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アウェイで相手を押し込めず2-2

 アウェイということもあってか、やはり前節湘南戦ほどはうまくいきませんでしたね。
 ジェフのプレスをうまくかわされ相手を押し込めず、逆に相手のプレスに苦しんでビルドアップがうまくいかず。
 今のジェフには勢いがあるし決して悪い内容というわけでもなかったとは思いますが、チャンスの方は山形の方が多かったと思いますし、引き分けで良かったと言える試合だったのではないかと思います。
■CKから山形が先制
 ジェフは乾が出場停止で比嘉がスタメン。
 ベンチには岡野が入りましたが、それ以外は前節と変わらず。
 控えにSBがいない構成となりました。


 山形は佐藤優平がトップ下に入り、山田を右SBで起用した4バックに戻しました。
 前節負傷退場した中村駿が欠場し、柏からレンタルしている19歳の安西がスタメンに。
 左SHに汰木、右SHに瀬沼、CFに阪野といった布陣となりました。



 キックオフ直後、GK優也が優平の激しいチェックを受けるも何とかクリア。
 続いて、キムが瀬沼にプレスをかけられボールを奪われます。
 そこから瀬沼がロングシュートを狙いますが、大きく枠を外れます。


 立ち上がりから山形は球際が激しく、ジェフは湘南戦のように相手を押し込めません。
 山形の前からのプレスに苦しみ、ビルドアップがうまくいかない展開に。
 山形は攻撃でも長短のパスで、ジェフのプレスを回避していきました。



 山形の方が良い形で攻めつつあった印象ですが、決定機は作れず。
 28分にはジェフのチャンス。
 左サイドでボールを奪ったところから、清武がそのまま持ち上がりミドルシュートを狙いますが、ゴールの右に逸れます。


 この頃から山形のプレスが若干落ち着き、ジェフがボールを持つ時間が増えていきます。
 しかし、チャンスを作れずにいると、40分に山形が先制。
 右サイドからのCKを優平が蹴ると、こぼれ球から二度山田にシュートを放たれゴール。
 ジェフは前節に続いてCKから失点し、0-1で折り返します。
■2点取るも後半ATに裏を取られて失点
 後半開始早々、山形のビックチャンス。
 汰木が左サイドで船山と熊谷をかわして、ボールを持ちあがり、PA内で高木、優平と繋いでシュート。
 しかし、GK優也がファインセーブ。


 その後は、ゴール前での展開がなかったですが56分。
 左サイドからのFKを矢田が蹴ると、ラリベイがニアで合わせて頭でゴール。
 これで同点となります。



 連戦ということもあってか、両チームともに運動量が落ち、間延びしがちな展開に。
 59分、ジェフは船山に代えて為田を投入。
 65分、山形は阪野に代えて鈴木を投入し瀬沼がCFに回って鈴木が右SHに。
 70分にはジェフが町田に代えて指宿を投入し、ラリベイの2トップになりました。 


 71分、山形のチャンス。
 左サイド奥で得たFKを優平が鋭いキックで中央に送りますが、鈴木が触りきれずボールは流れてラインを割ります。
 75分、ジェフは比嘉に代えて若狭を投入し、若狭と近藤の2CBで左SBにキムが入りました。



 80分、山形は安西が負傷交代し、風間宏希がそのままボランチに入りました。
 その直後、山形の決定機。
 中盤からのFKを優平が蹴るとGK優也がボールをこぼし、山田がゴールを狙いますがバーの上。



 山形の方が優勢かと思われた87分。
 ジェフがFKの流れから、再びゴール前に供給すると近藤が落とします。
 指宿が競ってこぼれたところを、ラリベイが合わせて2-1に。
 その直後、優平に変わって永藤を投入。


 2-1でリードして、ジェフが時間を使おうとした後半AT。
 山田からの裏へのボールに対して、GK優也が飛び出すと、瀬沼が先に触って繋がれ永藤へ。
 永藤が無人のゴールにシュートを決め、2-2となります。



 この場面、優也の飛び出しがミスだとは思うのですが、ジェフのプレスが嵌まり切らず中盤で繋がれたところからやられてしまいました。
 山形がパスを繋ぎ前線から右SB山田へバックパスしたところで、ジェフがDFラインが押し上げてしまった。
 しかし、プレスがかかっていないのでフリーで裏に供給されたため、優也が前に出るしかないと判断したのでしょう。


 そう考えると優也の判断だけでなく、中盤のプレスにも、ラインのコントロールにも問題があったと言えるのかもしれませんし、"事故的な失点"では片づけにくい部分があると思います。
 その後もお互いゴールを狙いましたが、2-2で試合終了となりました。
■押し込めない時にどう戦うか
 前節湘南戦はプレスがうまくハマって、相手を押し込み続けることが出来たことによって、良いサッカーが出来た試合だったと思います。
 しかし、毎試合プレスが嵌まり続けるとは限らないわけで、その時にどうやって戦うのか。
 プレスをかわされた時にどう守るか、逆にプレスをかけられた時にどうビルドアップをするのか、攻めあぐねた時にどう点を取るのか…。


 8月になっても気温が上がらないこともあってかジェフの選手たちはコンディションも良く、個々の連携も高まり、ハイプレスハイラインに慣れてきたところはあると思います。
 ただ、課題に関しては、そこまで大きく変わらないようにも思います。
 湘南戦では相手を押し込んで良いサッカーが出来ましたが、相手を押し込めればいいサッカーをできることは、序盤の名古屋戦などでも見られたわけで、問題はそうではない時の戦い方だと思います。
 だからこそ、山形戦前も「プレスを継続できるか」がポイントではないかと話したわけですが、やはりアウェイでは厳しかった。



 今回対戦した山形は、しっかりとジェフ対策をしてきた印象でした。
 守備ではキープできるラリベイには激しく対応し、キムがボールを持つと激しく追いかける。
 また、4-2-3-1で中盤を消し、そこから前にプレスに行くことで、ジェフのビルドアップを遮断。


 攻撃時は阪野がロングボールのターゲットになる時は、近藤ではなくキムを狙って競り合う。
 また、パスを繋ぐときは必ず1人が引いて受ける姿勢を取り、ジェフに密集させておいて、引いた味方に繋いで打開。
 長いボールを有効に使うことでプレスを分散しつつ、ショートパスでもうまく回避していたように思います。



 こうしてジェフのプレスを掻い潜り、逆にプレスをかけて自分たちのペースにしていく。
 後半は山形も運動量が落ち、お互いに苦しい試合だったと思います。
 ただ、ジェフは運動量が落ちてきてもハイラインは継続する分、ヒヤッとする場面が多かったのはジェフの方だったように思います。


 それでも何とか引き分けに持ち込めたところは、今のジェフに勢いがあるというのも大きいのではないかと思います。
 また、ジェフの決めた2得点は、ともにセットプレー絡みでした。
 ここ数戦はセットプレーからの得点があげられなかったジェフですが、この試合ではセットプレーで2つ決められたことが大きかったのではないでしょうか。


 試合の流れからすると悔しい引き分けとも言えるでしょうが、内容からすると引き分けで良かったと思えるような展開だったように思います。
 前節は相手を押し込みながらも敗れてしまったわけですから、このあたりは運・不運もあるところなのかもしれませんが…。
 ともかく、この後が大事ではないかと思います。