愛媛戦後半開始と同時に、エウトンに変わって吉田が途中出場しました。
吉田は一時怪我もしていたようですが、6月12日の東京V戦以来の出場となりました。
約2か月ぶりの試合ということになりましたね。
今シーズン序盤はCFとして、途中からはSHなどでも、スタメン出場を果たしていました。
しかし、5月15日の熊本戦からジェフは船山を左SHに回し、エウトンと町田の2トップに変更。
それからはスタメン出場の機会を失い、途中出場がメインとなっていきました。
愛媛戦でのジェフは、エウトンと船山の2トップでスタート。
エウトンは体幹が強く1人でシュートまで持ち込めるパワーを持っているし、船山は相手との駆け引きが得意で鋭く前へ仕掛けることが出来る。
どちらも攻撃能力の高い2人だと思います。
スタメンの2トップも相手ボランチへのプレスバックの姿勢を見せるなど、守備でも貢献しようという意識は感じました。
プレスバックは練習から長谷部監督が求めているようですし、その約束事をこなそうとしていたのではないでしょうか。
しかし、この日は全体のラインが低かったこともあって、2トップが広範囲を守ることとなった。
こうなってくると、エウトンと船山の攻撃的な2トップでは難しいのではないかとも感じていました。
町田を前線に回して船山をSHに移す可能性もあるのかなと思っていたのですが、ハーフタイムに守備のできる吉田をエウトンに代えて投入。
これによって守備も改善されただけでなく、攻撃でも前線の運動量が増えてボールも動くようになっていった印象でした。
70分には良いタイミングで合わせた、ヘディングシュートもありました。
今後へのアピールを考えても、あれは決めたいところでしたね。
町田をサイドで起用したのも、サイドの守備を重視したところがあったのかもしれません。
愛媛戦での町田はうまくポジションを修正しながらスライドして、サイドの高い位置で相手にチェックに行けていました。
そこからのボール奪取能力はともかく、うまくサイドにボールを出させておいて、タッチライン際へ追い込む守備が出来ていたと思います。
サイドの高い位置で相手を追い込む守備が見られたのは、ジェフでは久々だったように思います。
この日は、その他の選手交代も機能していたと思います。
北爪のSH起用は前半序盤にも山本がサイドの裏を走り込んでいったように、WBの裏が1つの狙いだったのでしょう。
北爪は何度かうまくサイドの裏を取って、チャンスを作ることが出来ていました。
アランダに関してはもちろん本来は主軸として期待されている選手ですが、怪我明けということもあって投入直後はフィットしきれていない印象もありました。
しかし、徐々に試合に入っていき、粘り強い守備と展開能力を見せてくれました。
後半アディショナルタイムのチャンスもアランダが右に展開し、北爪からのパスを再び受けてフリーでシュートを放ったもの。
あれも決まっていれば、完璧だったと思います。
長谷部監督になって、中盤で細かくパスを繋ぐシーンが増えたように思います。
また必ず誰かが裏抜けの姿勢を見せる形になっていますので、そこへパスを出せるかどうかが求められてくるのではないでしょうか。
ようするに、今までよりもボランチにパス能力が求められることになっていくのではないかと思います。
そういった状況下で活き活きとプレーし始めたが、山本だと思います。
パスワークだけでなく、自身も飛び出してチャンスメイクも狙っている。
逆に勇人はパスセンスや展開力があるタイプではないだけに、苦労している面もあるのかなとも思います。
それでももう少し勇人が中盤でバランスを取れれば助かるのではないかと、ここ2戦は思っていたのですが…。
今後は吉田が起用されることが増えるかもしれないし、アランダも復帰できるかもしれない。
菅嶋や北爪、オナイウなども、裏への飛び出しで可能性を見せていたと思いますし、逆にイなどは苦労する面も出てくるかもしれません。
監督が変われば、要求されるものが変わるのも当然のこと。
しっかりと新監督の要求に対応した上で、自分の良さをアピールできるか。
活躍できていなかった選手たちにとっては今がチャンスでもあるはずですし、チーム内での競争を活性化してチーム全体の成長にもつなげてほしいですね。