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2018シーズンを振り返る 近藤直也編

 2018年の近藤直也は37試合に出場し、そのうちスタメンは34試合、出場時間は3336分。
 スタメン出場と出場時間は熊谷、船山に続く3番目となるそうです。
 ちなみに2017年の近藤は、スタメン38試合、出場時間3536分でどちらもジェフ内でトップでした。



 今年の近藤は、苦労も多い年だったのではないかと思います。
 5月末にはキャプテンを降ろされるという、異例の展開もありました。
 5月20日横浜FC戦ではスタメンを外されて、途中投入でFWとして使われるなど、難しい時期を経験したことになります。


 その試合以外でもパワープレーで前線に投入される機会が目立ったシーズンだったと思いますが、前線でも活躍していたと思います。
 4月28日の甲府戦でも混戦の中からゴールを決めていましたし、可能性は感じるものがありましたね。
 ただ、今シーズンのゴールは2ゴールのみとなっており、昨年の4ゴールより少ない結果となっています。



 DFとしては今年もDFラインを引っ張る1人として、チームに貢献していたと思います。
 ただ、ミスも多かった印象もあり、全体的に言えばあまりピリッとしないシーズンだったのではないでしょうか。
 それがラスト3試合の欠場などにも繋がったのかもしれませんし、最後は増嶋にDFラインのリードを任せる形になったということになると思います。


 特にもう1つと感じたのが、一歩目の反応だったように思います。
 ボールや相手の動きに対する反応が遅れることがあり、そこから後手に回ってしまうことが多かった。
 スピードに関してはもともとあるタイプではなく、これまでも苦労していたところはあったと思うのですが、反応速度に関してはまた別問題だと思います。



 やはり近藤も今年で35歳ということで、年齢による影響も出ているのではないでしょうか。
 ジェフはJ2に降格してから茶野、竹内、山口智など、ベテランCBを補強してその選手を軸にチームを作ってきています。
 しかし、やはりベテラン選手ということで、2年目3年目になると怪我が増えたり衰えなども感じることが多く、チームの主軸として計算しているからこそ、難しい状況になってしまうことが多いように思います。


 さらに今年は33歳の増嶋を獲得して、主力候補のベテランCBが増えてしまいました。
 増嶋の怪我による離脱もあってCBが固定化できず、苦労した部分もあったのではないでしょうか。
 もちろん働き盛りの有力なCBを補強するのは簡単ではないのでしょうが、2列目などは積極的に中堅年代の補強をしているのを見ると、CBに関しては安易な補強を続けているのではないか…という印象も受けてしまいます。



 また、近藤はスピードに課題があるため、ハイラインの維持に苦労したのではないかという見方もあるようです。
 確かにそれも事実だとは思いますが、昨年からすでに近藤は主力としてプレーしていただけに、そこは今さらな印象も受けます。
 あくまでも昨年からの変化という意味で考えるのであれば、問題となるのはパートナーの方ではないでしょうか。


 例えばオシム監督なども高さのあるCBとスピードのあるCBを組み合わせるのが好きでしたし、両方をスピード系のCBにするのは難しいのではないかとも思います。
 また、昨年後半にCBとしてプレーしていたキム・ボムヨンに関しては確かにスピードはあったものの、その分ミスも非常に多くてスピードで追いついてもその後の処理で苦労するという場面が目立っていたと思います。
 キムに関しては、過去の選手ということで若干美化されているのでは…?と感じることもなくもありません。



 もちろんハイラインを確立するためには、スピードのあるCBが欲しいところではあるのでしょうが、それだけでも成立しないのではないかとも思います。
 いくら足の速いCBがいたとしても、相手のタイミングでパスを出せるような状況が生まれてしまえば、相手FWを止めるのは簡単なことではないでしょう。
 そう考えるとやはり安定したプレスを構築することが前提となると思うのですが、チームとして過去2年間それが作れなかったわけですから来年も期待しづらいように感じてしまいますね。


 近藤に関しては、今年限りではないかという噂もあります。
 そうなれば近藤に代わって増嶋が残りDFリーダーになるというのがフロントの計算なのかもしれませんが、個人的には近藤も増嶋もそこまで大きく変わらない印象もありますし、変わらないのであれば今までいた選手の方を大事にしてほしい気もなくはありません。
 いずれにせよ、近藤にとっては大変なシーズンだったと思いますし、ひとまずはお疲れ様でした。