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エベルトの契約更新と高橋の山形へのレンタル

 28日でブログを終了しようと思ったのですが、いろいろ発表があったのでもう少し続けます。
 さすがに明日で終ろうと思っていますが、去就が注目される近藤は毎年大晦日に契約更新をしているので、これから何らかの発表があるのかもしれませんね。
 そうなってはキリがないので、無理には追わないようにしたいと思います。


 まず、エベルトの契約更新が発表になりました
 外国籍選手の中でエベルトだけ発表が遅れていましたし、同ポジションのベラスケスが加入しただけに退団かと思っていました。
 少々意外な発表だったのではないかと思います。



 外国籍選手ということもあって、地味に重要なニュースではないかと思います。
 来年から外国選手に関する規約が変わって、選手登録は無制限となりました。
 さらにJ1は試合枠が増えて、5人までメンバー入り出来るようになっています。


 しかし、J2、J3に関してのエントリー枠はあくまで4枠まで。
 さらにアジア枠が撤廃されましたので、アジア枠を使っていたJ2・J3クラブにとっては、大きな変動がないことになります。
 ジェフはゲリアがオーストラリア出身でアジア枠を使っており、来季も残ることが決まっていますので、実質的には違いのない状況と言えるでしょう。



 選手登録は無制限となりましたので、今後ジェフが何人も外国籍選手を補強しても構わないことにはなりますが、外国人選手は費用も高く付くでしょうし、現実的に考えるとそこまで多くの選手は獲れないのではないでしょうか。
 あるいは選手1人1人のコストが低ければ、多めに選手を獲って出場機会を回すことも可能かもしれません。
 しかし、安いけれど期待はしづらい選手を複数人獲るよりは、多少高くともチームの軸になれるような選手を1人取ってほしいところではないかと私は思います。


 エントリー枠分しか選手を補強しないのであれば、ゲリア、ベラスケス、エベルトであと1枠しかなくなることになります。
 来季の登録が決まっている外国人選手は3人ともDFということで、これも珍しいことではないでしょうか。
 ここでも全体のバランス感覚に、若干の疑問が感じなくもありません。



 もちろんそれでも優秀な選手達ならぜひ残すべきと思うでしょうか、ゲリアとエベルトは今年フルタイムでレギュラーだったわけではないですし、ベラスケスもまだまだ若い選手。
 決してそこまで大きな期待は、出来ないように思います。
 さらに昨年はチームが停滞して監督も継続となっていますから、選手の方で入れ替えるしかないように思っていたのですが、外国人枠も含めて動きが鈍い印象です。


 1人1人が変わればいいというのはあくまでも理想論であり、現実的にはそうそう変わるものではないと思います。
 経営陣やフロントというものは理想も大事だとは思いますが、現実もしっかりと見つめなければいけないはずです。
 それが賢い組織運営といえるのではないでしょうか。



 もしかしたらエベルトに関してはどこかに出そうとしていたけれど、買い手がつかなかったという可能性もあるのでしょうか。
 また、増嶋、エベルトが残ってベラスケス、新井を獲得したということで、ますます近藤の去就が気になる状況となってきました。
 今のところCBは、退団選手が出ていないことになります。


 ラリベイを放出して指宿も移籍が決まってしまっていますから、CFはどうしても外国籍枠を使いたいのではないかと思います。
 外国人CFの補強で、外国籍枠の補強は終了となるのでしょうか。
 あとは日本人CFをもう1人と、また若い日本人GKをレンタルで獲ることになるのかな…と予想しますが、どうなるのでしょう。



 続いて、高橋壱晟が山形にレンタルされることとなりました。
 高橋は昨年青森山田からジェフに加入し、シーズン前半はレギュラーとして活躍しますが、後半に入ってからは矢田などの補強もあってほとんど試合に出場できませんでした。
 そして、今季は山口にレンタル移籍しますが、10試合しか出場できていません。


 今オフの山形は天皇杯で活躍した汰木が、浦和に移籍したことが話題となりました。
 しかし、リーグ戦での汰木はレギュラーではなく、小林と南が主な主力としてプレーしていました。
 特に神戸からレンタルしていた小林は12ゴールを上げるなどチームを引っ張る役割を果たしていましたが、大分への完全移籍が決まっています。



 南やアルヴァロ・ロドリゲスの残留が決まった上に、元ジェフの井出もG大阪からの加入が決まっています。
 井出は昨年G大阪に移籍しましたが、昨年は2試合、今年も7試合しか出場できず、今季はG大阪U-23でのプレーが目立っていました。
 タイプ的には、汰木の代役として期待されているのかなと思います。


 高橋は思い切った仕掛けからのシュートやパスセンスなど、攻撃力に秀でたタイプだと思いますので、上記のライバルたちと争うことになるのかなと思います。
 しかし、スピードや運動量、守備への絡み方などに関しては課題がある印象です。
 山形での木山監督は水戸や愛媛時代と同様に、選手全員がハードワークをして堅守を築きあげるところがベースとなる印象ですから、そのタスクをこなせるかどうかが高橋の大きな壁となるのかもしれません。



 また、小林の代わりとなる他の選手を、補強する可能性もあるのかもしれません。
 さらに神戸から獲得した大槻もFW登録ですが、2列目でプレーできる選手ですからライバルとなるのではないでしょうか。
 決して楽な挑戦ではないようにも思います。


 また、山形もJ1経験があり"昇格意欲"の強いチームだと思います。
 さらに木山監督で来年で3年目ということもあって、結果を残さなければいけない年となるのでしょう。
 高橋のことをもうと、もう少しじっくりと見てもらえるようなクラブに移籍した方がよかったのでは…という気がしないでもありません。



 それでも昨日話したように、ジェフは2列目が極めて多い状況ですから、ジェフよりは出場機会に近いのではないかと思います。
 センスはある選手だと思いますので、それをピッチ上で使えるようになること。
 そのためにはよりいろんな仕事をこなせるように、ならなければいけないのかなと思います。


 高橋の将来には今でも期待したいところがありますが、一方でジェフはこれだけ2列目の選手を所持しているだけに、現実問題として山形へのレンタル移籍後に戻る場所があるのかどうかという疑問が残ります。
 もっといえば、どれだけ高橋を育てるつもりがあるのか…という話にもなってくる気がしますが。
 いずれにせよ、まずは山形で頑張ってほしいと思います。

ジェフが甲府MF堀米を完全移籍で獲得

 ジェフが甲府から堀米を完全移籍で獲得しました
 一部報道によると違約金が発生するということで、契約が残っていたのでしょう。
 選手構成の大枠も見えてきて、ストーブリーグもそろそろ終盤戦に入っていくころでしょうか。


 プラチナ世代の1人でユース年代の代表でも活躍した堀米は、甲府アカデミー出身でU-18に所属していた2010年夏に昇格を果たします。
 しかし、その後は伸び悩み、2013年途中からは熊本に、2014年には愛媛にレンタルして活躍します。
 レンタル先での活躍が認められる形で、2015年は甲府に戻るものの大活躍とまではいかず、2016年には京都に完全移籍となります。



 京都でも主力として活躍しますが、2017年には再び甲府に完全移籍で復帰。
 2017年は21試合に出場し、2018年にも27試合に出場しています。
 今年もまずまずの活躍を見せてはいますが、ライバルも多く確固たるレギュラーとまでは言えなかったように思います。


 攻撃にアクセントがつけられるタイプの小柄なアタッカーというイメージで、左足でのキックの精度も高く、プレースキッカーとしても優秀な選手です。
 エスナイデル監督は攻撃陣に個人技での打開を期待するので、適したタイプとも言えるのかもしれません。
 一方でスタミナなどには課題があり、今年も23試合にスタメンしながら3試合しかフル出場を果たせていません。



 それでも堀米自身は良い選手ではないかとは思いますが、それ以上にチームとしてあまりにも2列目の選手が多いのではないかという点で疑問が残る補強ではないかと思います。
 町田や清武がいなくなったとはいえ、これまでにも田坂や寿人も獲得。
 2列目のアタッカー陣はすでに今年の段階であふれかえっていて、すべての選手を使いこなせなかった印象です。


 このままいくと、船山、茶島、矢田、為田、田坂、工藤、小島、寿人、古川、本田、堀米…と数多くのアタッカーが並ぶことになります。
 もちろんそれぞれタイプは違うし、2列目以外のポジションでプレーできる選手もいるとはいえ、ここまでアタッカーを"コレクション"するのは異様な印象すら受けます。
 これに加えて真希も2列目でプレーできる選手ですが去就が決まっておらず、山口にレンタルしている高橋壱晟もいますが、これだと復帰は厳しい状況ではないでしょうか。



 戦力がいるに越したことはないと言いたいところですが、試合に出られずに腐ってしまうような選手が増えてしまっては、そこから不協和音が生まれる恐れもある。
 さらにこれだけ2列目の選手を集めることに力を注いでいては、他のポジションの補強が疎かになる可能性もあるでしょう。
 他のポジションも同等の厚い補強ができていればいいとは思いますが、昨年もポジションごとに戦力のムラがあった印象です。


 前線に関しては外国人CFの補強もあるのではないかと思うので、それに駆けるしかないとは思いますが、やはり不安なのは後方です。
 ベラスケス、新井に期待したいところではありますが、2人ともプロ入り後の出場試合数は40試合に満たず経験は浅い。
 まだまだこれからの選手と言えるでしょうし、チームとして守備面に大きな課題があるわけですから、守備的な選手にこそ力を入れるべきなのではとも思ってしまいます。



 一方で2列目の選手で補強した田坂は海外も含めて実績があるし、堀米も1年間レギュラーで活躍したことこそ少ないものの、J1とJ2の合計で188試合に出場しています。
 さらに堀米は26歳になったばかりということで、働き盛りの年齢です。
 こういった選手が補強できるということは、「長年J2にいるから経験が浅い選手や旬の過ぎたベテランしか取れない」というような"言い訳"は出来ないということになると思います。


 選手を補強するためには様々なリソースが必要になるわけで、それをどのポジションのどんな選手に費やすのか。
 それこそが補強のセンスではないかと思うのですが、ここ数年は全体のバランスが悪く、うまくいっていない印象も受けます。
 「優秀な選手を獲る」、「戦力候補を数多く集める」といった部分は、補強のセンス以上に予算面が大きく関わってるのではないかと思うだけに、その予算をどこに振り分けで賢く補強できるかが問われる部分ではないでしょうか。



 甲府に関しては小塚も大分に移籍するなど、選手の流出が懸念されています。
 それだけに今年終盤は怪我人の復帰もあって出番を失っていた堀米も、来年甲府に残れば活躍できるチャンスもあったのではないかと思います。
 しかし、他選手の流出も含めて、来年の甲府は予算が厳しいという現実問題があるのかもしれません。


 今年の甲府はJ2降格初年度ということで「降格救済金」が支給されたことになりますが、来年はそれがなくなるためそれだけで1億円以上も予算が減少することになります。
 さらにJ2降格もあって平均観客動員も大幅に減っていますし、その他にも経営的なダメージが及んでくるのかもしれません。
 もともと経営規模で言えばジェフの方が大きいくらいですから、1年でのJ1復帰が叶わず選手を手放さざるを得ない状況になっている可能性もあるのでしょう。



 堀米は甲府アカデミー出身で甲府にとって大きな意味を持つ7番を付けるなど、大事な選手だったのだと思います。
 そういった思いも考えると、こういった補強をジェフもしっかりと受け止めて、選手を大事にしていかなければならないと思います。
 そのためには、一人一人の選手の良さを十分に使いこなせるチームになることが、一番ではないでしょうか。


 選手をしっかりと使いこなすためには、優秀な監督を招聘することももちろんですが、フロントがしっかりと適材適所でバランスの良い補強をすることが重要なことではないかと思います。
 堀米も魅力のある選手だとは思いますが、今必要なピンポイントの補強かと言われると疑問が残るのではないでしょうか。
 それでもセンスのある選手だと思いますから、多くのライバルたちに打ち勝って、周囲との違いを見せてほしいですね。