ついに今週末、運命のJ1昇格プレーオフ初戦が行われます。
25日（土）には清水対山形戦が行われ、26日（日）には東京V対ジェフ戦。
先に裏のカードが行われるので気になってしまいますが、まずは東京V戦に集中したいところですね。
シーズン後半からの巻き返しで順位を上げ、プレーオフまで来たジェフですが、最終節長崎戦は1‐3で落としています。
立ち上がりから積極的なハイプレスにいって、セットプレーから1点を奪うも、そこから追加点を取り切れず。
後半からは失速しビルドアップのミスなどもあって、逆転負けを喫してしまいました。
正直、内容的には決してよろしいものではなく、プレーオフ進出が決まっていなければブーイングものだったかもしれません。
流れの中からゴールを奪えていなかったのに、前への勢いを高めてどんどん攻め込めて、気持ち良くなっていなかったのか。
ミスからの失点もどこか集中力を欠いていなかったのかなど、気持ちの隙の多い試合だったのではないでしょうか。
しかし、チームとしてはミスからの失点以上に、1失点目の方がプレーオフに響く恐れもあるかもしれません。
プレスを掻い潜られて縦パスを送られ、キープから裏を取られて失点した展開で、あれが修正できないようだと、ベースとなるプレッシングに欠陥が生じているということになる。
それでは思い切ったプレスにもいけなくなるし、プレスに疑問が生じればますます中途半端なプレスになりかねず、そこから崩壊する可能性すらあるでしょう。
また、10月22日に行われた東京V戦も、2‐3で逆転負けを喫しています。
僅差での試合ではありましたが、序盤から東京Vのプレスに苦しんだ中で、ドゥドゥが個人技で見せたミドルシュートから2点を先制した展開でした。
課題である後半からのガス欠も出てしまいましたし、東京Vにも得点力という課題は若干出たものの、内容からすれば妥当なジェフの敗戦だったと思います。
こうして見ていくと、決してジェフの流れは良いものではない。
順当に行けば東京Vの方が強いと思いますし、順位が上なので引き分けでも上がれるというプラス要素もある。
Youtubeでもお話ししましたが、冷静に見ていけば順位通りの実力で、安定感のある東京Vは昇格筆頭と言えると思います。
しかし、今のジェフはシーズン後半に入って巻き返したという経緯もあって、どこか油断してしまっている部分や既に満足してしまった部分があるのではないでしょうか。
それがラスト5戦の成績低迷にも繋がっているというのであれば、非常に残念なことだと思います。
改めて7連勝中のジェフを思い返すと、当然チームとしての積み重ねによる成長やコンディションの上昇もあったとは思いますが、メンタル的に言えばチャレンジャー精神というものが支えていた部分も大きかったと思います。
プレーオフ圏内や昇格圏内という目の前の目標があったことによって、勢いを持って戦うことが出来ていた。
しかし、最後の数戦で自動昇格は厳しくなり、逆にプレーオフはほぼ安泰となってしまったことによって、気持ち的な緩みが生まれてしまったのかなと。
チャレンジャーとしての気持ちを持つことは、小林監督も常に話してきたこと。
逆に追われる立場だと負けることに対する怖さも出てくるし、プレッシャーを感じることもあるでしょう。
プレーオフでは再びチャレンジャーになるわけですから、もう一度火をつけて戦いたいところですが、一度弱くなった火を再び着火するのはそう簡単ではないのかなと思わなくもありません。
それでも実力差はそこまで大きいとは思いませんし、一発勝負ですから何が起こるかはわからない。
ジェフとしてはやることは変わらず、攻守にアグレッシブに戦い、激しい試合展開にして殴り合いに持っていきたいところでしょうか。
ガス欠も心配ですから、先にゴールを奪うことがひとまずの大きな目標ですね。
ゴールチャンスは必ずあるでしょうから、そこをしっかりと決めきれるか。
そして、相手のハイプレスをうまく回避できるかが、攻撃においては重要になってくるのではないかと思います。
守備においてはミスをしないことももちろん大事ですが、相手のパス―ワークにしっかりと付いていくことと、右SH中原を中心としたサイド攻撃をいかに止めるかも注目となるのかもしれません。
ジェフとしては初戦東京V戦に勝てさえすれば、それこそ勢いにも確実に乗れるでしょうし、決勝も良い形で戦えるのではないかと思います。
しかし、当然その前に、大きな壁が待ち構えていることになる。
ジェフも東京Vも経緯は違うとはいえ、長らく苦労してきたチーム同士ですから、激しい試合にはなると思いますが、お互いにすべてを出し切った素晴らしい決戦になってほしいですね。
その上で、もちろんジェフの勝利を期待したいと思います。
