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J2最多得点の清水相手に守り切れるか

 連戦初戦となった町田戦で、システム変更というよりも、戦い方を切り替えてきたジェフ。
 もしこれで大崩れした場合に修正する時間があるのか心配ではありましたが、試合を見る方としては新たな戦い方を数多くチェックできるのは良い面もあるのかもしれません。
 もっとも戦い方を変えざるを得ない状態だったのであれば連戦中でも変更するしかないと思いますし、関塚監督としては3連敗中ということでやらざるを得なかったという判断なのかもしれません。
 「新たな戦い方なので不備があるのは仕方がない」という見方もあるかもしれませんが、そもそもとして戦い方を変えざるを得なかった状態に陥ったことが大きな問題だと思います。


 連戦の最後は、清水と対戦。
 清水とは6月19日以来の対戦となります。
 前節対戦した山形も再戦まで1ヶ月しか期間がなかったですし、もう少しばらついた日程にならないのでしょうか。



 清水は1-1で引き分けとなったジェフ戦以降、2勝2分1敗の成績。
 前節東京V戦で敗れるまでは、9試合負けなしとなっていました。
 しかし、前節東京V戦では0-1で敗れ、前々節愛媛戦では2-2で引き分けと、ここ2試合は勝ち星なしとなっています。


 清水はサイドではSHが下がってSBとボランチでパスワークを展開し、チョン・テセを目がけてクロスを上げる。
 中央ではチョン・テセが落として、金子や白崎といった若い選手たちが拾って仕掛けると、チョン・テセが中心のチームになりつつあるのではないかと思います。
 基本的には前節対戦した戦い方と同じ印象で、エースの大前が負傷離脱中ですが、結果的にやることはよりはっきりしてきたようにも見えます。


 清水はこの夏に元山形で現広島のキム・ボムヨン、仙台の二見を補強。
 どちらも左SBの選手で、クロスからの展開を強化したのではないかと思います。
 同ポジションに2人も選手を補強したことからも、チームとしての意図が明確になっているのではないかと思います。



 現在、清水は総得点は43。
 J2で2番目に総得点が多いのが松本と山形の36ですので、清水は断トツのトップということになります。
 総失点も21と3番目に少ない数字ですので、得点失点の両面で好成績を収めています。
 しかし、順位は7位とプレーオフ圏外に落ちていますので、それだけ効率の良い試合が出来ていないとも言えると思います。


 実際、負けのなかった9試合の中でも、群馬戦では8-0、山口戦、群馬戦では4-0、山形戦では3-0と大量得点での勝利が目立っています。
 逆にここ10試合では1点でも失点すると、1勝3分1敗と勝率が一気に下がることになります。
 勢いに乗りやすい一方で、粘り強さに欠けるということでしょうか。



 前節も東京Vが集中して守る中で、清水が攻めあぐねる展開が目立ちました。
 守備で粘りを見せた東京Vが70分にゴールを決めて、1-0で勝利した試合。
 ジェフも東京Vのように清水を勢いに乗せずに、相手を焦らして粘り強く勝つ展開を目指したいところなのではないでしょうか。


 そのためにもジェフは、守備の安定性が求められると思います。
 前々節から戦い方を変えたジェフですが、前節山形戦でも押し込まれた状況での守備に不安があった。
 特に山形戦では、サイドでの守備に問題があったように思います。



 押し込まれると5-4-1が深く守る状況に陥るわけですが、ラインがフラットでSBもSHも低く位置取るため、相手サイドの後方が空くことになる。
 中央は1トップがいることもあって何とかなりますが、サイドの前にはスペースがあるためそこからやられてしまう。
 山形戦ではそこを栗山や田代に使われて、サイド後方から斜め前方のバイタルエリアを取られてしまった。


 この問題をどう解決するのか。
 リトリート守備でも全体のラインがキープできれば相手に持たれても問題ないでしょうが、現状だと高い位置まで自由に持ち込まれて攻撃を作られている。
 あるいはリトリートしたところからサイド選手などが前へ出ていく守備が出来ればスペースを消せることになりますが、前からのプレスが成立していないので後方の選手も前へ出ていけない。


 結局、最終的に守備はバランスが大事になってくると思うのですが、そのバランスを現在のリトリート守備で確立できるかどうか。
 これが今後の大きな目標となっていくのでしょうか。
 まずはJ2最多得点の清水相手に、新たな守り方でどこまで粘れるか。
 そこがこの試合の見所ではないかと思います。