昨年に続き、今年も『ジェフユナイテッド市原・千葉のアドベントカレンダー2020』に参加させていただきました。
主催者・参加者の皆様、お疲れ様です。
シーズン終了直後の更新ですが、重い内容はどうかなぁという迷いもあって、『勝手に選ぶJ2ベストイレブン2020』を書きたいと思います。
この選手に苦戦したなぁと振り返るもよし、来年こんな選手欲しいなぁと補強プランを悩むのもよし、私ははこの選手よりもあの選手が好きと一緒に考えるもよし。
お祭りですので、気楽に読んでいただければと思います。
ただ、今年は異例の過密日程もあって、ターンオーバーを実施するチームもあり、怪我やコロナ絡みでの離脱者も多く、例年より主力が固定化されず分散されています。
その分ベストイレブンの選定には悩みが生じやすく、選ぶ人によって好みが出やすい年となるかもしれません。
"ベストな選手"ばかりを考えてもキリがないですし、あくまでも『勝手に選ぶ』ということで選んでいきたいと思います。
GK:ポープ・ウィリアム(岡山)
今年のJ2は、GKに大きな変化の波が現れたシーズンだったのではないかと思います。
ポープ、小島、藤田(新潟)、若原(京都)、オビ(栃木)など、若くて足元の技術があり、GKとしても安定感のある選手が多く出現しました。
うまいGKとして以前から活躍している上福元(徳島)、吉満(山口)などもいますが、新世代の台頭を感じる年でその代表としてポープを選びました。
今まではそこまで技術のないGKが半ば強引に細かな繫ぎを要求されたり、逆に足元はうまいもののセービングなどが不安定なGKも多かったと思います。
しかし、上記の選手たちは元々技術がある上に、GKとしての能力も可能性を感じる選手たちだと思います。
オシム監督が日本はGKの育成が課題と話していましたが、この世代の成長でそれが変わっていくのでしょうか。
その他の候補は上福元(徳島)、セランテス(福岡)、マテウス(東京V)、白井(金沢)、永井(北九州)など。
新井章太(千葉)も候補で、特にシーズン序盤は活躍が目立っていましたね。
CB:上島拓巳(福岡)、伊藤洋輝(磐田)
柏時代から期待されてた上島ですが、福岡でブレーク。
当初は裏への対応が課題のようにも見えましたが、試合を通じて安定していった印象です。
高さ・強さがありビルドアップ能力も高く、攻守にチームを支えていました。
伊藤も本来ボランチで、左足でのキック精度が非常に高く、長いボールもショートパスも武器となっていました。
伊藤がいることで遠藤へのマークも分散され、守備でも188cmと長身でカバーもうまい選手ではないかと思います。
上島は23歳、伊藤は21歳と若いにもかかわらず落ち着いており、このポジションも未来への可能性を感じました。
その他の候補は、二見(新潟)、舞行龍、マウロ(新潟)、バイス(京都)、グローリ(福岡)、平(東京V)、石尾(金沢)、野田(山形)、岡村(群馬)、ンドカ(水戸)など。
若い選手も多いですし、来年どこでプレーするのかにも注目ですね。
右SB:エミル・サロモンソン(福岡)
サロモンソンはクロスやプレースキックから二桁アシストをマークし、福岡の攻撃にアクセントをつけていました。
長谷部監督はジェフでは乾、水戸ではジエゴ、志知などの攻撃力あるSBを活かすのがうまく、特に前方で起点を作ってSBを走らせ、クロスを上げさせる展開が得意な印象です。
福岡は前線の活躍も目立っていましたが、それだけでは攻撃が薄かったはずで、SBからの攻撃が作れたことが昇格において大きかったのではないでしょうか。
次点で考えたのが大卒新人の毎熊(長崎)で、運動量とスピードあるスプリントにキレを感じました。
その他に、岸本、藤田(徳島)、飯田(京都)、前嶋(水戸)、イッペイシノヅカ(大宮)など。
左SB:福森健太(北九州)
右SBでもプレーした福森は、キックの精度も高く、動き出しも良いSB。
単純に仕掛けてクロスを上げるだけでなく、周りを活かしたパスも出すことができ、プレーに幅がある選手ではないでしょうか。
北九州のパスサッカーにも、合っていたと思います。
最後まで迷ったのが亀川(長崎)で、攻守に貢献できるところが強みですね。
右の毎熊、左の亀川が走り込んでいく長崎の攻撃は、シーズン前半の脅威だったと思います。
ただ、二人とも途中で負傷離脱してしまい、3位に終わったチームとしてもダメージは大きかったと思います。
左SBは選手不足なのか、どのチームも主力がかまらなかった印象です。
その他には、徳元(岡山)、内田(甲府)、長沼(愛媛)、荻原(新潟)など。
安田(ジェフ)もシーズン途中までは攻守に活躍していましたが、後半からはミスも増えてしまった印象です。
ボランチは手堅い人選となりますが、岩尾と前にしました。
岩尾はボール奪取能力が高い上に、キックも正確。
岩尾のところで中長距離のボールが出て左右にも振れることで、ロドリゲス監督が得意とするアタッカーに前を向かせる攻撃サッカーが展開できたのだと思います。
前は運動量が非常に豊富で、広い範囲をカバーしてボールの奪取もでき、攻撃でもミドルパスや上下動で貢献しました。
前はコロナに感染し一時離脱しますが、復帰直後からチームは12連勝を遂げ昇格へと一気に前進。
前の復帰まではチームが苦労していたこともあり、余計に強くインパクトに残っています。
最後まで悩んだのが、東京Vの藤田。
18歳ながらも落ち着いたプレー振りで、視野が広くミドルパスだけでなく長いボールでも指揮を執る司令塔です。
ジェフも途中出場の藤田にやられた試合がありましたが、まだ線は細い印象もありこれから伸びる選手ではないでしょうか。
また、小西(徳島)、松本(福岡)など、岩尾、前の相方も良かったですね。
その他、中村駿(山形)、國分(北九州)、秋野、カイオ(長崎)、岩間、佐藤祥(栃木)、大橋(金沢)、高(山口)、遠藤(磐田)、福田(新潟)など。
田口(ジェフ)も候補ですが、怪我のせいか後半はピリッとしないプレーも多かったと思います。
SH:山口一真(水戸)、渡井理己(徳島)
山口はFWでの出場も多かったですが、ジェフ戦では2列目から2ゴールを上げ1-5でジェフが敗れています。
山口の場合はシュートがうまいだけでなく、裏にも走れて相手の間でも受けられ、中盤的な仕事が出来つつゴールも奪えるのが凄いところ。
それが今季15ゴールという成績だけでなく、アシスト数も7という結果に表れているのでしょう。
渡井は相手の間など狭いエリアでも仕掛けられるのが武器で、徳島のパスサッカーが行き詰った時に打開できる選手だと思います。
ジェフも第1戦では渡井のドリブルに手を焼き、1-2で逆転負けをしています。
新潟の本間も迷い、山口をFWで選出して本間でもいいかなと思ったのですが、渡井と少しタイプが被るかなと思いやめました。
その他、名倉(長崎)、大森(磐田)、高橋(北九州)、中島(新潟)、泉澤(甲府)、上門(岡山)、島津(金沢)、池上(山口)、小泉(琉球)、吉尾(町田)など。
西谷和希(徳島)、西谷優希(栃木)と、ジェフ宇都宮出身の西谷ツインズも活躍しましたね。
ジェフU-18出身の氣田(長崎)も大卒1年目から結果を残しており、佐藤祥も含めジェフアカデミー出身選手が他チームで飛躍した年でもありました。
FW:垣田裕暉(徳島)、ディサロ燦シルヴァーノ(北九州)
2トップは17ゴールで得点ランク3位の垣田と、18ゴールで得点ランク2位のディサロを選びました。
垣田は187cmと高さがあってヘディングで合わせるのがうまいだけでなく、裏への動き出しもうまく前線を活性化させることもできる選手だと思います。
守備での貢献度も高く、前へ飛び出せることも含めて、どこか巻も思い出す選手ではないかと思います。
ディサロは身長は175cmと数字ではそこまで高くないのですが、空中戦にも強く体幹が強くてポストプレーができる。
ディサロも前へ走れて守備もできる選手で、北九州のパスサッカーにおいて貴重な存在だったと思います。
怪我もあって出場数は多くないため迷ったのですが、シーズン序盤は主力ではなくFWが手薄だった北九州において、ディサロの台頭は大きな転機だったのではないかと思い選びました。
他に福岡の遠野もスピードあるドリブルからのシュートはもちろん、守備時は前線から中盤まで下がって5枚になるシステムを成立さる上で重要な選手だと思います。
ただ、ゴール数は11とあまり伸びなかったので、来年以降はそこが期待されるところでしょう。
一方、22ゴールで得点王のウタカ(京都)はキープ力があってチャンスメイクもできるので守備は仕方ないとも思うのですが、攻撃面でも癖があってどうしてもウタカ中心になってしまうため、ウタカが調子を落としたり不在になったりすると大きくチームが変わってしまうことが問題ではないかと思います。
その他、ヴィニシウス(山形)、ルキアン(磐田)、ドゥドゥ(甲府)、ルカオ(金沢)、明本(栃木)、セルジーニョ(松本)、加藤(金沢)、渡邉(新潟)など。
金沢は垣田に加藤に、確実に選手を育て上げていますね。
渡邉は怪我が残念で、小川航基(磐田)、平戸(町田)などはもう少し頑張ってほしいシーズンだったのではないかと思います。
最後にベストイレブンを画像でまとめ。
Football Tacticsは一部Flashで動いているのですが、Flashもサービス終了ということであえて最後に使わせていただきました。
今年は他のサービスを使用してきましたが、どちらもお世話になりました。
最後にMVPも選出。
MVP:前寛之(福岡)
垣田、山口、上島、岩尾などと迷ったのですが、個人的には福岡の前を選びたいと思います。
新型コロナウイルスに感染しながらも、それを乗り越えての昇格。
さらに長谷部監督と共にキャプテンとして加入し、昨年16位だった福岡を一気に昇格に導いたことも大きく、今季J2の中心選手だったと思います 。
大きく目立たないながらも攻守に効いていて、運動量豊富に汗をかき、ピッチ全体のバランスを取ってチームを成立させていきました。
今のジェフに欲しいなぁと思ってしまう選手で、堅守には欠かせないタイプの存在でもあるのではないでしょうか。
ただ、それをいったら守備でも貢献できる長身FWや、中盤の仕事も出来てゴールも狙えるSH、何でもできるSBなど、皆ほしいところでもありますが。
さて、今年のJ2はいかがだったでしょうか。
ジェフは今年も不甲斐ないシーズンといった印象ですが、ここ数年の私はジェフを中心にJ2全体を楽しむというスタンスにシフトしているところがあります…(笑)
もちろんジェフにもっと活躍してほしい、勢いのある選手に出てきてほしいと思いも強いですが、10年以上ないものねだりをしても仕方がないですし、サッカーを楽しんでいることには変わりありません。
それでも来年こそは胸を張って、ベストイレブンにジェフの選手を選べるように。
そのためにも選手個々だけではなく、チーム全体が活性化していかなければいけませんね。
まだもう少しブログは続きますが、サッカー関係者の皆様、改めてお疲れ様でした。