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第38節 ジェフ 5-0 今治 大声援を味方につけて大勝をあげ3位でJ1昇格プレーオフへ

 この試合に関しては、戦術などはあまり関係なかったと思います。
 ホームフクアリの大声援を受けて、自動昇格を目指し最終決戦に臨んだジェフは、明らかに相手よりも動きが良く、最後まで前への姿勢を見せ続けていきました。
 それが一番の勝因ではなかったかと思いますし、クラブ全体で勝った試合ではないでしょうか。

 正直ジェフとしては、試合内容の出来以上に得点をあげられた展開だったと思います。
 逆に今治は昇降格の目標がなくなったこともあったとは思いますが、立ち上がりから浮足立っていた印象があり、スタジアムの雰囲気に呑まれていたように見えました。
 特に前半序盤と後半序盤に、ジェフの圧力に負けて失点してしまったことが、このスコアに繋がったのではないでしょうか。


 こういった試合を見ると、オシム監督がもっと選手たちにプレッシャーを与えてほしいと言っていた思いがわかるような気がします。
 運命を決める大一番で、いつも通りかそれ以上の力を発揮するためには、経験がモノをいうということではないでしょうか。
 試合前にも「ジェフ選手の多くは既にJ1昇格争いを経験しているわけで、そこが強みとなるかもしれません」と書きましたが、その点は非常に大きかったのではないかと思います。

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 残念ながら、水戸が勝利し、長崎も引き分けたことで、ジェフの自動昇格はなりませんでした。
 ただ、もうそれはシーズン終盤に、追う立場に立っていた時点で仕方のないこと。
 やはり自動昇格の列車はすでに行ってしまっていたのだと思いますし、そこは落胆せず覚悟しておかなければいけない部分でもあったと私は思います。

 しかし、この勝利によって、ジェフは非常に良い雰囲気でプレーオフに臨むことができる。
 しかも、ホームでプレーオフを戦うことができるわけですから、大きな追い風となるのではないでしょう。
 もちろん、一発勝負ですから何が起こるかはわかりませんし、だからこそ自動昇格で決めたかった思いは強いですが、切り替えてプレーオフに臨むことが今は大事なのではないかと思います。

■セットプレーから2ゴールでジェフが先制

 ジェフはスタメン変更なし。
 控えに出場停止明けの呉屋が戻ってきて、森が外れました。

 今治は弓場、マルクス・ヴィニシウスが出場停止、安井が契約上出場できず、梅木も前節負傷。
 代わりに、エリキ、ヴィニシウス・ディニス、阿部がスタメンに。
 サブには父親がジェフでプレーした横山や、パトリッキ・ヴェロンが入っています。


 3分、ジェフの攻撃。
 左サイドからのCK。
 田口が蹴ってこぼれたところを日高が拾い、高橋が受けて左足でミドルシュートを放ちますが、大きく外れます。

 10分、早くもジェフが先制。
 カルリーニョスがゴール前で背負ったところから反転して前を向こうとして、相手DFに倒されてPK。
 これをカルリーニョスが決めて1-0。


 立ち上がりからホームの声援を受けて、前に出ていくジェフ。
 ボールへの出足が良く、積極的に前へ攻め込んでいきます。
 今治はボールもつながらず、若干バタバタとした立ち上がりに。

 12分には今治の攻撃。
 セカンドボールを、竹内が高いところで奪って中盤中央へ。
 ディニスが左足でミドルシュートを放ちますが、ゴールの右。


 その後は今治が落ち着いてパスを繋ぐ時間になっていき、19分には今治のチャンス。
 中盤右で得たFK。
 新井が意表をついて横へとつなぎ、梶浦がフリーでミドルシュートを放ちますが、ゴールの左。

 23分にも、今治のチャンス。
 左サイドで、阿部が高橋に仕掛けてクロス。
 タンキが競ってこぼれを近藤が狙いますが、枠の外。


 しかし、31分にジェフが追加点。
 中盤右で得たFK。
 田口が蹴ると、ニアで完全に鈴木大輔が裏を取り、フリーで頭で合わせて2-0。

 37分、今治はダニーロが負傷交代し大森が入り、そのまま3バックの中央に。
 44分にもジェフのチャンス。
 河野からのロングキックのこぼれを、カルリーニョスが拾ってミドルで狙いますが、GK立川がセーブ。

 2点を取った後は、再びジェフペースに。
 積極的な前への姿勢を見せ、2-0で折り返します。

■後半開始直後にも追加点をあげて5-0の大勝

 ジェフは前半終了と同時に倒れ込んだ椿に代えて、杉山を投入しイサカが左に。
 今治もディニスを下げて、横山を投入して前線に入り、持井が1列下がりました。

 後半開始直後に、ジェフが追加点。
 サイドに流れたエドゥアルド、カルリーニョスとつないで、杉山が完全に裏を取ります。
 そのままクロスを上げると、相手DFにあたってオウンゴール。


 51分にもジェフの攻撃。
 石川と田口でためて、日高に繋ぎ、イサカへ縦パス。
 イサカがカットインからミドルシュートを放ちますが、カルリーニョスにもあたって枠の外。

 56分には今治の攻撃。
 左サイドで横山が高橋を交わしてクロス。
 フリーでタンキが狙いますが、合わせきれず。


 後半立ち上がりは、再び今治が集中力を欠くプレーが続いた印象もあります。
 しかし、50分頃からは落ち着いて、サイドを中心にチャンスを作っていきました。
 59分、今治はタンキ、阿部を下げて藤岡、山田を投入し、山田がそのまま左WBに。

 64分、ジェフの攻撃。
 エドゥアルドからのパスを受けたカルリーニョスが、1人を交わして強引にミドルシュート。
 しかし、ゴールの左をそれます。


 68分には今治のチャンス。
 左サイドで横山が、杉山を交わしてクロス。
 藤岡がうまく河野の前を取って頭で合わせますが、枠の外。

 71分にも今治の決定機。
 梶浦がスルーパスを出すと、持井が右サイドで完全に裏を取ります。
 横山が合わせますが、GK若原がセーブ。


 今治に何度も作られますが、74分に追加点。
 中央で田口の縦パスから、カルリーニョス、田口、エドゥアルド、石川とつないでシュート。
 これがGKにもあたりますが、決まって4-0。

 77分、ジェフはカルリーニョス、田口を下げて、呉屋、品田を投入。
 今治も新井を下げてパトリック・ヴェロンを投入。
 ジェフは高いテンションを変えずに、前への意識を見せ続けていきます。


 81分にもジェフの攻撃。
 中盤で奪ったところから、呉屋、エドゥアルドとつないで右の杉山へ。
 杉山がミドルシュートで狙いますが、GKの正面。

 85分、ジェフがさらに追加点。
 エドゥアルドが高い位置でボールを拾うと、ロングシュート。
 GK立川が前に出ていて、その裏を突く形で5-0。

 88分、ジェフはエドゥアルドを下げて、小林を投入。
 89分にも、ジェフは石川を下げて米倉を投入。
 ジェフは最後までアグレッシブな姿勢を変えず、5-0で対象となりました。

■ホームフクアリの声援から出足で優って大勝

 今治目線でいうと、前半序盤と後半序盤、ジェフが圧力をかけて戦ってきた。
 その時間帯に失点した展開以外は、良い形で攻め込んでおり、そこまで悪くはない状況だったと思います。
 今治はハーフスペースにも選手が立ちながら、上手くサイドを仕掛けて、チャンスを作っていきました。

 ただ、やはりマルクス・ヴィニシウスや安井などが、不在だった影響は大きかったと思います。
 ここ最近の今治は2トップと2シャドーが流動的に動いて、間を取りながらサイドや裏を仕掛けるパスワークがウリとなっていた印象です。
 しかし、タンキやディニスはサイズやパワーもあってテクニックもあるとは思うのですが、運動量がアジリティの部分には課題もある。


 だからこそ、最近は2人がスタメンから外れ、中盤は日本人で構成するスタメンになっていたのだと思います。
 そのため、2人が交代になった後半途中からは、いつものようなパスワークも作れていき、良い形で仕掛けてきました。
 逆にジェフの方はその中盤のパスワークやサイド攻撃を止めきれず、苦戦していたところもあったと思います。

 しかし、前半序盤と後半序盤の得点は大きく、攻め込まれても大声援があって、嫌な雰囲気にはなり切らなかった。
 また、マルクス・ヴィニシウスという決定的なフィニッシャーがいないこともあって、決めきれなかったことも大きかったですね。
 さらに、要所要所で集中力を欠いたミスが目立ち、流れを掴み切れない試合だったと思います。

 特に守備や後方でのミスが多く、守備時に戻り切れなかったり。
 ポジショニングがふわふわとして、スペースを消しきれない場面が目立ちました。
 それらを誘発したのは、もちろん選手たちの圧力もあるのでしょうが、やはりホームフクアリの雰囲気が大きかったのではないかと思います。


 ジェフもゴールがなかなか奪えない流れになれば、嫌な雰囲気にもなりかねない試合でしたが、早々に2ゴールを上げられたことが大きかったですね。
 1点目はPK、2点目もFKからということで、これでセットプレーから4連続ゴールということになります。
 得点力不足もあって、シーズン終盤はセットプレーを強化しようと考えているのかもしれません。

 この日もCKでは相手GKをスクリーンするような動きが見られましたし、2点目のFKも準備してきた形ではないでしょうか。
 先日も話した通り、CKで相手選手をスクリーンする動きは、ここ数戦の定番となっています。

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 こういったセットプレー時の動きは監督ではなく、コーチが担当することも多いですから、そこ含めてクラブ全体で勝利した試合だったと言えるのではないでしょうか。
 逆に、今治からすれば一番警戒すべき鈴木大輔を、完全にフリーにしてしまったわけで、特に守備面で集中力を欠いたシーンが多い試合になってしまった印象です。
 こういった試合で浮足立ったチームは、守備でボーっとする選手が出てしまうことが多いように思いますね。


 3点目はエドゥアルドがサイドに流れる、最近の狙いから得点が生まれたオウンゴール。
 4点目の石川のゴールは、今までには見られなかった中央でのパスワークから生まれたゴールですが、あれも選手たちの出足が相手を上回った結果、ボールを奪ったところから人数をかけて攻め込み切れたところが大きかったと思います。
 やはり選手たちの出足が重要な試合となり、それで上回れたことがすべてだったと思います。

 それを後押ししたのが、フクアリの大応援だったと思いますから、プレーオフでもこの雰囲気を続けられるかがまずは重要でしょう。
 ただし、プレーオフの相手はどこも経験豊富なチームであり、若いチームである今治のようには、簡単には吞まれてくれないかもしれません。
 そうなってくれば、また違ったものも求められる試合になるのではないでしょうか。

 改めて、ジェフとしては自動昇格できなかったことに落胆するのではなく、プレーオフを良い雰囲気で迎えられることを前向きに捉えて、次の戦いへの準備をしていくべきではないかと思います。
 椿などの怪我人も若干心配ではありますが、戦える選手たちでベストな状況を作っていってほしいですね。
 ここ数戦は若干相手に手応えを感じない試合が多いですし、それも踏まえてしっかりと強い思いを持って、プレーオフに向けて切り替えていってほしいですね。