今年のちばぎんカップは千葉テレビでの中継となりました。
オフに突然の値上がりを発表したDAZNですが、ちばぎんカップの放送はなし。
ちなみに私は旧年間パスの購入が間に合いましたが、Amazonで期間限定のDAZNプリペイドカードが販売されていてそれを購入する手もあるようなので、参考までに取り上げておきます。
試合展開はここ数年のちばぎんカップらしく、コンディションと勢いではジェフが優勢。
しかし、柏がのらりくらりとかわして、カウンターでゴールという展開でした。
結果的に現在のジェフの弱点を突かれた印象で、これを他チームも分析してやってくると、厄介なことになるかなとも思ってしまいました。
■ジェフのパスミスからカウンターで失点
沖縄キャンプのメンバーが揃わなかったというジェフですが、ちばぎん杯ではほぼフルメンバー。新井章太、鈴木大輔、チャン、新井一耀、福満、秋山、田口、小林、見木、風間、ソロモンがスタメン。
控えには鈴木椋大、高橋、熊谷、米倉、末吉、高木、サウダーニャが入りました。
柏は佐々木、大南、古賀、サントス、三丸、推橋、戸嶋 、サヴィオ、中村、細谷、ドウグラスがスタメン。
GKキム、小屋松、武藤雄樹など、主力候補の一部が外れています。
控えには高橋、ドッジ、大谷などが入りました。
立ち上がりはジェフペース。
ジェフはソロモンへのロングボールと攻守の切り替えから相手を押し込み、ボールを保持していく昨年からのスタイルを継続。
ジェフの方がコンディションが良く、序盤の柏はマークも捉えきれていない印象でした。
しかし、ジェフがシュートまで持ち込めずにいると、10分に柏が先制。
左サイドでのジェフのパスミスから、椎原が縦に繋いで細谷がスルーパス。
ドウグラスが抜け出して、流し込み0‐1。
13分にはジェフの攻撃。
セットプレー後の流れから、ジェフが前線にロングキックを送り、ソロモンが競り勝ち見木がシュート。
しかし、その前にオフサイドの判定。
その後もジェフがボールを保持するものの、柏がのらりくらりと対応していく展開。
序盤以降の柏はジェフのボール回しのリズムに対して慣れていき、落ち着いて対処するようになっていきました。
攻撃時には右CB大南が上がり、右WB中村が下がって4バックになることもある、変則的なシステムでした。
30分、久々にジェフの攻撃。
左サイドからのCK。
田口が蹴るとニアでチャンが合わせますが、大きく外れます。
35分にもジェフの攻撃。
サントスのパスミスから田口が拾って前線へ繋ぎ、最後は風間がミドルシュート。
しかし、ジャストミートせず。
42分には柏の攻撃。
左サイドで古賀が走り込み、三丸がスルーパス。
古賀が鋭いクロスを放ちますが、ゴール前であわず0‐1で前半を終えます。
■高木のシュートも決まらず0‐1で敗戦
前半同様、立ち上がりはジェフが攻勢を仕掛けますが、10分に柏のチャンス。右サイドで田口のパスを椎原が奪い、そのまま持ち上がってクロス
ニアでドウグラスが合わせますが、ジャストミートせず。
13分、柏は戸嶋に代えて大谷を投入。
15分、柏の攻撃。
マテウスが中盤で一人かわしてスルーパスを放つと、再び拾い直してミドルで狙いますが、枠の外。
その直後にはジェフの攻撃。
前線で見木が粘って、風間が受けてキープ。
そのままミドルシュートを放ちますが、バーの上。
20分、柏の攻撃。
カウンターからドウグラスが新井一耀をかわして、チャンがイエローで止めます。
サヴィオが直接狙いますが、壁にあたって終わります。
25分、ジェフは見木を下げて、サウダーニャを投入。
そのまま、サウダーニャが左シャドーに入りました。
27分、柏は負傷した細谷に代えて、アンジェロッティを投入。
31分、柏の攻撃。
福満のパスミスから、アンジェロッティが左サイドを抜け出してクロス。
中村が頭で合わせますが、枠の外。
32分、柏は中村を上げて川口を投入。
35分、ジェフは風間、秋山、新井一耀に代えて、高木、末吉、高橋を投入し、高橋が左CBに入り鈴木が右CBへ。
38分にも、福満を下げて米倉を投入。
後半途中までは柏に勢いを感じましたが、徐々に落ち着いていきます。
ただ、ビハインドのジェフの方が攻め込みたい展開でしたが、勢いを上げることが出来ません。
41分、柏は椎橋、ドウグラスを下げて、ドッジ、鵜木を投入。
46分には、ジェフの決定機。
左サイドで仕掛けた末吉のクロスは一度弾かれますが、もう一度拾ってクロス。
ファーの高木がフリーになってゴールを狙いますが、2度ポストに当たってゴールならず、0‐1で試合終了となりました。
■継続路線が吉と出るか凶と出るか
柏は守備時は5‐3‐2。攻撃時は右CB大南が右前方に出て、右WB中村が後方、中央寄りに構える珍しいシステムを展開してきました。
中村はハーフスペース付近に位置取りして上下していたので、それによって右MFサヴィオを押し上げる狙いがあったのかなと思います。
後半はサヴィオが積極的に攻め上がり、チャンスを作っていましたし、ある程度効果はあったのではないでしょうか。
ただ、その分、左サイドからの攻め込みは少なかった印象で、まだまだ熟成はこれからなのかもしれません。
何よりも柏の場合、コンディションがもう1つで、パスミスも多く、個々のキレも悪かった印象でした。
ジェフに関しては、昨年からのスタイルと変化なし。
基本的にはプレスと、前線へのロングボール相手で相手を押し込む。
そこから、ボールを持って攻め込むといった展開となりました。
柏の動きがもう1つだったこと、早々にゴールが生まれたこともあって、ジェフがボールを保持する時間の長い試合となりました。
ただし、ジェフが主導権を握っていたというのではなく、柏がボールを持たせてカウンターを狙っていた可能性もあるでしょう。
もともと5‐3‐2でプレスはかけにくいシステムですし、ドウグラスも守備に行けるタイプではないですから、待ち構えてボールを奪う意図があったと思います。
逆にジェフはボール保持時に左CBが前に出たり、全体が左サイドに寄ったりと、偏った陣形になる。
しかし、ボールを持っても崩しきれずシュートまで行けないことも多いので、ボールを失えばバランスが悪い状況でカウンターを受ける回数が多い。
そのため、相手に耐えてカウンターを狙われると、厳しい展開になるのかもしれません。
これが冒頭に話した、「結果的にジェフの弱点を突かれた」という点で、柏としては普段通りだったのかもしれませんが、それがジェフにとっては嫌なサッカーだったということになるのではないでしょうか。
これを分析されて、他のJ2チームにも狙われたら、かなり苦労するかもしれません。
ジェフとしては相手が守備で耐えられないように、遅攻時の質を高めることが何よりの解決策ではあるのでしょうが、この試合を見る限り昨年から攻撃の形は大きく変わっていない印象です。
選手個々で見れば、ソロモンのコンディションは良さそうですし、秋山や風間なども良さは見せていましたが、全体的に見れば大きく昨年のチームとは変わらない印象でしたし、これが吉と出るか凶と出るか。
継続したことでチームを積み上げ成長できれば吉となるでしょうが、それが停滞に留まり相手に分析されてしまえば凶となりかねない。
そういったマンネリ感を嫌って、柏は毎年のようにシステムに工夫をしているのかもしれません。
ドウグラスレベルの選手はJ2ではなかなかいないと思いたいところですが、今年はJ1から4チームも降格してくるだけに、戦力的には油断できないシーズンとなります。
柏相手だから仕方がないという言い訳はできませんし、今日の反省をしっかりと活かして開幕を迎えて欲しいところ。
改めて、いかに昨年終盤の形からパワーアップするかが、問われるところなのではないかと思います。
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