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第14節 ジェフ 0-1 磐田 押し込まれた守備に課題を感じ接戦を拾えず

 ジェフ対磐田戦はどちらも帰陣が速く、意外にも守備意識が高い戦いになりました。
 こういった試合を拾えれば、自信に繋がるかと思ったのですが、簡単にはやらせてもらえませんでした。
 また、ジェフは3バック気味で前から人を捉え、ここ数戦よりハイプレスの意識が高い戦い方を取っていたこともポイントだと思います。

 しかし、その影響あってか、60分頃から運動量が落ちてしまい、そのまま失点してしまった。
 やはり今季のジェフは、押し込まれた時の守備に不安がある印象です。
 マンマーク気味なだけに、運動量が落ちるとフリーな選手が出きやすいし、カバーなども遅れてしまう傾向があるのかもしれません。


 攻撃に関しても1点を奪い切れず、もう一歩足りない印象がありました。
 ただ、あれだけチャンスを作れていただけに、この日に関してはあとは決めるだけな状況だったようにも思います。
 試合終盤にシュートまで行けなかった点は課題としてあるでしょうが、それ以外の時間帯はチームとして悪くない攻撃を作れていたのではないでしょうか。

 これで5試合ぶりの敗戦とはなるのですが、その4戦もすっきりとした試合は多くなかった印象です。
 展開や時間帯によって、中途半端な戦いになっていた部分もあったのではないでしょうか。
 それが波に勢いに乗り切れていない要因かもしれませんし、まだまだ詰めなければいけない部分があるのではないかと思います。

■拮抗した展開もチャンスを作った前半

 ジェフは呉屋、末吉、高橋が控えに戻って、ブワニカ、椿、風間がスタメン復帰。
 前々節大宮戦の先発に戻りました。

 磐田はドゥドゥが出場停止で、大津、後藤、森岡など多くの選手が負傷中で、1トップにMF藤川が復帰。
 吉長、遠藤、鈴木海音もスタメンに。
 控えには怪我明けの元ジェフ伊藤槙人も復帰しました。


 立ち上がりはジェフが押し込んでいきます。
 前からの圧力を高め、ボールを支配していきます。
 4分には中盤で奪ったところから、風間がロングシュートを放ちますが、ゴールならず。

 7分には連係ミスから磐田のチャンス。
 相手のロングボールに対して、前に出たGK新井章太と新井一耀が接触
 こぼれ球を拾った藤川が左からクロスを上げ、吉長がシュートに行きますが、鈴木大輔がブロック。


 11分にはジェフの攻撃。
 相手のCKからのカウンターで、椿が快足を見せ相手を振り切りクロス。
 日高がラストパスを送りますが、GK三浦がセーブ。

 26分にも、ジェフの決定機。
 カウンターから、椿が左サイドを駆け上がってクロス。
 ニアでブワニカが合わせますが、ゴールの右を逸れます。


 36分、ジェフのチャンス。
 ブワニカを目がけた新井一耀のロングフィードのこぼれを、小林が粘って受けて縦パス。
 風間が飛び出してシュートを放ちますが、GK三浦がセーブ。
 
 前半途中からは一進一退。
 どちらも守備の戻りが速く、カウンターを狙う展開が増えていきます。
 しかし、ゴールには繋がらず、前半を終えます。

■運動量が落ちセットプレーの流れから失点

 HTに磐田は遠藤、松本を下げて、鹿沼、古川を起用。
 後半開始直後、磐田の決定機。
 左サイドでのパスワークから山田がアーリークロスを上げ、古川が飛び込みますが、GK新井がセーブ。

 49分、ジェフのチャンス。
 風間のスルーパスから、田中が長い距離を駆け上がってクロス。
 椿が合わせますが、ゴールならず。


 その直後にもジェフの決定機。
 日高からのロングキック。
 CKで残っていた鈴木が競って、ブワニカが抜け出す形でシュートを放ちますが、枠を捉えきれず。

 後半も五分の展開でしたが、60分頃からジェフの運動量が落ち、磐田が押し込んでいきます。
 62分、ジェフは田中、風間を下げて、高橋、米倉を投入。
 磐田も藤川を下げてジャーメインを投入。


 69分、磐田が先制。
 セットプレーの流れから、左サイドの上原がクロスを上げると、新井一耀が跳ね返します。
 しかし、これが小さく、ジャーメインが受けてシュートを放ちゴール。

 81分、ジェフはブワニカ、椿を下げて、呉屋、末吉を投入。
 89分にはジェフの攻撃。
 日高からのアーリークロスを西久保が競り勝ってシュートを放ちますが、ジャーメインがブロック。

 92分、吉長、山田を下げて、藤原、中川を投入。
 失点後はジェフがボールを持つ時間が伸びますが、なかなかゴール前まで持ち込めず。
 0‐1で敗戦となりました。 

■プレスの裏は取られなかったものの押し込まれた守備に課題

 マンマーク気味で変則的なのではっきりはしませんが、この日のジェフは3バックにも近いシステムだったように思います。
 前からプレスに行く時は、椿が前に出てブワニカと2トップでプレスにいく。
 そこに風間か見木がトップ下気味の位置で加勢する、1アンカー気味の3‐1‐4‐2に。

 プレスに行けない時には見木がボランチに下がり、椿は左シャドーに位置取りする、3‐4‐2‐1のようなシステムに。
 攻撃時には変わらず西久保が右サイドに位置したり、椿がサイドに開いたり。
 見木がボランチに下がる4‐2‐3‐1気味になることには変わりませんが、守備時は3バックだったように見えました。


 これは前節山口戦の戦い方が、参考になったのかもしれません。
 特に後半は左SH末吉が前に出て相手CBにチェイスに行き、相手SBには日高が前に出て対応する。
 そして、相手左SHには鈴木大輔がスライドして守備をする、プレスをとっていきました。

 しかし、これだと末吉や日高が前に出る際や、鈴木大輔がサイドに流れる際にギャップが生まれる危険性がある。
 それなら、初めから、3バック気味に対応した方がいいという判断だったのかもしれません。
 状況に応じて引いて守る時間帯も作れましたし、プレスの裏を取られることもほぼなかったですし、良い守備が出来ていたのではないかと思います。


 ただ、冒頭でも話した通り、60分頃以降、足が止まった時間帯の守備には不安があったと思います。
 運動量が落ちた状況では仕方がない部分もあったとはいえ、マンマークで奪いに行こうという意識が高い分、奪い切れないと不安が残る。
 そういった状況で、いかに冷静に相手を遅らせて、耐える守り方が出来るかが課題なのかもしれません。

 前半からハイプレスで飛ばしていくのであれば、前半のうちにゴールを奪わなければいけなかったし、選手交代カードの差も出てしまったところがあるとは思います。
 ただ、これまでにも押し込まれた状況で、危なっかしい守備をしていたことがありましたし、今回だけではないことから考えても、改善しなければいけない点なのではないでしょうか。
 守備だけでなく、押し返す術や時間を使って落ち着かせる判断も必要になってきますね。


 戦い方も微妙に変わっていますし、時間帯による課題もより明確になってきた。
 ゴールデンウイークの連戦も終わりますし、一度整理して改めて今後のチーム作りを考えていきたいところですね。
 ここ数戦はあまりハイプレスに行っていませんでしたが、この日は涼しいナイトゲームだったこともあってか、前からプレスに行っていた。

 このことからも状況に応じて、プレスに行ける時は行こうということなのかもしれません。
 ただ、バランス重視は中途半端にもなりかねない。
 どういった信念を持って戦うのかが大事だと思いますし、それがゆくゆくは真の強さに結びつく部分もあるのではないでしょうか。