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日本GP 角田裕毅がストロールを上回ってポイントを獲得した価値

 今年から春の開催となった日本GP。 
 正直まだ違和感はありますが、今年はちょうど桜の開花も遅れたことで、桜満開の素晴らしいGPとなりました。
 レースもタイヤ選択が湧かれたこともあって、例年の鈴鹿とは異なり、パッシングシーンの多いエキサイティングなレースとなtったと思います。

 そんな中で、角田は予選・決勝ともに10位で終わり、見事ポイント獲得。
 日本人ドライバーが日本GPでポイントを獲得するのは、小林可夢偉以来、実に12年ぶりとなったそうです。
 一貫して速さを見せた週末で、欧州メディアも高く評価しています。

 たかが1ポイントとは言え、このポイントは非常に大きいものだと思います。

 というのも、現在のF1は王者レッドブルを筆頭にトップ5チームが下位チームと比べて、抜けた存在になっている。
 その状況で5チームの2ドライバーが全員感想すると、ポイント圏内10位を独占してしまうことになります。
 その5チームというのが、レッドブル、フェラーリ、メルセデス、マクラーレン、アストンマーチンということに。


 実際、開幕戦バーレーンではその5チームがポイント独占。
 第2戦サウジアラビアではストロールのクラッシュによって1枠が空いて、ヒュルケンベルグが10位に。
 第3戦オーストラリアではフェルスタッペン、ハミルトン、ラッセルがリタイアした上、アロンソのペナルティもあって、角田が7位に立ち、9位10位にハースの2台が。

 このように、トップ5チームのドライバーに何かがなければ、それ以下のチームはポイントを取ることも出来ない状況になっています。
 しかし、今回の日本GPはストロールを実力で上回って、角田が10位でポイントをもぎ取ったことになります。
 ストロールは予選のミスで下位スタートだったとはいえ、それも含めて角田は十分にアピールしたことになるでしょう。


 5チームを除いたトップ順位を、best of the restなどと呼ばれることが近年はやっていますが、角田としてはオーストラリアに続いてそれを成し遂げたことになります。
 トップ5の牙城を崩すことは簡単ではないと思われますが、best of the restを続けることでトップ5のミスを待ち、あわよくば何人かを上回ってポイントを狙う。
 それが現在の角田の大きな目標となるのではないでしょうか。

 優勝はここでもフェルスタッペンで、ペレスとレッドブル1-2になりました。
 3位にはフェラーリ離脱が決まっているサインツが付けています。
 ペレスとしては大きなアピールになった上、今年でフリーになるサインツも評価を高めていますから、角田としては上位チーム移籍に向けて簡単ではない状況に立たされていると思います。


 とはいえ、まだまだシーズン序盤ですから、今後各ドライバーの評価が変わっていくことも十分にあり得る。
 しかし、それは角田も同じことですから、継続して結果を残していくことが大事ですね。
 チームの状態が悪ければドライバーの評価にも影響を与えてしまうところがありますし、チームと共に頑張っていってほしいと思います。

 次は1週空いて中国GP。
 中国はコロナの影響で久々の開催となる上、スプリントレースも行われます。
 予測の難しいGPとなりますが、鈴鹿に続いて面白い展開になることを期待したいですね。

 

クラブ史上最多の8ゴールを決めて大勝した栃木戦

 連戦中日に行われたホーム栃木戦は、8-0とジェフの大勝。
 ジェフにとって、5試合ぶりの勝利ということにもなりました。
 ジェフはそれまでの3試合、清水に1-3の敗戦、水戸に0-0の引き分け、熊本に0-1の敗戦と、なかなかゴール数を伸ばせず苦しんでいただけに、驚きの大量得点でもありました。

 なお、ここまでのジェフの最多ゴール数は6。
 1995年の横浜FM戦や2007年の大分戦などJ1での6ゴールを筆頭に、J2でも5つの試合で6ゴールを上げています。
 今回はそれを2つ上回って、クラブ史上最多ゴールとなりました。


 ジェフ戦での栃木は、試合序盤から厳しい守備を強いられていた印象です。
 ジェフが攻撃時に4-1-2-3で戦うのに対し、栃木は5-3-2にで守るスタイル。
 これによりミスマッチが生まれて、ジェフが優勢に戦っていった試合だったと思います。

 ざっくりと図で表すと。

 青いゾーンで示した通り、ジェフは3トップ気味に前線なのに対し、栃木は5バック固定でWBも上がって対応しないので、後方で2人も余ることになります。
 その分、栃木がきつくなるのが、中盤から前の守備ということに。


 基本的に栃木の守備は2トップのプレスがはまったら、インサイドが斜め前に出てはめていく形となっていますが、黒い円の通り栃木の2トップはジェフのアンカーと2CBの3人を見なければいけないため、数的不利となって前へプレスにいけない状況に。
 さらに、白い円の通りWBが前に出ないこともあって、栃木のインサイドはジェフのインサイドだけでなく、SBも見なければならずここでも数的不利に。
 これによって、ジェフのビルドアップのスタートとなる2CBとアンカーは楽に前を向けるだけでなく、パスを出す先も見つけやすい状況となっていました。

 これに対して栃木は前半から、ジェフの右インサイド小林にはアンカーの神戸が、ジェフの左インサイドには左CBのラファエルが前に出て対応する場面もありました。
 しかし、栃木の守備は全体的なラインが低いため、神戸やラファエルが前に出て対応しようとしても、どうしても一歩遅れがちな状況になる。
 結局、栃木はこういったミスマッチが試合を通じて埋められなかったため、誰が誰にマークについていいのかわからない混乱状態に陥っていた印象で、ジェフとしてはやりたい放題な試合となっていきました。


 ジェフの選手たちも、うまくそのミスマッチをついて攻撃を仕掛けていきました。
 品田は中央に留まるだけではなくサイドにも流れることで2トップの守備をかわして前を向いていましたし、横山もバイタルエリアをフラフラと動き回って、ラファエルを前に出させずボールを受けていました。
 CB2人からの展開や左右SHの飛び出しも効いて、ゴールを量産していくことになります。

 特に開始早々にゴールが生まれた前半のうちに2点目、3点目も奪えたことは、栃木の気持ちを折る上で重要だったのではないかと思います。
 2点目が生まれるまでの栃木の選手たちはミスマッチが埋まらず厳しい状況ながらも、何とか局面で凌いで1失点で抑えていました。
 このままハーフタイムにいけば多少なりとも修正が施されるはずだという思いで戦っていたのではないかと思うのですが、35分、43分と連続でジェフに追加点が生まれたことで、メンタル的にも崩れてしまったところがあるのではないかと思います。

 ジェフとしてはこの後の徳島戦が1-0の最少得点勝利だったことを考えても、栃木戦での8-0はあまり参考にはしにくいでしょう。
 とはいえ、藤枝戦で4-0、群馬戦でも3-1とはまれば強いことは分かったし、自由に攻撃が演出できたからこそ、個々の攻撃面の良さもわかった試合だったかなと思います。
 なんとなく練習試合を見た時の感想にも近いイメージですが、この試合にも負けらたどうなっていたかといった厳しい状況でもありましたし、良い勝利だったと思います。