2トップのソロモンとブワニカが守備で貢献し東京Vのパスワークを封じる

 3‐1で勝利した東京V戦。
 特に前半途中からは守備が安定し、勝利に繋ぐことが出来た試合だったと思います。
 特に2トップのソロモンとブワニカの守備での貢献が、目立っていた印象です。

 試合後の話と被ってしまいますが、序盤のジェフは東京Vの攻撃に押されている印象もありました。

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 特に8分にはCBからの縦パスを前線が落として、アンカーの加藤が2トップの背後で前を向いて縦パスを供給できる展開を作られてしまっています。
 そこから井出がポストプレーで右ウイングの小池を走らせるパスを出し、杉本が逆サイドでシュートを放つピンチを迎えてしまいました。


 結果的に2トップはCBからもパスを出されてしまい、その流れからアンカーに前を向かれてしまった。
 4×4のボックスの前で、ボックスを守らなければいけない2トップが、綺麗に交わされてしまった展開だったと言えるでしょう。
 ただ、東京Vはビルドアップに2CBとアンカーの3枚が参加しており、それを2トップで防がなければいけない状況だったわけですから、数的不利の難しい状況でした。

 このままだといつかは綻びが出るのではないかと不安視していたのですが、前半途中から2トップが賢い守備をすることで、東京Vのパスワークを封じていきました。
 6分にFKから先制したこともあって無理をする必要のなくなったジェフは、2トップがアンカーを見る状況から守備をスタート。
 そこから2CBがボールを持つと、同サイドのFWが前に出て攻撃を制限し、逆サイドのFWは引き続きアンカーを見ることでコースも消す形をとっていました。


 例えば追加点を奪う直前の33分には。

 この前にジェフが前方でボールを失いますが、2トップは失った直後こそプレスに行く姿勢を見せたものの、その後は無理に追わずポジションに戻ることを優先しました。
 センターサークル付近まで相手がボールを持ち上がってきたら、守備を開始する無理のない守備に。


 そこから右CBンドカがボールを持つと、ソロモンが寄っていって攻撃を制限。
 ブワニカは加藤を見ることで、前にボールを入れさせない守備をしていきます。
 2トップの相手CBへのプレスはボールを狩りに行くのではなく、圧をかけて良い形で攻め込ませない守備で、相手CBにボールを持たせる守り方をしていたと言えるでしょう。

 中盤の守備を見ると、ンドカは縦の梶川へとボールを繋ぎますが、そこへは熊谷が対応して前を向かせません。
 相手の2インサイドには2ボランチが厳しくついて、1トップの佐藤を狙ったらCBとボランチとで囲いに行く。
 これによって、中央への縦パスを出させない状況が作れていました。


 東京Vのウイングは外に張り付いて高い位置を取る形をとるので、ジェフが引いて後方にスペースのない状況だと、CBから一本のパスではチャンスが作りにくい。
 しかも、ジェフのSHとSBは後方を埋めることを優先するので、前に出ていかず相手のウイング付近にはスペースのない状況でした。
 結果的に東京Vはジェフの2トップやボランチが守備をする後方中央でのビルドアップを目指し、ジェフがSHとSBが埋めている前方サイドを狙った攻撃をしてきますが、どちらも厚い状況で見事にジェフの守備にはまってしまった印象でした。

 そこで出来ることなら、SBからパスを出していきたかったと思うのですが、東京Vの奈良輪と馬場はどちらもパス出しタイプではないところが悩ましいところなのかもしれません。
 ただ、東京Vは全体的にテクニカルでサイズの小さい選手が多いだけに、SBにハードワーク出来る選手やCBタイプの選手を置きたいのかなという印象もあります。
 そのため、昨年は若狭、今年は山越などを起用していたのかなとも思いますし、単純に選手層や怪我人の問題もあるのかもしれません。


 もう1つ、東京V側から見てうまくいかなかった要因を考えると、後方でビルドアップに加わる選手が少ないということ。
 結果的に1トップやウイング、インサイドなどは高い位置をキープするため、4×4のボックスに吸収されてしまっている。
 4‐1‐2‐3でビルドアップするチームに起こりがちな印象もありますが、相手の密集したエリアに味方選手も多く位置取りして、結果的に選手たちが消えてしまう現象が起こったりもしますね。

 それだけ攻撃陣は狭いエリアでも勝負せよ、後方の選手も少ない人数でビルドアップできるだけの工夫をせよという発想なのかもしれません。
 しかし、一方で4バックでもボランチの1枚が下がって、後方の3枚と残ったボランチ1枚でビルドアップをする形も流行っているだけに、2バックとアンカーの合計3枚でのビルドアップは無理があるようにも見えてしまいます。
 もっとも本来はもっとSBなどが絡んで、ボールを回したいのかもしれませんが。


 対するジェフとしては素晴らしい守備が構築で来ていて、2トップが攻撃を限定していたからこそ、4×4のスライドもうまくいっていたのではないでしょうか。
 ただ、早期に先制していたからこそ、2トップも前に出ていく必要がなくなり、無理をしない守備が許されたところもあったのでしょう。
 また、4×4のボックスも低い位置で構えたため、後方のスペースも気にしなくて済み、スライドの負担も減ったところがあったと思います。

 総じて、先制点を早期にあげたことが、やはり大きな意味を持った試合だったと思います。
 先制点を上げられずに後方を固めていたらフラストレーションもたまっていたかもしれないし、こういった守備だけでは勝ち筋がなかったかもしれない
 劣勢になった時にどう戦うかが、より強くなっていくためにはポイントとなってきそうですね。