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各ポジションの選手構成 FW編

 周囲でインフルエンザが流行して大忙しとなり、昨日は更新をお休みさせていただきました。
 私はまだ発症していませんが、今年は予防接種を受けていても油断できないようなので、皆さんもお気を付けください。


 ポジションごとに、今年の選手構成を確認するシリーズ、最後はFW編です。
 ニューイヤーカップの3試合で、補強の狙いが見えてきたポジションと言えるのでしょうか。


加入
エウトン、船山貴之吉田眞紀人菅嶋弘希(レンタル)
残留
オナイウ阿道
 CFの第一候補は、今のところエウトンではないかと思います。
 ニューイヤーカップの3戦では、吉田も球際でのボール捌きのうまさを見せてくれていました。
 しかし、エウトンは自身が「ポストプレーが得意」と話しているだけあって、相手に強く押されても倒されないフィジカル面の特徴を見せてくれていたと思います。


 まだ開幕前の3試合を見た限りではありますが、エウトンはポストプレーに入った時に相手を背負って厳しい圧力にあっても的確に落として展開することができていた。
 相手が食いついた状況でもうまく落とせれば、その分相手選手をはがすことができるわけで、この3試合だけでもそういった展開から何度かチャンスを作っていたと思います。
 ポスト時の判断力や展開力にも優れていて、ヘディングでの落としの精度も可能性を感じました。
 前への守備に関しては課題も感じましたが、プレスバックはしっかり行う真面目さも見せ、関塚監督好みのオールラウンドなポストプレーヤーなのではないかといった印象です。
 ちなみに現地報道によれば、エウトンとジェフは1年契約のようです。



 特に体幹が強く、相手の圧力が厳しいエリアやゴールに近いエリアでのポストプレーが期待できるというのは非常に重要な能力と思います。
 例えば五輪予選でのオナイウは中盤に下がったりサイドへ流れたりすることで、ボールを触る機会が多かった。
 状況によってはそういったプレーも必要かとは思いますが、やはりゴールに近いポジションで落とした方が次への攻撃は効果的になる。


 オナイウはCFとしてはゴール前のエリアから動いて受ける動いが多すぎるようにも思いますし、それが1トップとして機能しにくい課題にもつながるのでしょう。
 攻守においての判断力も成長段階といった印象で、ダイレクトでつなごうとしてのロストが多く、クロスボールなどの呼び込み方も課題だと思います。
 守備もかなり改善してきたとは思いますが、守備への入りが遅かったり、大事なコースを消しきれないことが多い。
 滞空時間の長い跳躍力や前への強さなどにおけるポテンシャルは高いと思いますが、それらを活かすための基礎的な動きに関してはまだまだ課題も多い印象です。



 エウトンのパートナーは、船山が有力候補ということなのでしょう。
 細かいエリアでのプレーが得意なイメージがありましたが、ニューイヤーカップでは裏への長いスプリントを見せ活躍していました。
 エウトンと船山で組む場合は、前への守備や細かなビルドアップなどが課題となるのでしょうか。


 菅嶋の補強は意外でしたが、この3試合で納得することができました。
 3試合を見た限り、少なくとも現段階では「大柄なポストプレーヤー+ちびっこセカンドトップ」といったクラシックな前線の関係性でチームを作っていこうという考えなのではないでしょうか。
 リトリート気味の守備で相手をひきつけつつ、ポストプレーヤーがボールを落として展開し、スピードあるセカンドトップが前に仕掛けるというサッカーを目指そうということなのかなと。


 しかし、純粋なセカンドトップ候補は船山しかがいなかったため、急遽オフ終盤に菅嶋を補強したということなのではないかと。
 オナイウや吉田は将来性に期待したいポテンシャルを持った選手ではあるとは思いますが、どちらも純粋なポストプレーヤーでもセカンドトップでもないと思うので、もしかしたら苦労する部分もあるかもしれません。
 それでも選手層は厚くないと思うので、練習からアピールできれば出場のチャンスはめぐってくると思います。
 この若い2人がライバル関係となるのでしょうか。
 オナイウも3年目ですし、早くも正念場となるのかもしれませんね。



 考えてみれば昨年も開幕前後は井出や水野をトップ下に使って、スピードを活かそうという形も模索していた印象がありますが、ハイプレスを優先したこともあって立ち消えになったように思います。
 またシーズン途中からも松田を補強して一時はカウンターを狙っていましたが、これも松田のサイド起用などもあって短期間で終わっています。
 新シーズンでは、改めてこれに取り組んでいこうということなのかもしれません。


 個人的には2014年終了時にも、関塚監督なら「リトリート+カウンターがベストではないか」とお話しておりました。
 当時のサッカーもリトリート気味になっていましたし、川崎や五輪でもそういった方向のサッカーだった。
 ジェフ時代の木山監督や五輪時代の反町監督などもそうだったように、それぞれ監督には得意分野があるわけで、それ以外のサッカーをやってもうまくいかないことが多い。
 昨年の関塚監督はクロス展開などはともかく、序盤のハイプレスは背伸びをしていた印象もありますので、今年は初めから「リトリート+カウンター」をやっていくというのであればそちらの方が無理なくやれる可能性もあるのかもしれません。



 ただ、そのためにもやはりリトリートディフェンスの安定は不可欠で、ニューイヤーカップを振り返ってもそこが大きな課題となるでしょう。
 また、攻撃では相手に読まれても止められない、質の高いカウンターが作れるかどうか。
 あるいは、相手に読まれた時に、次の一手が作れるかどうか。
 特に相手チームがカウンターに対してのスペースケアをしっかりしてきた時に、どのような攻撃が作れるかが最終的には問題となってくるのではないかと思います。