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08-09オフ前半戦の感想と来期の構想について

 大晦日だし、ここらで一区切りここまでのオフシーズンの感想を。



 まず、1つ目のポイントがレイナウドの放出。
 レイナはタメも作れて身長もあるため1トップでも使えたし、質の高いクロスを上げられるエキストラキッカーとしても起用することのできた選手です。
 ブラジル人選手らしく好不調の波が激しいところが大きな問題でしたが、個人的にはサブとして使うのであれば十分な選手だと思っていました。
(確かにサブにしては年俸が高すぎるという見方もあるかもしれませんが、ポペスクや林などサブでありながら要所で重要な活躍をした選手がいたように、サブであっても貴重な戦力になる場合は往々にしてあるのです。)  
 実際、シーズン終盤にSHで起用された際の素晴らしい活躍は、解雇するにはもったいないほどだったと思います。



 しかし、レイナにはもう1つ、守備に関しての問題もありました。
 これが致命的だったのではないかと。
 戻ってからの守備に関してはそこまで酷くはなく、他のSHに比べてフィジカルも期待できるからボール奪取率もぞこまで低くなかったと思います。


 けれど、如何せん攻守の切り替えが遅く守備に入る時のレスポンスが遅いから、前からのプレスに関しては向いていなかった。
 ミラー監督が本来やりたいサッカーを考えると、何よりも前からのプレスが必要不可欠になるはずです。
 シーズン終盤はそれが実施できなくなり放棄した形で、その分レイナウドの攻撃力に頼ったサッカーをしていたと思います。
 しかし、準備期間もしっかりある来期こそは、そこをもう一度作り直したいという考えがミラー監督の中にはあるのではないでしょうか。


 レイナは前からプレスをかけるサッカーにおいては、構想外だったのでしょう。
 その考え方自体は決しておかしいことではないと思います。
 FWで2トップの一角としての起用ならまだ道はあったのかもしれませんが、以前も言ったように現戦力では2トップはなかなか厳しいと思いますしね。
 

 そこで、アレックスなのでしょう。
 アレックスは運動量の面でも期待でき、レイナよりも俊敏に動ける選手だと思います。
 前からのプレスでボールを奪って、そこからアレックスがチャンスを作る(エキストラキッカーの役割)…というのが来期の構想なのではないかと。
 


 ただし、レイナウドのもう1つの役割であったCFのバックアップ。
 我那覇、大島の獲得に失敗し、他のCF獲得にも動いていないようですから、その穴が埋められるのかというのが大きな心配です。
 他にCFを獲得できる見込みがなかったのであれば、レイナはキープしておいても良かったのではないかとついつい思ってしまうのですが…。
 外国人枠でもっとスペシャルな選手を獲得するプランでもあるのでしょうか。




 それともう1つ重要な心配が。
 前からのプレスを放棄した理由が、『レイナを使ったために前からのプレスが効かなくなった』というのであれば話しは非常に簡単です。
 レイナを外しアレックスを入れることで、プレスも効かせつつチャンスメイクも期待できるのであれば言うことはありません。
 しかし、現実にはレイナを起用し始める前から、プレスは効かなくなっていました。
 負担の大きかったSH達(谷澤、深井など)が疲労し運動量が落ちてしまったことや、DFラインの押し上げがうまくいかなくなったことがプレスの効かなくなった原因だったはずです。
 プレスが効かなくなり攻撃も上手く行かなくなったから、レイナに頼らざるをえなかったというのが本当のところでしょう。


 ですから、来期はどうやって前からのプレスを1シーズンフルに持続させるのかどうか。
 そこに大きな不安が残っているように思います。


 それを解決するためにもラインの統率ができ、落ち着いたビルドアップの期待できる即戦力のCBが必要だと思うのですが、今のところそういった話しは聞きません。
 確かに福元はそのタイプではあり、将来性は大いに期待できる選手です。
 しかし、残念ながらここ1年半はなかなか試合には出場しておらず、いきなりスタメンを確保できるレベルの力があるかは未知数ではないかと思います。
 個人的には福元の大化けに期待したいところではありますが、池田のようなマンマークで頑張れる選手も1人はDFラインに置いておきたいところでしょうし。

 
 このラインの押し上げに関しての問題は、後回しにしていいものではなく真っ先に解決しなければいけない最重要課題だと思います。
 福元を獲得したところで、成長を待っていられるのかどうか…。
 CBというポジションは我慢して若手選手を使うのには難しいポジションであり、ミラー監督もそういったタイプの監督ではないでしょう。
 逆にSBに関しては比較的それがやりやすく、今年の青木良太のように我慢して起用して(他にSBがいなかったという部分が大きいのだけれど)育てるというのがやりやすいポジションではないかと思います。



 だから、SBの補強はリスクがあっても若手有望格を獲得し、逆にCBでは即戦力でも期待できる中堅どころを獲得すべきではないかと思っていたのですが、どうやら逆になりそうですね。
 まぁ、福元なんて若手の大物が獲得できるとは思っていませんでしたので、それはそれで個人的には非常に楽しみなのですが…。
 もしかしたら福元の出来が、来期のジェフを大きく左右することになるかもしれません。
 本来は移籍してすぐの若手選手に多くを託すなんてことはしたくはないもので、ベテランがバックアップして若手を育てていくのが理想なはずですけど…。
 今のままだと全くの逆になってしまいますね…(笑)




 ここまでの主力選手の放出を考えると、レイナウド、根本くらい。
 移籍リスト入りが戸田と松本で2人は微妙ですね。
(雑誌に横浜FC復帰と書かれていた早川はどうなんでしょう?残留が決まればブログで発表してくれると思うのですが、未だにないですね。)
 逆に獲得濃厚と噂されているのが和田、福元、アレックスあたり。
 中後は話し合い次第で、どうなるかわかりませんね。


 今のところ「戦力が若干増えそうだ」くらいのレベルでしょうか。
 しかし、我那覇、大島、北斗といった人気選手に手を出して、1人も獲得できなかったのは今後に大きな影響を与える可能性もあるのではないかと思います。
 レイナを放出したのも、我那覇と大島のどちらかを獲得出来ると見込んでのことだったのではないでしょうか。
 大風呂敷を広げたはいいけれど、実際にはライバルとの争いに敗れて計画通りには行かなくなった、といった感じかもしれません。


 この影響を最小限に止めたいところですが、どうなることか。
 『オフ前半戦』とは題しましたけれど、本当に移籍したい有力選手は既にもう動いているでしょうし…。



 とはいえ、和田(SB)、福元(CB)、アレックス(SH?)の補強はポジション的には悪くないと思います。
 アレックスをSHとして見ていないのであれば、心配ですけれどね。
 工藤も新居もSHとしてはもう1つですし、深井もSHの動きに関しては課題の方が多い。
 そうなるとSHの本職は谷澤と怪我がちの苔口くらいですし…。
(もっとも苔口には大いに期待しているのですが。)
 

 あとは戸田、早川、松本あたりをどうするのか。
 それだけでも戦力は大きく変わってくるように思います。


 それとCF。
 そして、アジア枠によってもう1枠空くことになる外国人選手をどう使うのか…。
 いっそ将来性の高い韓国人CFを補強するというのもアリかもしれませんね。
 費用もあまりかからないでしょうし。
 有力外国人FWを補強しても巻と被るのであればもったいないですし(有力となればお金もそれなりになるはずだし)、お金をかけて無理矢理2トップにするくらいならまずは中盤より後ろをしっかりと構築したいところですし。



 いや、でも待てよ…。
 JRさんの気持ちが変わらないうちに、有力な外国人選手をなりふりかまわず多額のお金で獲得しておくという考えもありなのかな…?(笑)
 それならFWなんかじゃなく、チームの肝となるCHかSHあたりがいいなぁ…。