐田は倍井に代えて川崎を起用。


 74分、磐田の攻撃。
 上原のパスを受けた川崎が、角とのワンツーでカットイン。
 そのままシュートに行きますが、ゴールの右。

 76分、ジェフは横山、田口に代えて植田と品田を投入。
 前がボランチに回って、植田が左SBに。
 84分、磐田はクルークスを下げて、川口を投入し為田が右SBに上がりました。


 89分、ジェフの攻撃。
 椿が中盤の左から右足でアーリークロス。
 セットプレーで残っていた河野がファーで狙いますが、GK川島がキャッチ。

 後半終盤は、再びジェフが攻め込んでいきました。
 しかし、椿の仕掛け以外に武器がなく、その仕掛けもチャンスにはつながらない展開が続き、0-1で敗戦となってしまいました。

■徳島戦、磐田戦を含めて中途半端な状況に?

 磐田のビルドアップからのチャンスメイクは、非常に見事だったと思います。
 後方の選手がパスを回しているうちに、1人が裏へ飛び出しジェフの選手を引き出したら、もう1人の選手は下がって受けようとしたり。
 あるいは、1人がサイド大外に流れたら、もう1人は中央で受けたりと、流動的にジェフの守備を攪乱していきました。

 小林監督は選手の質に関してよく口にしますが、こういった連動したボール運びは、個々の動きだけではどうしようもない。
 磐田はかっちりと、パスワークの狙いを作れている印象だったと思います。
 もちろん個の能力も高いチームではありますが、外でも中でも攻撃を作れていましたし、何よりもシュートまでの形が明確だったと思います。


 対するジェフは、試合序盤からハイプレスに行こうとしていたとは思うのですが、うまくはまらなかった印象でした。
 磐田はCBもパス出し能力が高い選手を並べているため、少しでもプレスが遅くなれば、前へ展開されてしまう。
 そのプレスの遅れから、何度も攻撃を作れてしまった印象です。

 さらに、ジェフはプレスにいっている時の中盤のスペース管理なども甘く、横山の後ろなどを取られがちだったと思います。
 加えて、PKを与えたシーンでは、相手ボランチやSBが下がって後方が3枚だったのに対し、ジェフは前2枚でプレスに行っていました。
 普段ならSHも前方に出て3枚で追うことも多いのですが、磐田は為田などSBにも攻撃的な選手を置いているため、怖くて前へ出られなかったのではないでしょうか。


 結果的にプレスにいってもその裏を取られる、中途半端なプレスとなってしまった印象です。
 前節徳島戦から再びハイプレスにいく方向にシフトするつもりなのかなと思っていただけに、前半の展開はなかなかショッキングな内容だったようにも思います。
 前半途中からは無理にプレスへは行かなくなりましたが、プレスの構築において雑な部分が表に出てしまったのではないかと思います。

 攻撃に関しても、先ほど話した磐田の流動的なパスワークを見てしまっただけに、ジェフの直線的で強引な仕掛けには課題を感じてしまいました。
 前半は相手に攻め込まれて、後半は相手の足が止まって攻め返せたからこそ、逆に攻撃面での課題が浮き彫りになった試合だったのではないでしょうか。
 磐田も守備面においては隙もあるチームだと思うのですが、それを突ききれずに終わったことになります。


 シーズン後半戦の1試合目ということでもありますし、力のある上位対決ということで、現状での真価の問われた試合だったと思うのですが、スコア以上の完敗だったと思います。
 結果的に徳島戦、磐田戦を経て、ハイプレスにいくのかリトリートなのか、中央に人を集める攻撃なのかサイド攻撃なのか、攻守において中途半端になりかねない状況ではないでしょうか。
 それでも再びシーズン終盤に巻き返せばいいやという発想では非常に危険ですし、今年こそは一時期の勢いに任せるのではなく、チームとして成長してほしいところだと思います。

 そのためにも、改めて戦い方を明確にしなければいけないと思いますし、その上でもう一皮むけなければいけないのではないかと思います。
 正直、シーズンを通しての成長という点で、物足りなさを感じるところがあります。
 シーズン序盤戦の内容に油断したわけではないとは思いますが、自動昇格を果たすためにはこのままでは厳しく、更なる発展が必要なのではないでしょうか。