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初戦を落とすもコロンビアに引き分けて望みをつなぐ

 リオ五輪初戦となった、ナイジェリア戦は4-5で敗戦。
 相手の守備も良くなかったですし、「もったいない試合」でした。
 大会前のブラジルには手も足も出なかった印象でしたが、ナイジェリアにはうまくやれば勝てたのではないかと思います。


 守備組織や連携面も気にはなりましたが、失点シーンに注目すると個々の対応のまずさが目立っていたと思います。
 1失点目も2人で囲ってたところをかわされGK櫛引も前に弾いてしまい、2失点目も室屋が逆サイドからのクロスに触りきれなかった。
 まったくのノーマークでやられた場面は少なかったですし、個人の対応力・判断力に問題が出てしまったように思います。



 たた、トータルで言えば守備の問題が大きかったことには変わらず、これは6月末に戦った南アフリカ戦などでも感じました。
 ブログでも書きましたが、特にリトリート時の守備に不安定な面を感じました。
 ブラジル戦で感じた個々の能力差と、リトリート時の守備の両面が出てしまったということになるのではないでしょうか。
 一部で「守備から入るチーム」と言われていましたが、そこまで守備が堅いチームといった印象もなかったと思います。


 立ち上りは2点失ったものの2点取り返したわけですから、そこからの戦い方が問題だったように思います。
 序盤は4-3-3で相手SBにSHが、相手ボランチにはインサイドの選手がいけていましたが、前半途中から運動量が落ちブラジル戦のように守備で前に出ていけなくなった。
 それによって相手ボランチからボールを供給されるようになって苦戦し、流れが悪くなってきたように思います。
 1トップの興梠は攻撃面ではアクセントになるものの、ブラジル戦でも守備での貢献度が低くチームにおける悩みの1つになっている印象です。



 また、全体的にパスミスや判断ミスからボールを失うシーンも目立っており、それによってますます押し込まれる時間が増えてしまった。
 苦しい時に落ち着いた対処が出来ず、ミスをしてさらに悪い流れになっていく…。
 これは今回のチームだけでなく、若い世代の日本代表チームにおける大きな課題になっているようにも思います。
 試合終盤にナイジェリアが後方でゆっくりパスを回し時間を使っていたのを見ると、あちらの方が賢くプレーしていたように感じました。


 4-3-3に関してはスライドしてサイドをうまく埋められない問題もあって、中盤を5枚にしたのではないでしょうか。
 ただ、その分プレスに行けなくなり、攻撃でも前の枚数が少なくなってしまいました。
 以前にもこのチームは4-4-2の方が良いのではないかと話しましたが、この試合でも4-4-2になってからの方が攻守にスムーズだった印象です。
 もっとも久保も急遽欠場となり浅野も残しておきたいということもあって、1トップスタートだったのかなとは思いますが。


 それでも4-5まで差を縮めたことによって、得失点差は何とか埋めることが出来た。
 点の奪い合いになったことで、結果的に総得点も稼いだことになる。
 何とか可能性を残して、第2戦を迎えたことになります。



 そして、一昨日行われたコロンビア戦は、2-2で引き分け。
 再三チャンスを作りながら勝ち切れない、こちらは「惜しい試合」といった印象でした。
 コロンビアも状態は良くなかっただけに、モノにしたかった試合です。


 4-4-2に戻したことで、ナイジェリア戦では見られなかったこのチームの武器でもある前で囲んでのボール奪取も見られた。
 攻撃においてもナイジェリア戦の後半途中からのように、テンポ良くパスを回せて、興梠のタメもあり、浅野の裏狙いもあり、良い展開が作れていたと思います。
 あとは決定力だけ…というシーンを何度か作れていました。
 このチームは決定力に困ることの少ない印象がありましたが、ここにきて決めきれない場面が目立ってしまいましたね。



 守備に関しても2失点はしてしまいましたが、初戦よりプレスをかけられて球際に行けていたと思います。
 2戦目を見るとナイジェリア戦では、初戦の緊張感もあってうまく試合に入れなかったのかなとも感じました。
 特に初戦の室屋や塩谷はミスも多く、乗り切れていない印象でした。


 ただ、2戦目もミス絡みで2失点。
 1失点目はGK中村のクリアが短くなりラインが低くなったところからやられてしまいましたし、2失点目も藤春の判断ミスでオウンゴールとなってしまいました。
 大舞台ということで、メンタル的な影響も出てしまったのでしょうか。
 そこは世界での経験不足というのも、大きかったのかもしれませんが。


 しかし、失点するまでに何度もチャンスを作りながら、決めきれなかったことも大きな問題だと思います。
 結局2失点してから2点返した展開ということで、残念な印象もありました。
 もっとも相手の足が止まったことで攻めきれるようになったところもあったと思いますし、「失点したから攻めに行って点を奪えた」という印象はあまり受けませんでしたが。



 ナイジェリアがスウェーデンに1-0で勝利したため、日本は決勝トーナメント進出の可能性を残しました。
 現在ナイジェリアが勝点6、コロンビアが勝点2、日本とスウェーデンが勝点1で並びます。
 ナイジェリア対コロンビアの勝敗次第となりますが、まだチャンスはある。
 チーム状況は確実に上がってきている印象もありますし、最後まで可能性を信じて戦ってほしいですね。