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ハーフナーの高さと憲剛のボールの受け方

 ザッケローニ監督、勝ちに来ましたねぇ。
 もちろんW杯予選なので当り前のことなんですけど(笑)


 前回ベトナム戦で「ハーフナーを使って強引に形を作って雰囲気だけ良く終わった…と言うことにならなくて良かった」と言いましたけど、「アジアレベルならハーフナーは空中戦で勝てることはわかっているだろう」という意味で言ったつもりでした。
 勝てるとわかっているポイントを投入してしまって、簡単にチャンスを作れたとしてもそれはテストにはならない。
 逆に悪かった部分の印象も薄れてしまうのではないか…という思いで。
 先日のベトナム戦は、あくまでも昨日行われたW杯予選のタジキスタン戦に向けての強化試合だったわけですからね。



 そのハーフナーが昨日のタジキスタン戦ではいきなり結果を出してくれましたね。
 前半11分に駒野のクロスを頭で合わせて先制。
 タジキスタンは試合序盤からハーフナーへのクロスを中心に攻める日本代表の圧力に耐え切れず、ラインがズルズルと下がっていました。
 また、ハーフナーに気をとられるあまり中央にタジキスタンの選手が集まってしまい、サイドの守備もおろそかに。
 もともとサイド攻撃に強みのある現在の日本代表ですから、サイドで優位に立てる状況と言うのは非常に大きかったと思います。


 ハーフナー自身の動きも、すごく良かったですね。
 高さで競り勝つだけでなく、ボールがいい位置まできたら前に動き出そうとするから、相手も下がらざるを得ない…と。
 やはり空中戦に強い選手でも、動き出しは重要だと思います。


 前半19分には右サイドでボールを奪って、最後は岡崎。
 憲剛などが絡んだパスワークも良かったと思います。
 前半39分には駒野がミドルシュートでゴール、続く41分には香川がゴール…。
 後半も日本代表の一方的な流れは変わらず、最終的には8-0で大勝となりました。



 こうなってくると、ハーフナーは欧州レベルでどこまでやれるのかも気になってきますね。
 ロシアのルビン・カザンがオファーを出したと言う報道もありましたが、ロシアの平均身長はやはり高い。
 例えばロシアでプレーした巻は日本では「長身FW」としてプレーできましたけど、ロシアでは長身とはいかず「運動量豊富な裏を取るFW」という役割でプレーせざるをえませんでした。
 もちろんハーフナーはより高さがあって、身長も巻よりも10cm高い194cmなわけですけど、ロシアでは190cm以上のFW、DFも多いですしね。
 ただ、この試合でも動いて受けようという動作が効いていたと思うので、そこは欧州レベルのDF相手にも武器になるのかもしれません。
 純粋にどこまでやれるのか、気になるところです。


 それとトップ下の憲剛も良かったですね。
 本田とはプレースタイルが違いますけど、動き回ってボールを受けて、リズムを作っていました。
 技術はもちろんですけど、ボールの受け方がすごくうまいですね。
 タジキスタンの中盤があまりにもスペースを空けていたので、逆に憲剛の工夫されたボールの受け方がはっきりとわかる試合だったんじゃないかと思います。
 動かなくてもボールを受けられるシーンでも、少し下がってボールを受けることで前にスペースを作り、反転して前線にパスを出せる状態にしたり。
 足元で受けるだけでなく、前に飛び出す場面では、自分の体格を考えて中央とサイドの間に走り込んだり…。


 ジェフの選手達も、こういった動きを習得してほしいですね。
 ただ前に突っかけていく、ゴール方向に走っていくだけでなく、スペースを見つける能力とスペースメイクの意識を高める…。
 加速するタイミングや走るコース、ポジショニングなども含めて、ボールのないところの動きの質というのは、J1とJ2の試合を見ても大きくその差が出ていると思います。



 まぁ、試合全体に関しては相手が酷すぎたので、あまり言うこともないですね(笑)
 代表戦ですし、たまにはこういった試合があってもいいのかなぁとは思います。
 本番はやはり最終戦ウズベキスタン戦なのでしょうか。
 ただ、その試合も消化試合になるかもしれませんけどね…。