大分戦、徳島戦と連敗を喫したジェフは、これで4勝4敗6分。
順位も17位となってしまいました。
まだまだJ2は混戦模様とは言え、苦しい状況になりつつありますね。
現在懸念すべきなのは、チームが空中分解することなのかもしれません。
監督が求心力を失い、選手たちの気持ちがバラバラになれば、戦術どうこう、個の能力どうこうなどとは関係なく、チームが一気に崩れることがあります。
そうなればフロントやサポーターなどの意思とは別のところで、監督を交代せざるを得ない状況に陥るでしょう。
まだそこまでの段階ではないとは思いたいところですが、ここ3試合を見ると怪しい雲行きになりつつあるのかなと思います。
尹監督の場合、過去2年間は戦い方を頻繁に入れ替えて、窮地を脱してきた経緯がある。
しかし、その方法ではいつか次の一手が切れて、万策尽きた状況となるかもしれません。
尹監督も3年目でそろそろ引き出しの在庫がなくなりつつあるようにも感じますし、単純にマンネリも懸念されます。
実際、関塚監督やエスナイデル監督も、3年目で監督解任となっています。
このことからも監督の賞味期限というものは意外と短いものだと思いますし、最初の1,2年で評価も見えてくるものだろうと思います。
とはいえ、チーム崩壊からの監督はその後にも響く印象がありますし、何とか持ち直してほしいところ。
基本的には、やはり基礎的な部分に戻ることではないでしょうか。
チームの方向性が曖昧なだけにその基礎をどこに置くのかという大きな問題も残りますが、今だからこそ小手先の対策ではなく1人1人がさぼらずに、やるべきことをやる姿勢が必要になってくるのではないでしょうか。
対する岡山は、木山監督が就任。
昨年は補強が非常に少なかった岡山ですが、今年はG大阪からチアゴ・アウベス、京都からヨルディ・バイス、清水から河井、栃木から柳など大物を補強。
勝負を賭けたシーズンということになるのではないでしょうか。
特にチアゴ・アウベスは岡山加入直後の第1節甲府戦で2ゴール、第2節徳島戦で1ゴールを上げるなど、開幕戦から素晴らしい成果を残します。
しかし、前節水戸戦こそ連戦でスタメン復帰しましたが、徐々にスタメン出場の機会が減ってきており、そこに木山監督らしさを感じますね。
オーストラリア代表ながら献身的な守備をするデュークや日本での実績が長いバイスなど、日本人のサッカーに合わせられる外国籍選手は使いやすいのでしょうが、使いにくい外国人選手の起用は苦手な印象です。
また、開幕時は4‐1‐4‐1でスタートしましたが、現在はダブルボランチに変更しています。
これも木山監督の指導するチームでよく見られるパターンで、徐々に無難で守備的なシステムになっていく印象です。
新チーム就任当初は夢を見がちですが、現実を見始めてからが木山監督の本番で、ジェフでは夢を見ていた期間が長ったようにも思いますね。
現在のサッカーは木山監督らしく、サイドからのクロスとロングボールが目立っています。
それによって相手を押し込んで、ゴールを狙っていくサッカーだと思います。
Football LABによると、岡山のクロスポイントはJ2トップとなっているそうです。
守備に関しては低く守りがちで、そこから前へ出てプレスをかけていくスタイル。
前線や2列目の運動量がベースとなる形で、走れる選手を中心に起用している印象です。
基本的にはやはり全員でハードワークして、相手の隙を伺うリアクションサッカーと言えるのではないでしょうか。
現在の尹監督にも近いスタイルと言えると思うのですが、木山監督の方がプレスの重要性を加味したチーム作りになっている印象です。
また、サイドからのハイクロスも岡山の方が多く、岡山の方が攻守によりシンプルなサッカーとなっているでしょうか。
ジェフ時代も武田からのシンプルなクロスを藤田がヘディングで狙う攻撃が、一番の武器となっていた印象です。
前節水戸戦での岡山は、河井や徳元が怪我で離脱。
ジェフもソロモンなどが不在となっているようですし、このゴールデンウィーク連戦で怪我人も増えているのではないでしょうか。
気温の上下もあって、コンディション調整もお互いに難しい状況ではないかと思います。
しかし、離脱者が出れば、他の誰かにチャンスが回ってくることも事実。
そこでうまくチームを活性化させることも、長いシーズンにおいては極めて重要なぽいんだと思います。
また、ジェフの場合はこの連戦中も南関東での試合が多かったわけですし、過密日程はお互い様でもあります。
言い訳はせず、現状の問題に立ち向かって、なんとか立て直してほしい。
苦境を脱すれば、また新たな可能性が生まれてくるかもしれません。
ホームフクアリでの試合ですし、大事なゴールデンウィーク最終戦となるかもしれませんね。