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ジェフ、元水戸監督木山氏にオファー?

新監督に清水・木山コーチ招へいへ…千葉(報知)


 元水戸監督で清水ヘッドコーチの木山隆之氏は、選手として94年にG大阪からプロデビュー、2002年に水戸で現役を引退すると、03年から母校である筑波大の監督に就任。
 05年からは神戸ユースの監督を務め、08年から昨年まで水戸で監督として指揮を執っていました。
 39歳とまだ若い指導者ですね。



 木山監督率いる水戸とジェフとの対戦は、昨年の5月29日と10月17日。
 5月29日にアウェーで行われた第15節は、ジェフにとって7試合ぶりの敗戦となった試合でした。
 シーズン序盤の活躍から各チームによって倉田対策が立てられるようになっていき、それによってジェフの試合内容が苦しくなりつつあった状況でした。
 それでもなんとか勝点だけは少しずつ稼いでいたのですが、ついに水戸に黒星を付けられ、このままではまずいということがはっきりと表面に出た試合だったと思います。
 試合内容からしても完敗でした。
 その翌戦、江尻監督は巻、米倉を2トップ気味に起用して、ガツガツと前からのハイプレッシャーをどんどんかけていく戦い方に変更し、愛媛相手に3-0で勝利。
 続く甲府戦でも1-1と引き分けたわけですが、その直後になんと巻を放出。
 しかし、W杯中断明けの初戦は0-3で敗戦と、残念な結果に続いてきます。


 10月17日の第30節は、その直後に横浜FC甲府、札幌と上位チームが続く日程で、J1昇格の可能性がまだあったジェフとしては水戸戦で勢いを付けたいところだったのですが、内容は芳しくなく。
 1-0で勝利したものの、試合終盤は水戸に攻め立てられ、あわやというシーンもありました。
 その後の3試合で3連敗を喫したジェフは、昇格争いで厳しい立場になっていきます。



 昨年の水戸のサッカーは大和田、作田の2CBを中心として強固なボックスを作り、前からのプレスもしっかりと行い、コンパクトな守備をしていた印象を受けていました。
 そこからカウンターで持っていって、サイドからクロスという攻撃パターンが多かったと思います。
 単純に堅守速攻タイプの監督かどうかは分かりませんが、少なくとも水戸では相手との力関係もあってどうしてもカウンターのイメージは強かったかなぁと。


 水戸では現磐田の荒田やジェフユース出身の遠藤などを育てた実績があり、報知の記事によると清水でも若手選手の育成に影響を与えたとか。
 まぁ、水戸に関してはサッカーに集中しやすい環境が選手を育てるのではないか、という見方もあるようですけどね。
 ジェフもそういえば、市原時代の方が選手が育っていた?(笑)
 …とはいえ、実績から判断するとすれば、選手育成に期待が持てる監督の1人ではあるのでしょう。


 心配なのは若い監督である木山氏が、ある程度実績のある選手も在籍するジェフの選手達をまとめあげられるのかという点。
 それと水戸ではどうしても格上を相手にしたサッカーをしていたはずで、マークの厳しいジェフで勝てるチームを作れるのかどうか。
 J2を勝ち抜くために点を取れるサッカーが出来るのかどうか、というところが個人的には気になります。
 育成を目指す方向は良いと思うのですが、水戸とジェフでは育成型の監督を求めるにしても、そのあたりでちょっと違うところがあるのかなぁとも思います。
 菅澤コーチのサッカーからは移行しやすいのかなぁ…とも推測できるのかもしれませんが、それは現状を見るとそこまで大きな要素にはならないでしょうし。



 水戸とジェフとの関係性を考えると、現ジェフ取締役でアカデミー担当の小林寛さんがいらっしゃいます。
 小林氏は古河電工時代には選手としての実績があり、その後指導者に転向。
 J1川崎でも監督を務め、2001年には水戸の監督に。
 その後水戸のGMを務めていましたが、クラブの経営難で社長が辞任したため、自身が社長に”昇格”することに。
 しかし、07年にはクラブ株主が経営問題を指摘し、辞任に追い込まれます(この社長交代劇は非常に強引な方法がとられ、水戸サポーターからの反発も大きかったと記憶しています)。
 その年の終わりに解任されたのが前田秀樹監督で、その直後に就任したのが木山氏です。
 監督としての木山氏と小林氏は接点がないのではないかと思いますが、木山氏の水戸での引退は02年末ですから選手の頃は接点があったはずですね。


 今期で三木社長の任期はとりあえず切れるはずですし、もしかしたら次期社長は小林さんということになるのでしょうか。
 どちらかと言えば前田監督の方が、小林氏とは関係が深いのではないかとも思いますが。
 個人的にはどこ出身の方であろうとも、その人の手腕が高ければ全く問題ないと思っています。
 正直JR路線になったジェフではありますけど、大きく何かが改善されたとは思わないですし。
 フロントが新体制になってからのジェフは監督のネームバリューを意識しているのかな?とも感じるところがあり(元リバプールヘッドコーチやジェフOBだったりオランダ人監督だったり)、今回の手堅くも感じる監督人事は来期からのフロントの方針だったりするのでしょうか。
 もしそうであれば、歓迎すべきではないかとも思います。
 小林氏自身は水戸でも選手の育成や地域のスポーツ活性化に力を注ぐなど、評判は悪くなかったはずですし。
 選手、社長として実績があり、監督経験もある方がジェフの社長になるとすれば、それによってどう変わるのかにも注目ですね。


 ただ、体制変更が内定している年のオフというのは、サポーターやファンとしても現行のフロントとどう向き合っていいのか、悩むところもありますよね。
 前社長の時もそうでしたけど、いなくなるのが決まっている方に将来のビジョンを聞いたところで…といったところもありますし。
 淀川社長の最後のサポコミでもずいぶん昼田氏、小林氏、島田氏を推していましたけど、それも自分がいなくなることは決まっていたからかもしれませんしね。
 それが良いか悪いかとかいう意味ではなく。



 ともかく、堅実な方向で育成方面で監督を探すのであれば、現状のジェフには合った方針ではないかとも思います。
 その中で様々な監督の可能性を探っていってほしいところですね。 
 なお、サポーター有志によって、近々のサポコミ実施を要求するため署名を行う活動が行われるようですので、そちらもご紹介だけさせていただきます。