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外国人監督招聘へ 清武功暉獲得を目指す

 先週の金曜日に報知が、ジェフ長谷部監督の退任や外国人監督の招聘、清武功暉獲得を目指すことなどを報じています。
 以前日刊で書かれていたことも、大きく外れていなかったということではないでしょうか。


 ジェフは多くの日本人監督を入れ替えてきたためもう日本人監督候補も少なく、他の日本人監督からの印象もあまり良くないかもしれませんから、外国人監督を考えざるを得ない事情があるのかもしれません。
 しかし、J2クラブでは外国人監督ではうまくいかないことが多い。
 もともと予算の関係もあってか外国人監督が少ないJ2ですが、その外国人監督が失敗する確率が高い印象があります。



 近年では横浜FCのルス監督やC大阪アウトゥオリ監督、京都のバドゥ監督などが、シーズン中に解任されています。
 バルバリッチ監督も愛媛では3年間指揮を執っていましたが無難な印象しかなく、札幌では14年夏に就任したものの15年途中に解任。
 福岡のプシュニク監督も個人的にはあまり良い印象はなく、プシュニク監督が2年間指揮を執った翌年に井原監督が就任し、前年の16位から3位までジャンプアップしてJ1昇格を果たしています。


 ジェフも2011年にドワイト監督を招聘しましたが、10月途中に退任。
 湘南のキジェ監督や鳥栖のユン監督のような成功例もありますが、キジェ監督は日本出身でユン監督もJリーグでのプレー経験がある上、鳥栖でコーチなども務めていました。
 指導したチームの印象で言えば、2人よりむしろ関塚監督の方が外国人監督風のサッカーだったような気すらします。



 招聘された外国人監督にも問題はあるかもしれませんが、J2の選手たちは戦術理解度などに課題があり、1人でこなせるタスクも少ないのかもしれません。
 だから日本人に合った、日本人らしい緻密なサッカーを実施できる日本人監督のほうが、無理なくやれるところがあるのではないでしょうか。
 また日本人監督の平均レベルも、底上げされているかもしれません。



 J2で成功した外国人監督というと、思いつくのは柏のネルシーニョ監督や広島のペトロビッチC大阪のクルピ監督くらいでしょうか。
 しかし、ネルシーニョ監督やクルピ監督は経験豊富で日本も初めてではなかったし、ペトロビッチ監督も07年はJ1で大きく失敗し08年に軌道修正をして1年で昇格したという経緯があります。
 御三方とも昇格させたクラブでは、就任直後にいきなり成功したわけではないというのも特徴かもしれません。


 そこから考察すると、優秀で実績のある監督であること。
 そして、出来れば日本での実績もあることが好ましく、じっくり見る必要もあるということ。
 その条件に合った外国人監督を招聘するのは、簡単ではないように思います。
 


 特にジェフはオシム親子以降の外国人監督招聘に苦労しており、クゼ監督の就任前には他の候補に横槍が入って失敗し、ミラー監督にはかなりの費用が掛かって降格の原因の1つにもなった印象があります。
 ドワイト監督も手腕には問題があり、結局「祖母井GMでなければ外国人監督の招聘・運営は難しい」という評価になった結果、日本人路線に進んだのではないでしょうか。
 それでも運よく外国人監督を招聘して"当たれば"良いのでしょうが、もし日本での経験のない監督となれば判断基準も難しく、ギャンブルに近いところがあるように思います。


 海外で実績ある監督を招聘しても日本では失敗する場合もあるわけで、いくら優秀でも日本人の特性を理解した指導が出来なければうまくいかないのではないかと思います。
 例えばハリルホジッチ監督に批判が先行しているのも、自分の価値観を前面に打ち出した結果、日本人選手の良さなどを軽視しリスペクトを欠いた印象があるからではないかと感じます。
 もちろんそれぞれの監督が持つ価値観は非常に重要ですが、海外でのやり方をそのまま持ち込んだだけでは日本での成功は難しいということでしょう。


 名古屋が当初来季の監督に外国人監督招聘を目指すと報じられ「クラブのビジョンがないため外国人監督に丸投げするのではないか」と思ってしまいましたが、ジェフも同じような状況なのかもしれません。
 確かに外国人監督のほうが特色は出やすいでしょうから、クラブが"色"を決められないのであれば、外国人監督に"色塗り"を任せるという考え方もできるかもしれません。
 ある意味では合理的ともいえるのかもしれませんが、前提となるのはその外国人監督で成功するかどうかとなりますから、やはり問題はそこだと思います。


 
 一方、清武功暉に関しては、単純に良い選手ではあると思います。
 まだ25歳と若く、今後の活躍にも期待できる選手です。
 ただ、鳥栖から熊本にレンタルしている選手ですし、獲得できるのかどうか。
 再レンタルという可能性もあるかもしれませんので、「レンタルでの補強」をどう捉えるのかという話にもなってくるのではないでしょうか。


 しかし、それこそ鳥栖フィッカデンティ監督になって、大きくチームを入れ替えている印象があります。
 また、ジェフは丹羽に続いて鳥栖選手の補強話ということで、何かしらルートがあるのかもしれません。
 加えて清武は3年間鳥栖で芽が出ず、15年から熊本にレンタル移籍していることを考えると、鳥栖ではもうあまり期待されていない可能性もあるのでしょう。



 そう考えていくと、意外と補強できる可能性はあるのかもしれません。
 ただ、清武補強となれば、町田や井出、船山などと被る可能性がある。
 町田や井出などの退団という可能性も、あり得るのかもしれませんね。


 逆にもし2人が残ってしまったら、ますますアタッカーがかぶってしまうかもしれない。
 それでは町田や井出だけでなく、清武にとっても良い状況とは言い難いでしょう。
 町田や井出の穴埋めとして考えているのであれば良い選択肢だとは思いますが、結果的にプラス要素は少ない補強となるのかもしれませんね。
 もちろん穴埋め的な補強も重要だとは思いますが、純粋なプラスではないとしたら喜びにくいかもしれません。


 全体的な補強動向に関しても、まずは監督がどうなるのか。
 そして、長期ビジョンと来季の位置付けがどうなっていくのか。
 それによって補強動向も補給への評価なども、大きく変わっていくのではないかと思います。