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2016シーズンを振り返る 若狭大志編

 大分から加入した2016年の若狭は、リーグ戦に20試合出場し17試合でスタメン出場。
 CBの選手としては近藤、イに続いて、3番目に出場試合数の多い選手でした。


 ただし、昨年のリーグ戦で初出場となった5月3日の讃岐戦では、ボランチとしての出場でした。
 怪我人が続出したボランチの穴を埋める形で、讃岐戦からの2試合でスタメンフル出場。
 スクランブルでの出場でしたが、大きな問題なくこなしていた印象です。



 もともとCBだけでなく、左右のSBでもプレー経験のある選手。
 そこまで器用な選手といった印象はないですが、足元の技術もあって細かな動きも期待できるため、複数のポジションをこなすことができるのではないでしょうか。
 特に守備的なボランチが不足していた状況でしたから、若狭のボランチ起用は当時のチームとしても助かったのではないかと思います。


 しかし、アランダ復帰以降は、再びベンチを温めることになります。
 CBとして初出場したのは、7月3日の愛媛戦。
 近藤の負傷もあってイとCBコンビを組むことになり、そこからスタメン出場を続けていきます。



 8月に入って近藤が復帰してからも、レギュラーポジションを維持していました。
 関塚監督はCBに高さを求める傾向が強いのでイが近藤とコンビを組んでいましたが、7月末に長谷部監督が就任したこともあって若狭が近藤と組むことになりました。
 先ほども話したように、若狭の方が足元の技術や細かな動きにおいて計算できるため、長谷部監督にそこを評価されてレギュラーとして起用されていったのではないかと思います。


 ただ、若狭も大きなミスは、少なくない印象があります。
 特に相手が裏に飛び出す動きに対して、反応が一歩遅れることが多い。
 それによって後追いになってしまい、後ろから相手を倒してしまうという場面もありました。



 10月16日に行われた松本戦では、相手をペナルティエリア内で倒して2枚目のイエローカードをもらい退場。
 出場停止となった翌戦の讃岐戦でルーキー岡野がCBとして出場すると、そのまま最終節まで岡野にポジションを明け渡すことになってしまいました。
 松本戦で相手を倒してしまうなど致命的なミスが目立つということで、評価を下げてしまったところがあったのではないでしょうか。


 アジリティの部分や細かなスピードに関してはそこまで問題のある選手ではないと思うのですが、相手が飛び出す一瞬の動きに対して反応が遅いところがある印象です。
 相手の動きに遅れると手などをかけて対応してしまう傾向も感じられ、それによって決定的なファールが増えているように思います。
 CBは集中力や粘り、プレーの安定感などが求められるポジションだと思うのですが、そこが大きな課題なのかもしれません。



 昨シーズン終盤は岡野とのポジションに敗れてしまった印象ですが、オフにはまた監督が代わっていますから、それによって評価も変わるのかもしれません。
 大分では3バックの経験もありますし、よりCBにスピードが求められるサッカーになる可能性もあります。
 先日のニューイヤーカップ札幌戦では試合途中から大事なポジションである3バックの中央を任されていましたし、エスナイデル監督から良い評価を受けているのかもしれません。


 また、現在のジェフは、中堅年代が少ない印象があります。
 船山、山本真希、多々良あたりは今年で30歳になりますし、若狭、町田、比嘉が28歳で、その後ろは清武、イの26歳と続きます。
 本来はこの前後の世代がサッカーでも働き盛りと言えるはずですから、チームの主軸となることが1つの理想ではないかと思います。



 それだけに若狭などが安定して戦える選手になれるかどうかは、チームのバランスを考えても大事なところなのではないかと思います。
 しかし、一方で岡野や西野など若いCBも控えていますから、若狭にとっては大事な時期に入ってくるのかもしれませんね。
 現時点だと今季のストッパー争いは流動的な印象もありますので、切磋琢磨して成長していってほしいところだと思います。