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相模原戦で復帰した小林のボール奪取とパス捌き

 先日の相模原戦では、田口が累積警告で出場停止し、代わりに小林がスタメン復帰を果たしました。
 小林は8月9日の山形戦で負傷交代して、そこから控えにも入っていなかったので、約1か月ぶりとなる復帰試合になりました。

 今季、柏から移籍してジェフに加入した小林ですが、シーズン当初は出番が少なく途中出場がメインでした。
 しかし、チームは成績が上がらないこともあって3バックへ変更。
 4月9日の水戸戦で3-1-4-2にシフトしたこともあって、守備のできる小林がアンカーに抜擢されると、そこからレギュラーとしてプレーしていました。


 小林の武器はやはりボール奪取のうまさで、特に相手のパスを予測してボールが入った瞬間に潰しに行くプレーが際立っていますね。
 相模原戦でも、35分にCB木村からボランチ成岡への縦パスを予測して、小林が高い位置でボール奪取。
 そこからソロモンがボールを受けて、ミドルシュートを放つ展開を演出しました。

 このシーンでも、1つ前のプレーで木村から成岡にパスを繋いでいるため、再び成岡へパスを出すのではないかと予測して、小林が潰しに行ったのだと思います。
 一度成岡から距離を取っておいて、木村にパスを出させておいてから潰しに行くという動きをしており、小林らしいボール奪取のパターンだったと思います。
 パスを受けてトラップするタイミングというのは、パスの受け手がボールをコントロールすることに労力を割かなければいけないため、ボール奪取する側としてはチャンスの1つになりますね。


 また、小林はパスワークの面でも貢献。
 特に印象的だったのが、スタメン起用され始めていた頃のプレー。
 当初は3-1-4-2だったため、インサイドの2人がゲームメイクする少し後ろの位置でサポートし、パスワークの逃げ道を作ってあげてボールを捌くというプレーが効いていました。

 派手なサイドチェンジやスルーパスなどは少ないものの、かとってバックパスや横パスなどばかりでもない。
 しっかりとボールを動かして、ビルドアップに関われている印象です。
 こういったサポートなどのうまさは、さすがバルセロナ風のサッカーをしていた、柏ユース出身の選手ですね。


 プレーのイメージは、ジェフに来ても柏時代から変わっていない印象を受けます。
 ただ、攻守において自分で主導権を握って、チームの主軸になるといった感じではない。
 それもあって、柏などでは確固たる主力になり切れなかったのかなと思わなくもありません。

 守備においては、少し引いてポジショニングをして、前に潰しに行く動きがメイン。
 それもあって、中央でどんと構えて、バランスを整え、スペースを管理する感じではない。
 そのため、相方のボランチがバランス管理をして守る必要があるのかなとも思います。


 攻撃においても、ゲームメイクする選手を、後方や横からサポートする立ち回りが多い。
 そのため、自身が主役になって、パスワークを展開するという動きは少ない印象です。
 ユース時代から秋野という司令塔がいたし、トップに上がっても大谷などがいただけに、どうしてもサポート役に回ることが多かったのでしょうか。

 ジェフにも田口、熊谷などがいるわけで、それを好守にサポートする役回りという意味では、小林にとって合っているとも言えるのかもしれません。
 むしろジェフの場合、J2に降格してから一芸に秀でた目立つ選手ばかりが増えていただけに、黒子に徹せられる小林は良い補強だと思います。
 ただ、小林のポテンシャルを考えれば、もっと自分を出していってもいいのかもしれませんね。


 小林自身もそれも分かった上で、ジェフへの移籍を選んだのかもしれません。
 シーズン終盤に向けて、再び小林がレギュラーを勝ち取るのか。
 それとも小林不在中にスタメンで出場していた熊谷がこのままスタメンに残るのか、ポジション争いも注目ですね。

 逆にシーズン序盤から比べると、出番が少なくなっているのか小島と高橋。
 このままいくと、来季も厳しくなってくるかもしれません。
 小島は十分な実績があるし、高橋も一時はスタメンで出場していたにもかかわらず、最近はWBやCBでのプレーが増えているだけに、微妙な立ち位置にはなっていると思います。
 小林も含めて激しいポジション争いをして、チームのレベルを上げていってほしいところですね。