当ブログはプロモーションを含みます

犬飼会長「日本の減点主義社会の延長線上にサッカーもある」


「ピッチ上でもそうだ。メキシコの育成で有名なコーチ(チバスのホセ・ルイス・レアル育成部長)が、中学生になったばかりのU―13(13歳以下)日本代表を見た。『日本にはこんな才能が多いのか。半分はプロになれる。メキシコに連れて帰りたい』と驚いていた。だが、U―14を見ると『何、これ?』とがくぜん。コーチの手が入ると、当たり障りのないプレーをするようになる。横パスで敵に取られないようにする。シュートを打って失敗するとバツ。横パスならバツはつかない。日本の減点主義社会の延長線上にサッカーもある」
「何でストライカーが育たないんですか、とよく聞かれるが、日本社会の象徴、と答えるしかない。それは意識の中に絶対ある。エリア内でも横にフリーな選手がいればパスを出してしまう。シュートミスするリスクを自分の中で避けている。だから、小さいころからメンタル面を変える。そうしないと本当の意味でのストライカーやディシジョンメーカーは育たない。世界でもまれるにはスポーツではサッカーが一番。経済がボーダーレスになった現在、本当の意味で戦える日本人は少なかった。最高経営責任者には外国人が多い。無難に泳いでいれば役員になれるのが従来の日本社会。サッカー界が率先して、雰囲気を変えなければ人材は育たない。」(報知
 このあたりの発言はなるほどなぁと思いますね。
 まぁコーチだけの問題ではないとは思いますけど。
 日本はリスクを冒し失敗することを許さない国、文化だから、サッカーでもリスクを冒せなくなる。
 

 
 また、犬飼会長は言っていませんけど、「考えること」もこの国では否定されがちです。
 子供の頃から「考えるな!丸暗記しろ!」と教えられているから、自ら自発的な行動が出来ない…。
 結果、(上のエントリとも話しがかぶりますが)活発な議論が出来ない、「右に倣え」になってしまう。



 オシム監督の「リスクを冒せ」、「考えてサッカーをしろ」という指導方針は、日本人選手に対してぴったりとあった指導だったと言えるのかもしれませんね。
 短期間で日本人の特性を理解してそう言っていたとしたら、本当にすごいですね。




 犬飼氏はこの他にも川淵時代唯一の成功(笑)とも言えるCHQ(キャプテンズ・ミッション)の継続を早々に表明するなど、発言を聞いていると期待したくなる方ではあります。
 まぁ、発言だけなら素晴らしかったけれど結果を出せなかった社長さんも見てるんで、それだけじゃなんともいえないですけど。




 しかし、やっぱりどうしてもあの人事には疑問が残ります。
 例えばこの発言とか…。


平尾氏「外部からの視点で変えられることはある。サッカーはコンタクト(接触プレー)が弱いという昔からの伝統がある。そういうのをラグビーから取り入れてもいい。」(日刊
 それがサッカーにとってメリットのあることだとしましょう。
 でも、それをトップダウン方式で話して指導者に受け入れられるんでしょうか。


 サッカーの指導者だって、長年かけて必死になって今の指導方針を考えているはず。
 それを急に外部から来た人間に、こんなこと言われるのってどうなんでしょうね。
 いや、実際にはラグビーの指導方法を使用することはないかもしれません。
 けれど、それにしたってこんなことを言われた時点で、どう思うんでしょうね。


 これが逆にボトムアップ的な形ならわかりますし、若年層のアドバイザー的な仕事なら理解できますけどね。
 もちろん平尾氏自身は悪気があるわけじゃないんでしょうし、サッカーの内部状況を知らないのではこれ以上言えることもなかったんでしょうけども。




 でも、やっぱり外部のスポーツから呼ぶにしたって、指導者だとかプレーヤーとかじゃなく経営面に優れた人とかのほうが良かったんじゃないかと思ってしまいます。
 


 この人事に関して「結論を出すの早い」なんて意見もあるそうですが、密室で行われている理事会に対していったいいつ評価ができるんでしょうね(笑)
 まぁ、出欠席くらいなら分るかもしれませんけれど。
 テニス協会だって、まさかサッカー協会のために大会日程を変更するわけには行かないでしょうしね。





 そういえば、全然関係ない話しですがテニス協会と言えば、市原市ソフトテニス協会のお手伝いをしたことがあるのを思い出しました。
 所属していたクラブの代表が協会の幹部候補でして、その関係で。
 市原市に住んだことすらないはずなんですがね…(笑)
 まぁ、まったく役に立ちませんでしたけどね。