先日の京都戦で北爪がプロ入り後、公式戦初出場を記録しました。
北爪のポテンシャルを考えれば公式戦出場も通過点ということになるのではないかとは思いますが、ひとまずおめでとうございます。
初出場でスタメンフル出場となりましたが、十分にチームに貢献してくれたと思います。
本人がウリにしていると話している運動量の部分、スピードの部分はプロでも通用していたと言えるではないでしょうか。
また、ボールへのアプローチも速く、球際の強さも見せてくれました。
試合終盤にも相手からボールを奪い、スタミナの面でも能力の高さを感じましたね。
ただ、このあたりの能力に関しては驚きはなく、プロで戦える選手だということは2月22日に行われた山形戦でも感じたところ。
あの日の北爪のプレーは、決してあの日限定のものと感じるようなレベルではなかったと思います。
山形戦でのプレー時間は45分間と短いものではあったわけですが、それだけ能力の高さを見せてくれていました。
運動量やスピードなどだけならコンディションに左右される部分も大きいかと思いましたが、山形戦でも非常に落ち着いたポジショニングを見せていて広いエリアをカバー。
相手がキム・ボムヨンだったにもかかわらず、球際でも可能性を見せてくれていました。
前方のペチュニクがコンディションの問題もあって全く動けない状況だったこともあって、1人で右サイドの守備に翻弄する格好でした。
金井の方がフィジカル面で強さを発揮できる選手なだけに、今季のチームスタイルには合っているのかもしれません。
ゴール前に絞っての守備やボール奪取能力に関しては、金井の方が計算できるのではないでしょうか。
身長に関しては金井が175cmで北爪が177cmとなっていますが、体格では金井の方が若干がっちりしているようにも感じなくもありません。
金井は空中戦にも強い印象ですし、北爪としてはより筋力をつけていくことが今後1つの目標となるのでしょうか。
また、金井は得点の力の高さにおいても期待できる。
そのあたりが、金井がここまでレギュラーポジションを勝ち得てきた理由ということになるのかもしれません。
今季はセットプレーからの攻撃が、チームにおいての大きな得点源となっていますしね。
しかし、金井の負傷で京都戦に出場した北爪も、十分に活躍できる選手だということを改めてアピールしてくれました。
金井の方がタイミングを見て無理なく動く選手なのかもしれませんが、北爪の方が単純な運動量などは上なのかもしれません。
そして、何よりも2人とも守備面で気の利いたプレーができる選手であるというところは、極めて大きなポイントではないかと思います。
京都は立ち上がりに「新人でこの日が初出場」ということで北爪を狙ったボールを積極的に蹴ってきた印象がありましたが、北爪は冷静にそれを対処していった印象でした。
それだけにC大阪戦で金井が負傷した際に、田中が投入されたのは意外でもありました。
まだ北爪は新人選手であるとはいえ、田中もSBとしては課題が多い。
京都戦での北爪が非常に安定したプレーを見せ田中がSHで活躍したことをみると、ますますあそこでSB田中を起用したのはどうだったのかなと感じる部分がありました。
少し心配なのは金井の怪我が長引いて、もし北爪に何かあった時に代わりとなるSBがいないこと…と思ったのですが、考えてみれば長年ジェフには本職の右SBが不在だったことを考えれば、「3人目の右SBが不安」というのは非常に贅沢な悩みなのかもしれませんね(笑)
しかも、第一SBと第二SBが共にレギュラーとして十分戦えるレベルで、それぞれに持ち味がある状況なわけですから。
本職の右SBを振り替えると、2010年の鎌田以来の戦力となるのでしょうか。
しかし、当時の鎌田は20歳と若くまだ課題も多い状況で、レンタル選手でもありましたしね。
もし北爪にも何かあった場合は田中が候補となるのでしょうが、佐藤祥などにも頑張ってほしいところではないかと思います。
予想以上に選手層が厚くなって厳しい状況にある佐藤祥ですが、井出も何とか頑張っている状況ですし巻き返しに期待したいところです。
そして、金井もしっかりと怪我を直して、北爪とのハイレベルなポジション争いを期待したいところではないでしょうか。