ゴールデンウイーク連戦中日となったアウェイ山口戦は、1‐1の引き分けに終わりました。
立ち上がりからジェフが攻め込む展開を作れましたが、チャンスまでは作り切れず攻撃に行き詰まりを感じる試合でした。
しかし、1点ビハインドなった試合終盤、ジェフはメンバーを入れ替え、最後はパワープレー気味に攻撃。
山口の足が止まったこともあって、猛攻を仕掛け1点を奪いました。
その貴重なゴールを決めたのが、今季初出場となった途中投入の米倉でした。
米倉のゴールは2000年8月9日の町田戦まで遡るそうなので、約3年ぶりのゴールということになります。
#5月3日#第13節 #レノファ山口FC 戦
— ジェフユナイテッド市原・千葉(公式) (@jef_united) 2023年5月3日
ゴールシーンをPLAYBACK🎥#風間宏矢 選手へ#米倉恒貴 選手が縦パスを要求
そこを見逃さず風間選手の縦パス🏹
受けた米倉選手は
ニアの狭いエリアを狙いシュート⚽️
ゴールネットを揺らした🥅✨
DAZN視聴はこちら💁♀️https://t.co/JtKiOqCnM1 #jefunited pic.twitter.com/E36ubQJG9t
ゴールが生まれたのは89分。
ジェフのセットプレーの流れから、ジェフがボールを拾い中盤でパスを回します。
ここで風間が鋭い縦パス。
まずはこのパスが見事で、右サイドに開いている選手を見ることで、相手選手を外に引き出す。
そこから、空いた中央の米倉にパスを供給しています。
しかし、それだけではゴールは生まれず、米倉の角度のないところからのシュートが凄かったですね。
GK吉満の右上を貫く強力なシュートを、見事に決めています。
米倉はそこまでシュートがうまいイメージはなく、キャリア最多得点も2011年の7ゴールですが、ここでは米倉のキック力と思い切りの良さがゴールに結びついた印象です。
また、その後のプレーでも、ヘディングシュートで決定機を迎えています。
右SHとして出場した米倉ですが、状況によってはゴール前で待ち構えて、強みである高さの部分を見せていました。
解説だった中島浩司も当初はシャドーでプレーしていたと話していましたし、J2降格初年度などは巻と前線でプレーしていた試合もあったように、もともと前目でプレーしていました。
山口戦後、米倉は怪我が治らず苦労していたことを話しています。
2019年夏にジェフに復帰した米倉ですが、そこからは毎年のようにどこかしら負傷している印象があります。
今年で34歳という年齢もあるし、パワー系の選手によくある怪我が後を絶たないケースになってしまっているのかなと思います。
ただ、米倉の場合は怪我だけでなく、出来ることが決まっている選手なので、起用が難しいところもあると思います。
フィジカルに特化したタイプで、あまり小技は効かないので、パスワークへの参加などは得意ではない。
守備に関してもガツンと潰しに行ける時はまだいいのでしょうが、細かな対応は苦手なところがあります。
それでも山口戦、磐田戦と途中出場が続いたのは、右サイドをアップダウンする田中役を任されたからでしょう。
現在の5レーン理論ではウイングをサイドに張り付かせて幅を取り、どんどん仕掛けさせるチームも多い。
逆にSBには偽SBと呼ばれるボランチ的なタスクを任されることも多く、ジェフも右サイドもそれに近しい関係性ですから、現状のままだとSB米倉は厳しいかもしれません。
そうはいってももう少し右SHもパスワークに絡んでほしいところなのかもしれませんが、いずれにせよ右SHのメインタスクを縦への推進力とするのであれば、米倉は配置しやすいところがあるのでしょう。
ただ、磐田戦では効果的なプレーは出来なかった。
山口のようにスペースがないと苦労する傾向があるし、ジェフが押し込まれた状況だと守備面を求められ苦戦するところもあるのかもしれません。
山口戦での結果だけをもって、米倉が良い武器になると判断するのはまだ早いようにも思います。
というのも、米倉が活躍したのはゴール前のプレーであって、右SHで何かが出来たわけではないですし、得点もセットプレーから生まれたものでした。
通常時の流れから貢献できるかが、まずは重要なところですね。