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好調な水戸との対戦、継続的なハイラインの変化は?

 今週末ジェフと対戦する水戸は、現在7勝7分4敗で9位。
 ジェフは6勝6分6敗で14位ですから、格上の相手となります。
 今季の水戸は兵働や久保裕一ロメロ・フランクなどが抜けましたが、西ヶ谷監督3年目ということでじっくり作り上げてきたことが好調につながっているのかもしれません。



 サッカーに関してはシンプルな印象で、攻撃においてはロングパスも織り交ぜながらも、基本的にはショートパスでシュートまで持ち込む展開を狙う。
 守備も3バックを併用しながらも、4バックがベースでバランス重視の守り方。
 そこから前でボールを奪えれば、素早くカウンターで攻め込む形だと思います。


 イメージとしては、長谷部監督代行時代のジェフにも近いサッカーなのかなと思います。
 近年の若い日本人監督が指揮するチームらしいサッカーと、言えるのかもしれません。
 2人はジェフで選手としてプレーした経験があり、西ヶ谷監督が退団した翌年に長谷部コーチが加入してきました。



 前節松本戦での水戸はそれまで4試合連続でゴールを決めていた前田が、レンタル元チームとの対戦ということで欠場しています。
 序盤は松本がセットプレーを中心に攻め込みますが、9分には水戸の内田が高い位置でボールを奪い、白井が繋いで、中盤から飛び出した橋本がシュート。
 ジャストミートはしませんでしたが、テンポの良い攻撃だったと思います。


 その後も松本が長いボールを中心に攻め、水戸はショートパスを繋いでいきますが、どちらも決定打には欠ける展開に。
 後半からは松本の運動量が増してセカンドボールを制し、水戸の苦しい時間帯が続きます。
 しかし、松本も確実なチャンスは作れずにいました。


 すると、69分に水戸が右サイドで得たFKを橋本が蹴り、ファーで福井が合わせてゴール。
 福井はこの前から痛めており、足を釣りながらゴールを決めました。
 なお、福井は累積警告でジェフ戦は出場停止となります。
 その後、水戸は3バックにして守備堅めをして、1-0で逃げ切りました。



 個人的な印象としては、松本の元気のなさの方が印象に残った試合でした。
 ボールを奪っても攻撃に移る時の反応が鈍かったり、サイドからクロスを上げても中央での勢いがなかったり。
 やっているサッカーは大きく変わらないはずですが、どこが目標を失ってしまっているのか、マンネリによる影響も大きいのか、迫力に欠けるところがあるように思います。


 水戸も決して盤石な試合ではなく押し込まれる時間帯も多かったのですが、守備ではゴール前での粘りを感じ、攻撃でも迷いのない印象を受けました。
 これで水戸は、11戦負けなしで3連勝。
 何よりもチームの勢いの差で、勝った試合だったように思います。



 好調水戸とアウェイで対戦するジェフですが、まず注目なのは自分たちのサッカーだと思います。
 前節福岡戦では、開幕からゴールマウスを守り続けてきた優也が控えに回り、海人がGKとして出場。
 ここまで優也は積極的な飛び出しで、ハイライン裏の広範囲をカバーしてきました。


 しかし、福岡戦での海人は、そこまで積極的に飛び出すような動きはなかった。
 それによって、CBが背後のスペースをカバーする意識が高まった。
 その結果、ラインの高さの設定はもしかしたら変わっていないのかもしれませんが、CBがカバーする動きが増えたことにより、結果的に普段より低い位置でCBがプレーすることが増えたのではないかと思います。



 ただ、1試合だけではまだわからない。
 この1週間で修正されるかもしれないし、福岡の前線が強力だったこともあって押し込まれただけかもしれない。
 キックオフ時間が早かったため気温などの問題もあって、押上げが出来なかっただけである可能性もある。


 それだけに水戸戦でもGK海人が継続となれば、DFラインも含めてどういった守り方をするのかが一番の注目点ではないでしょうか。
 ついに継続的なハイラインから変化が生まれるのか、それともやはり基本コンセプトは変わらないのか。
 変わるとして、ラインコントロールの基準をどうするのか、ハイプレスは維持できるのか、1ボランチ脇のスペースは埋められるのか…といった問題も気になるところでしょう。



 苦手なアウェーゲームであることや復帰する水戸FW前田のプレーなども気になりますし、頻繁に入れ替わるジェフのスタメンも注目だと思います。
 ただ、攻め込まれてもハイラインを維持する守り方というのが、今年のチームにおける一番の特色だっただけに、やはりまずはそこがどうなるかが気になるところではないでしょうか。
 そこが変われば自ずとさまざまな要素も変わるし、チームとして変えなければいけない部分も出てくるでしょうから、大きな変化になるかもしれません。
 個人的には継続的なハイラインでは限界を感じていただけに、変化が生まれそれによって良い方向に進んでいくことを期待したいところではないかと思います。