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2024シーズンを振り返る 鋭いロングキックやPKストップで目立った藤田和輝

 先日、ようやく小林監督の契約更新が発表になったジェフですが、その他の選手の動向はなかなか発表されず。
 最終節までプレーオフ進出の可能性も残っていたので、諸々の準備が遅れているのでしょうか。
 個人的には成績・内容ともに大きな変化がない状況で監督を続投した以上、選手の方は大きく入れ替えるしかないと思っているのですが、果たしてどうチームを変えていくのでしょう。

 ということで、予定よりも少し早いですが、本日からは2024年の選手の感想を1人ずつアップしていきたいと思います。
 まずは、シーズン前半、正GKとして活躍した藤田に関して。
 藤田は新潟からのレンタル移籍中ということで、いきなり来季の去就が読みにくい選手ということになります。


 新潟アカデミー出身の藤田は昨年、一昨年と栃木にレンタル移籍し、2023年には正GKとして活躍。
 今年は新潟からの再レンタルという形で、ジェフに加入しました。
 ジェフ加入後は開幕戦からスタメンのポジションを奪い、クラブとしても期待の高さを感じました。

 藤田はパワーがあって精度も高いロングキックが際立つGKで、最後尾から大きな展開を作れる選手。
 昨年のジェフはGKも絡んだビルドアップが多く、相手を引き付けて裏を狙う大きな展開も目立っていたので、意図のハッキリとした補強だったと思います。
 特に印象的だったのが第16節愛媛戦で見せたロングフィードで、藤田のロングキック1本で相手DFライン裏を小森が取り、最後は田口がゴールを決めるというなかなか見ることの出来ない攻撃でした。

 また、シュートへの反応が良く、ビックセーブも多いイメージです。
 第9節徳島戦でPKを止めると、第11節秋田戦でもPKをストップ。
 4月の1月間で、二回もPKを止めていることになります。


 しかし、一方でキーパースキルに関しては課題もある印象で、特にハイボールの処理でこぼしてしまうことが多い。
 こぼれたボールを相手が拾ってシュートを放ち、藤田がシュートストップを見せるという場面も何度かありましたが、ファンブルが多いと守備陣もフォローに行かなければいけないし、カウンターにも出にくくなってしまうと思います。
 また、第16節愛媛戦では相手のプレスを交わそうとしてオウンゴールを献上してしまったり、第21節の古巣栃木戦では藤田のパスをカットされて失点してしまったりと、直接失点に絡むプレーが多かったと思います。

 不安定なプレーと夏場にチームが低迷したこともあって、第28節仙台戦からスタメンを外れると、それ以降は出番なし。
 尻すぼみなシーズンとなってしまっただけに、来季もどうなるかわからないですね。
 23歳とまだ若いですが、新潟は小島、阿部など優秀なGKが揃っている上、若いGKもどんどん育っているだけに難しい立場なのかもしれません。


 藤田がちょっと大変だったのかなと思う点をあげると、今季のジェフは後方での細かなビルドアップがうまく出来ていなかった。
 栃木戦を筆頭に細かなビルドアップのミスが目立っていましたが、ビルドアップのベースはチームとして作るものだと思います。
 後方で細かなパスを繋ぎ、相手を引き付けて大きく展開するというパスワークに関しては、昨年の方がうまくいっていた印象だっただけに、藤田のキック力が発揮しきれないところもあったのではないでしょうか。

 ただ、今季も改めて感じましたが、GKの本分はやはり守備。
 キャッチングミスなどが続くと周りの選手も不安になってしまうでしょうし、基本スキルをいかに伸ばせるかが今後の課題ではないでしょうか。
 フィジカルやパワーがあってキック力の高いGKはトレンドのタイプではあると思いますが、そこからどれだけプレーの安定感を確立できるかが注目される選手ではないかと思います。